これからの閑散期、時間に余裕があると思いがちです。しかし時間に余裕がある時こそ、行うべきこともたくさんあります。その中で優先順位が高いのが作業割当の見直しと深耕です。
現在使用している作業割当は全期間向け、全従業員向けでしょう。今この閑散期に向けて、見直しや深耕をはかり、この時だからできる差別化を図りましょう。例えば前出しです。普通前出しと云えば、商品が売れた後、奥にある商品を手前に出すことを指します。忙しい時でも疎かにせず、手隙があれば絶えず行う作業ですね。
この閑散期にはレべルアップさせます。それは「フェイスアップ」という作業も同時に行うのです。実践されている店もありますが、できていない店の方が多いと思います。
それでは前出しとフェイスアップの違いは?
前出しは奥の商品を手前に出すこと。それに対し、フェイスアップとは商品のラベルを手前に向け、商品のネームやラベルに書いてある成分や機能等を読みやすく&分かりやすくする、つまりラベルを見せることです。また食品や雑貨等で商品の厚みが薄く、ペタッと寝てしまい、商品が良く見えない時に、縦に立体的に陳列する。具体的には後ろに箱を置いたり、商品を重ねて、手前の商品を立てて、ラベルや商品自体をよく見せることを指します。
単に前に出すのではなく、商品自体をはっきり見せる陳列をすることを指すんですね。前出しは必要なくてもフェイスアップの必要な商品も多いのです。
数多くのコンビニの中で「基本の徹底レベルの高い店」は前出しをしながらフェイスアップも同時に行っています。そうすることで商品&売場の活性化がはかられ、従業員の稼働効率を上げながら、売上向上にもつながるのです。また万引き防止にも役立つことも知られています。万引き犯にすると前出しやフェイスアップで商品がきちっと管理されている店=売場や金銭管理、防犯体制もしっかりしていて、万引きしにくい店であると感じるのですね。
作業割当に書かれている単なる1つの作業と思われることでも実は奥は深く、幅も広く、関連することが多いのです。最初に作った或いは他のコピーである作業割当も店独自の、できればシーズン毎の作業割当に発展していって欲しいのです。また実際に作業するパート&アルバイトにも話を聴いて全員で作り上げるのがベターですね。
今厳冬期(閑散期)バージョンで、次は春(新生活&春物)バージョンで、なお春は人の入れ替えもあるので多少ゆとりを持たせた作業割当が望ましいですね。新人さんが作業を習得するまでには時間がかかり、作業割当通りにいかない可能性が高いので。
まずたたき台を作り全員参加で新しい作業割当をつくってください。また不都合があれば修正し、レベルアップしていけば良いのです。あくまで初回はたたき台です、時間がなければ現在のものをたたき台にしても良いですね。
作業割当をつくるポイントは、①その人、その時間しかできないことを優先する。②平準化(平均化する)こと=昼夜関係なく、シフトに入っている一人当りの作業量を同じにする⇒いつでもできるが必ず必要な作業(例えば窓ガラス清掃等)は比較的余裕がある時間に組み込む。
作業割当の見直しの質は問いません、まずやってみることです。それがスタートです。
PR
<< 安売りの功罪 | 作業割当の見直し | 廃棄を低くコントロールする >>
HOME | 戻る