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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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継続した利益が出たら勝てる

月毎に利益の増減があります。しかし年間を通して利益を確保できたなら、もう生き残り決定ですね。現実的に利益がでることで経営の継続が可能になるのです。

お客様が少ないのに、不思議と営業を続けている店があります。まあ高粗利益商品で1品で確実に利益を積み重ねている店は大丈夫ですが、概ね赤字でも店を閉じる機会が分からないとか、見栄があり閉店できないというのが現実でしょう。

そこへいくと私の関係する店は確実に利益を上げております。中には大きな利益を出す店もありますが、大体はそこそこの利益で納まっています。短期間に大きな利益額を稼ぐよりも継続して利益を稼ぐことが経営継続には不可欠なのです。経営者であればみなさん、ご存じのことと思います。

赤字が続くとその穴埋め⇒資金ショート分をどこかで手当てしなければなりません。それに対して少しでも利益が出ていたなら月毎に多少変動はありますが、在庫や経費の変動がなければ資金手当ては必要ないのです。ここで心の余裕も生まれますよね。損益分岐点は人間的にも数値的にも安心と不安の分岐点になります。

次に利益が出ていても安心できません。利益額が縮小しているとか継続的に損益ギリギリとか。こういう場合にはまず数値分析。

総客数・総売上・部門別売上・部門別粗利益率、そして部門別粗利益高です。
この数値の分析と対策については次回以降に述べたいと思います。

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フェーズ2の開始

ブログの更新をしていない間にも流通業界には大きな変化が起きています。たとえばコンビニチェーンとコンビニを傘下に持つSMチェーンの合併が決まってます。今やコンビニ業界といえども流通業界全体を考察しながら日々展開していく必要があると思われます。
小売業の1つの業態がコンビニエンスです。総売上高も今や10兆円を超え、百貨店業界をはるかに超えて、まだまだ伸長しています。
ただ世間ではあまり認知されてませんが、FC本部の利益増とは裏腹に加盟店は疲弊し続けています。そうした現状と課題を踏まえ、今回からフェーズ2として小売り(商い)の中のコンビニという位置づけでこのまま経営を続けていく手法を伝えたいと思います。

基本と応用

基本は基本、しかし徐々に発展、レベルアップしていくものです。基本四原則の中で「クリンリネス」だけは発展しませんが。開店時の「きれいさ」を維持するのがクリンリネスですから。

他の原則は基本を前提にその時々の応用編を入れながら基本のレベルアップをはかるのです。例えば単品管理の基本、お客様の行動を予測仮説する、この基本に応用編が入り次第にレベルアップするのです。

具体的には先日の大雪でも「本当の単品管理」を理解し実践していた店は品切れも少なくお客様の支持を得、さらに信頼を獲得していました。大雪や台風の自然災害も週間予報を活かせば「本当の単品管理」ができます。実際に私の指導店舗は1便を増やしたり、パンを増やしたり店頭でのPOPを書いたり、しっかり「本当の単品管理」を実践し、通常の状態で店を運営していました。今回の週末の大雪にもしっかり対応できています。

要するにイレギュラーを仮説し、それを実践することで「イレギュラーがレギュラーになってしまうんです」。他店では異常なことも我が店では当たり前のこととして対応し、お客様に安心と信頼を与え続けさらに信頼を獲得し、結果として客数増につなげているということですね。
1回目は応用ですが次回からはその応用も基本の中の1つになってしまうということです。

日々進化し、他店との差別化或いはお客様の支持率アップができる、そんな店を私は育て続けているんです。この年末、師走もレギュラーとして運営できる店、それが「本当の単品管理」ができる店なんです。

競争に勝てる理由

このブログで説いている「基本の徹底」と「本当の単品管理」で利益を上げ続けることで競争に勝つ、この理論を簡単に説明します。

大手FCチェーンは3~5社までであったら、道具(POS及び物流システムや登録商品)はほぼ同じレベルです。FC本部ではマクロマーケティングを提供していると捉えてください。マクロというのは全国的な傾向や時代の流れ、消費者ニーズの変化と思ってください。そして各個店は地域性や自店の競合度合い、そして商圏を捉えたミクロマーケティングを実践します。

FC本部からは標準的な道具を提供されているので、各個店はその道具の使い方次第で出る結果が大きく変わるということですね。大手FCチェーンに加盟されている店は道具がある程度同レベル、まあ普通のレベルですね。だからこそ、その道具の使い方が重要となるのです。登録商品が同じでも品揃えや便別発注アイテム等、店により様々ですね。

自店のお客様に合った曜日別時間帯別の最適な品揃えと在庫数を常に確保できる店が勝ち残る店なのです。品揃えと在庫数が最適であるからこそ、品切れも廃棄も最小限、つまり最大の粗利益を出すことになります。それも継続してですね。
この世界を実現するのが簡単なようでなかなか難しい、みなさんはこの事実を体感してますよね。

でも同じようなレベルの道具を使い、結果が大きく異なる。だから商いの世界は楽しく厳しい世界であります。私は単に評論している訳ではなく、実際の指導店舗で数字を出しています。だから現場のことも理解した上で、大局的な全体や時代の傾向も併せて思考することで変化対応できるのです。

仮にPOSデータが不足するならこうすればいいのです。
分類の上位3アイテム、それぞれの「発注数」・「販売数」・「廃棄数」・「品切れ時間」を書き出すのです。これで超Aランク商品単体の動きが分かります。そして次の段階で上位5アイテムと書き出すアイテムを増やすのです。そして余裕があればさらにアイテム数を7にするとか。でも全部書き出す必要はありません。理由は長くなるので今回は省きますね。

書き出す=分析するアイテム数が少ないほど、動きがよくわかるのです。発注画面は分類商品が一度に表示されてしまうから、単品の動きが見えなくなる、発注や仮説が曖昧になるのです。

最初は限られたアイテムで単品の動きを掴む訓練をします。単品の動きということは販売や品切れ、廃棄の裏に潜む環境の変化やお客様の買物行動を掴むことです。訓練できれば単品の数字を見ることでお客様の買物行動が目に浮かんできます、これは本当です。この次元になるとお客様の買物行動が見えて、それに品揃えや発注数を合わせるというシンプルな発注ができるんですね。あるレベルを超えると神技とも思える発注が当たり前にできてしまうんですね。

まず上位3アイテムを動向を掴んだなら5アイテムにする。ただし3アイテムの時から、単品管理と云いながら分類の管理と単品の関連も分析します。分類の管理と云うのは、「分類全体で品切れ或いは廃棄が大量に発生した」時は商品の次元ではない原因があると思われるので、単品の動向を敢えて見ないのです。はっきりいうとこの日は特殊な日であったと、分析から除外するのです。具体的な例を上げると、店前で工事をしていてお客様が来店できなかったとか、すぐ近くの競合店が急遽?改装で店を閉めていた等です。仮説できなかった要因により客数に大きく影響を受けた場合が多いですね。
そして他のアイテムとの関連はお客様にとって欲しい商品が品切れしていたので同じ分類で仕方なく?購入したアイテムかもということです。商品には売れる最適な曜日や時間帯があります。欲しいものがなく代替商品の購入もPOSデータからは見ることができるのです。

各分類毎に最低限の基本商品があれば「本当の単品管理」ができるのです。
そして基本的品揃えを実現し、そこに見せ筋や新商品、その時間だけ、ある特定のお客様だけが購入される商品をプラスして、品揃えの幅と奥行きを実現するのです。

まずはミクロから。自店の商圏に合った基本的品揃えの実現、そして曜日別時間帯別発注へとつながる、このシンプルな手順を早くマスターしてください。これができないと競争には勝てません。

「本当の単品管理②」参照
    http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom

平均的な店にならない

先月20日発表された4月の実績、コメントではいろいろ言い訳してありましたね。
既存店は客数売上共、11ヶ月連続前年割れです。各項目別には客数△1.7%、客単価△0.9%、売上△2.6%です。

総店舗数は大手3社の積極的出店により6%増となっています。本部としての収益は確保できる状態です。ただし加盟店、個々の店は自店の利益確保が必要です。既存店全体が前年を下回っているからとか、近くに競合が出来たからという消極的というか、他者責任的な考えは止めましょう。実際に数年かけ過去最高売上や利益高を出している店も存在しているからです。

本当に力のある店は競合ができても影響は軽微であり、その影響もすぐになくなります。しかし力のない店は競合ができると大きく影響を受け、その影響も、つまり客数や売上の減少も長く、ずっと続くのです。

私の指導は当たり前のことを厳しく徹底させます。楽をして儲けたいとか、誰かがやってくれるかなという人間のエゴというか悪の部分、ここを徹底的に排除或いはコントロールすることを徹底します。だからこそ、基本の徹底レベルは高く、単品管理レベルも高く、さらに陳列やPOPでPRも上手です。もちろんオーナーさんだけでなく、従業員それぞれの持つ個性を戦力と活用するから、もう競争には強いですね。

実際毎年近くに競合(コンビニに限らずDCやDG,HCも)が出店し、開店から7年目で過去最高の実績を出した店もあるんですね。当たり前のことを当たり前に徹底継続する、これができたら自然に基礎体力というか商いでの戦闘能力が高まっているんですね。もちろん「クリンリネス」や「フレンドリー」のレベルの高さはいうまでもなく、「本当の単品管理」実践と云う凄い武器も持って思うままに使いこなせるんですから。

このブログを読んで実践されている方、ツールを購入し、実践されている方、とにかく普通の平均的な店にはならないでください。その立地で、その競合状態の中で、その季節、天候、気温、時間等の中で、オーナーさん始め従業員個々の能力を最大限に発揮、さらに成長し続けたなら競争になんか負けるはずがありません。

前にも述べたように普通のコンビニ店は地上戦をやっていて、歩兵隊やせいぜい戦車くらいの戦闘能力に対して、我が店(軍)は空中戦が当たり前、つまり戦闘機やミサイルをどんどん使えるんですから、負けるはずがないんです。

2次元での戦いで見える世界と3次元で見える世界、さらに「本当の単品管理」では時間軸と云う4次元の闘いに入っています。私の云うことを信じて、日々自分の楽をしたいという本能と闘ってください。「本当の単品管理」レベルの商品経営の敵は競合店ではありません。本当の敵は、「自分に甘い自分自身」なんです。ここをよく理解してください。

個性が一番

私は流行商品(ファッション)が得意と以前述べました。でもコンビニは恒常商品がメインの業態です。私自身は恒常商品の扱いに流行商品の扱いの良い点を導入しました。絞り込みも私がコンビに業界に入った時は全くない言葉でしたね。
同じ機能やデザインの商品は2つ以上いらないので1つに絞り込むと良いと言ったら、みんなに笑われた時代でした。

私の婦人服の店は固定客の多い店でした。開店当初は苦労しましたが、商いの師匠の指導もあり、徐々に売上利益も増え、商いの技術も進歩しました。その店はお客様個々人に合わせたコーディネイトが売りでした。婦人服はトップスだけで10~、ボトムも8~、ワンピースやジャンスカというものを含めると組み合わせが膨大になります。
さらに季節や柄に色、サイズも加わり非常に煩雑です。

この店の売りは「お客様自身が気づかないお客様自身を活かすコーディネイトです。これが人気で最初一見客であった人が、シーズン(季節)毎、そしてシーン(歓送迎会、花見、デート、忘新年会等)毎に店を訪れ、服を求めるのです。もちろん最初は単品買いであったのが、上から下までのトータルコーディネイトになってましたね。所謂まとめ買いです。

もちろん仕入れもお客様個々人の顔を思い浮かべて1品1品仕入れていました。先買いとは別に毎週仕入れに行ってました。お客様毎のデザイン、柄、色、そしてサイズと、最後にプライスも。
プライスについては最初に購入された金額や接客の中でそのお客様のプライスゾーンを見きわめていました。トータルでの購入がほとんどのため合計金額も大きくなりますし。

店の一番の売り、「自分の知らない自分を表現してくれる、気付かせてくれる」がさらに発展し、お客様自身が自分の良い部分を知り、自分自身に自信が持てるようになっていきましたね。その変化を実はお客様の周りの人も気づいていたということです。

今回云いたいことは全てのお客様ではなく、ほんの一握り、少数で良いので、固定客の買物を行動をマスターしてください。誰が、いつ、何と何を買うと。できれば来店方向と買物動線、さらに帰る方向と来店手段を知って欲しいですね。これを繰り返すことによって実は仮説の次元が格段に上がるのです。私が云う「お客様の動きが手に取るように見える」と、この「本当の単品管理」への道が開けるのです。

「本当の単品管理」、夏のピークに向かう今すぐに始めることをお奨めします。店の利益増加はもちろん自分自身の存在価値を認め、そして周りにプラスのエネルギーを与える太陽の様な存在になれるのです。もう競争の世界を超え、お客様や従業員、地域の人々が我が商いの道の素晴らしさを賞賛してくれるのです。「賞賛=客数増」=「利益・売上増」

詳しくはHP    http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom

能力を引き出す

コンビニ経営の重要な資本の1つが人です。よく人財とか書いたりしますね。それくらい重要な要素なのです。小売業というのはほとんど自分で商品を生産せず、出来上がった商品を移動して利益を売る業種です。ですから同じものを扱うからこそ、人という要素が重要になるのです。

同じ商品でも人により扱いが異なり、ある人はどんどん商品を回転させ莫大な利益を上げたり、またある人は仕入れた商品をどんどん値下げしたり廃棄したりして大きな赤字をつくるでしょう。同じ商品だからこそ、結果が大きく違ってくるのです。同じチェーンであれば登録商品は同じです。でも売上や利益が異なるのは経営者の能力或いは器でしょうね。オーナー個人が商品管理能力に優れていなくても、品揃えや発注、陳列が上手にできる人を採用し、その能力を最大限に発揮できる環境をつくれば良いのです。

教育や人材育成という言葉をよく聞きます。コンビニ経営で必要かつ自分の知っている知識を伝えることは必要です。しかし本当に重要なことはその人自身が持つ無限の可能性を引き出すことです。具体的には教えたことができた、そのことをまず認める。「〇〇さん、△△ができたね」と。これは認める&褒めることであり決してゴマをすったりヨイショする訳ではありません。あくまで「できた」という事実を認め伝えるのです。本人も自分でできたと実感があり、さらに人に認めてもらったら嬉しいですね。もっと出来るように頑張ろうとプラスの循環に入っていきます。

「できないことができた」「指示されたことを完遂できた」、それらを認めてもらえた、この感情は大きなエネルギーに転換するのです。実際人間は無限の可能性を持っていると私は信じています、それもほとんどが潜在化した。今現在、顕在化している能力は小さくとも、その無限の可能性或いは無限の能力を引き出すことが経営者の務めなのです。トップダウンで教えることも良いでしょう。しかしオーナー自身のフィルターを通して教えていることもありますし、オーナー自身が習ったよりも深く感じ取れる、理解できる人もいます。もちろん最初は教えます。しかし、その後は自分でやらせてその人自身のやり方や工夫をし、そして自分なりの手順を身につけさせます。目指すゴール、例えば窓の掃除や品出し等の作業の終了時の形は同じです。でもそこに至るプロセスは人それぞれのやり方があっても良いのです。幾人かの中で最も効率が良く間違いのないもの統一していければ良いのです。最初から決定はなく、結果として1つの答えになれば良いのです。

すぐ結果を出したいオーナーさんには苦しいことです。でもこれこそ自分の器を大きくし、人を信じ、育てる、さらに従業員の無限の能力の顕在化に繋がるのです。従業員が育つということはオーナーさん自身も育っているのです。そしてその後にはストアロイヤリティの高いお客様の増加、つまり客数の増加です。ここまで来ると見えてきますね。客数増⇒売上増⇒利益増への好循環の世界の実現です。

基本がますます大切

まだまだ寒い日が続きますね。先日発表のあったコンビニの1月度実績、既存店の客数△1.9%、客単価+1.0%、売上△0.9%でした。過去の傾向とあまり変化はありません。しかし客数の減少が大きくなってきています。ここが一番心配なところです。客単価の上昇はサービスの伸びと思われますので、あまり期待しない方が良いと思います。売上を維持するには客数の維持または増加が必要ですから。

この寒さの続く中、ガソリンや灯油の価格が急騰しています。さらに円安の継続で電気やガスの料金の値上げとなって迫ってきます。また輸入品の多くも値上げとなって、ますます庶民の暮らしは厳しくなると思われます。政権が変わり依然と同じような政策で、輸出の大手企業は儲かるかもしれませんが、輸入に多く頼る庶民の暮らしはますます困窮すると思われます。

こんな時に客単価の上昇は有りえません。収入が厳しく、支出が増える中で、単価の高い商品や買上点数の増加は見込めないのです。これは普通の感覚です。今でも厳しいのにさらに厳しくなるのです。コンビニも単一業態の競争からますます価格競争へと引きずり込まれることになるのです。お客様は1円でも安くということでGMSやSM,DGを利用する頻度が高まるでしょう、さらに他業態に固定化するかもしれません。
今お昼の弁当をSMで購入される方はまだ少ないですが、これからますます昼の弁当はSMで、或いはワンコインで済ませるファストフード店へと移行するかもしれません。

チェーンによっては価格競争に入るかもしれません。しかし各加盟店は価格競争を避けて欲しいのです。コンビニは値頃であっても安い必要はない業態です。逆に安いという土俵に上ると簡単に負けてしまうのです。売場面積も商品の在庫量も、仕組みも全く違うのです。

コンビニはあくまで来店されたお客様が自分の消費するものを購入されることを主とします。一部の店舗を除いて、家族の分や後で食べるからという買い方はあくまで従です。

目的があって来店されるお客様1人1人が必要な商品を過不足なく購入いただける店の実現を要求されるのです。これを達成する手段として単品管理、品揃えや在庫の幅や奥行きがあるのです。その前提がPOSデータや観察による買物行動や関連購買の分析に基づく仮説なんです。

日々来店されたお客様1人1人に誠実に対応し、1品1品確実に販売し、その積み重ねによって、初めて売上や利益が確保されるのです。この商いには近道や抜け道、からくりはありません。お客様の買物行動を予測し、その変化に確実に対応し続けることしかないのです。

お客様の変化に対応し続ける道の手法には、所謂単品管理や自動発注、予測発注といろいろあります。しかし大きな時代や環境の変化を掴み、1年間の流れの中で季節毎、そして時間帯別に対応できる「本当の単品管理」がベストと私は信じています。この「本当の単品管理」は自然の法則に従った原理原則、そして手順であるのでコンビニはもちろんどの業態でも通用します、小売りに限らず飲食や商品を開発するメーカーでも。

足し算の商いの原理

私が提唱するというか独自の理論が「足し算の商い」です。この理論はコンビニやファション商品または雑貨店等で有効です。もちろん基本理念はGMSやSM、DGでも有用です、価格政策の部分以外の基本で。

「足し算」と云うのはいろいろな意味を含んでいます。「足し算」は常に足すことで、「掛け算」のようにいきなり大きな数字には変化しません。しかし着実に数字を増やし、いつの間にかより大きな数字へと変化していくことができます。また何よりも大きな魅力は「決してマイナスにならないこと」です。つまり経営にとって赤字にならないということを意味します。

「掛け算」はある意味博打とも云えます。大きな数字を掛け成果が出たら大きな利益、しかし掛ける数字がプラスではなく、マイナスであったなら、合計は大きなマイナスとなります。経営数字で云えば大赤字と。

価格や量で戦う業態はこの掛け算の商いがベースです。DSやカテゴリーキラーはこの極論を具現化した業態ですね。右上がりの消費がどんどん増える時代ではある意味、成果を出せますが、今の日本、人口減少&高齢化により、ますます消費は減ります。こんな右下がりの時代には日々売れる1品1品を確実に売り切り、確実に利益を積み上げる「足し算の商い」が有効というか、これしかないですね。
海外の消費が伸びる地域に進出或いは出店する企業は別ですが。

コンビニは限られた商圏で限られた売場で、その商圏に合った商品で商いをする最もシンプルで基本的な商売です。だからこそ、このシンプルで原理原則に基づく「足し算の商い」が必要なんですね。実際大手FCチェーンの商品供給とシステムを利用し利益を上げ続けている店はこの「足し算の商い」の出来る店に限られてきます。

実際私の指導の下、「足し算の商い」や「本当の単品管理」を実践している店は開店後7年で最高利益を出したとか、10年目で初めて黒字になったとか出ています。

何が違うかと云いますと、当たり前のことを当たり前にする。さらにお客様の買物行動に品揃えと発注を合わせて「お客様にとって最適な商品を提供し続ける」ことです。
お客様の支持を得る、つまり客数が必然的に積みあがるのです。競合ができても固定客(ストアロイヤリティの高いお客様)は離れません。一度は競合を見に行っても必ず戻ってきてくれます、「やっぱりこの店が良いと」。

この地味で、光の当たらない、当たり前の作業の繰り返しが足し算の商いに繋がるのです。でも地味で鈍くさいように見えるこの最適な売場の維持が難しいのです。お客様にとっていつも快適&最適を提供するためには日々、天候やデータ、商品の改廃等含めて努力が必要なんですね。

いつも同じように感じる売場づくりができるのが「本当の単品管理」、いつもおいしいと感じて頂ける商品を品揃えすることも実は大変であり、なかなか他店ではできないことなんです。

気温に応じて嗜好が変わる、そんなことを気にするお客様はほとんどいません。でも寒い時に暖かいものや甘いものが提供され、暑い時にはさっぱり或いはちょっと酸味の利いたものを提供し、「ああ、おいしい」と常に自覚なしに感じていただける、こんな売場を維持できる店はほとんどありません。

だからこそ、この足し算の商いをする誠実な心の持ち主にぜひ行動し続けて欲しいのです。正しいやり方を続ければ必ず成果は出ます。正しいやり方を学ぶためにもこのブログの隅々まで読んで理解し、素直に実践してください。

今日は雨水、また新しい季節が始まる時です。また心機一転、自分との闘いに挑戦しましょう、それがお客様の変化や競合にも勝てる手段となりますので。

信じること

信じるというのは「自分の可能性を信じる、今はできないがいつか出来るようになる自分を信じる」ということです。決して思想的な話ではなく、人間の可能性は無限大であり、今持っている能力が顕在化してなくても(現実にはできなくても)、潜在能力は無限である、だから努力すればいつかはできるということです。

人間の能力・可能性は氷山と同じと思います。水面に出ている小さな部分が顕在化された能力、水中に沈んで見えない大きな部分が潜在能力であると。完璧な人間はいません。また死ぬまでに完成する、或いは完璧になる人間もいません。日々努力する人だけが、隠れた能力を顕在化させ、いろいろな技術を発揮できるのです。

持っている能力は同じ、あとはその人の心構えと、意識次第です。できない・知らないことは恥ずかしいことではありません。できない・知らないことを訊けないことが恥ずかしいことです。先ほども云った通り完璧な人間はいません。不完全だからこそ、少しでも向上するため、人に訊くのです。もし分からないことを訊いても教えてくれない人は以後避けましょう。その人は自分にとって、決してプラスのベクトルは持ってないからです。たぶん人よりも自分を大切にする人だと思います。

自分が苦労していろいろ教わり成長できたことを痛感している人は人に優しいです。自分が訊く人の立場に立てるからですね。恩というよりお互い様という関係性ですね。縁(えにし)とも云えます。

自分を信じることができる人は人を信じることができます。できる自分、いつかは、どこかの場面で輝く自分を知っている人は、どこかで輝く他の人を信じることもできるのです。逆に自分に不安があるとか、(自分の心に)不誠実な人は自分自身も他人も決して信用しないのです。こんな人は自分だけの小さな世界に留まり、そのまま消えていくでしょうね。

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