6月21日は夏至、いよいよ夏ですね。季節で云うと今は初夏ですね。
この時期は日中は30℃を超え、もう夏の日差しです。でも朝晩はまだ涼しくて春の名残もあります。沖縄と北海道を除くと昼は夏、朝晩は晩春が混在するのが今なんです。
日中暑いと弁当やカップ麵よりも冷麺です。冷麺が主役です。25~30℃位でしたら蕎麦と冷やし中華がいい勝負しますが28~30℃を越えてしまうともう冷やし中華の圧倒的勝利ですね。ここが難しいところなんですね。今こそ天気予報の最高気温と最低気温、さらに継続的な温度変化を掴むことです。絶対気温はみんな分かってますが体感温度まで考えて発注に活かす人は少ないんです。だから普通のコンビニは品切れと廃棄が混在し、もう売場は品切れ&廃棄満タンで、お客様の不満も爆発しそうですね。
でも「本当の単品管理」ができている店はこの時期でも、1~3の各便でベストの品揃えを実現し、売れ筋の在庫もしっかり確保し、他店とは違い冷麺の売れ筋を品知れさせまんせんから。もうお客様はどんどん冷麺を購入しに来店されます。「この店は欲しい冷麺が必ずある」と知っているんです。今の時期は普通のコンビニでは冷やし中華(酸味系)を品切れさせるのが普通ですからね。ここが大きく違ってくるんです。気温差が激しい季節の変わり目をしっかりと読み切り対応できる、これが「本当の単品管理」のできる店なんです。
決して難しい理論ではなく知らないことを知っていて現場で活かせるかどうかの違いなんです。最近このブログもアクセスが増え大いに活用されていてありがたいです。ぜひ過去の記事を読んで売場で実現してください。手順は普遍です。原理原則を押さえて実践できれば道が開けます。まず理論から仮説、そして実践、検証です。
最初は5~60%の確率で成果が出ればOKです。つまり10個発注して5~6個売れ、残りが廃棄となってもOKです。データを検証し、レベルアップを継続すれば少しずつ確率が上がってきます。時々大幅に異常値がでますがそんな時は無視して、平均値で検証してください。
8~90%になったら成功です。ここから上はなかなか難しいのが現実です。そんな時はデータを送ってください。対応させていただきますので。
コンビニの売場にはPBがどんどん増えています。利益率が高くお客様の支持もあるということで。でも実際はどうでしょうか?確かに良い商品もありますが、NBに比べてグラム単価が高いものやほんとに商品と思えるものもありますね。そして一番の課題が変化に乏しいことです。定番として1コーナーを占拠したままであまり改廃もなく、パッケージもシンプルなものが多いのです。
ここでNBを活かすのです。NBは各メーカーがマーケティングに基づき手順通り開発した売れる(であろう)商品です。各社得意の分野で新商品を出してくるので、商品自体、そしてパッケージやCM等お客様を引きつける要素が多いのです。ですからこれから2月中旬からの春物NBの発売をチャンスとし、売場の活性化に活かします。
PBの売場にNBを並べることができませんが、エンドや各売場の最上段を新商品NBの売場として活用することで売場に変化ができ、活性化され、定番およびPBも売れるという訳です。
パンなんかもPBだけではあっさりとした売場で、面白味もありません。ですからPBの隣に同じカテゴリーのNBを並べても良いんです。お客様はカレーパンが食べたければPBでもNBでも関係なく同じ売場にあれば購入されます。どちらを買うかはお客様の判断です。粗利が高くても売れなくては利益を積み重ねることはできないのです。お客様が支持する商品を並べるのが鉄則です。PBでもNBでも売れる商品があれば一番いい場所で多くのフェイスをとり、さらに手書きPOPでアピールするのです。売れる商品を1品でも多く売る、売りきることが利益を出す、積み重ね競合に勝つ秘訣なんです。値入が高くても売れなければ粗利は稼げないんですね。
今からNBの新商品ラッシュが始まります。売場をしっかり開けて新商品の導入&カットで、売場の活性化とお客様の支持アップを実現しましょう。
前回述べたように品切れも廃棄も数多く発生している店は品揃えがお客様に合っていない可能性が大です。理論が分からずに、最適な品揃えへもっていくにはいくつかの方法があります。
まず全店の売れ筋を品揃えします。しかし全店の売れ筋≠個店です。上位は共通する可能性もありますが全く一致することはありません。
全店の売れ筋を並べて、売れる商品の特長を掴み、何故売れるか、自分なりに分析します。そしてその特徴に該当する商品を並べてみて、自分なりの売れる仮説を検証します。これで売れたなら自分の仮説は正解です。どんどんその仮説に合う商品を品揃えし、早い時間に品切れする商品の発注数を増やすという単品管理の世界に入ってください。
なお品揃えが分からない人の中にお客様の動向を考えていない人がいます。大きく分けて、「平日・土曜日・日曜日」✕「朝・昼・夜」の9パターンがあることを知ってください。この9パターンにより品揃えを変える必要もありますし、そのパターン毎のベストの品揃えが存在することを知ってください。これが(9パターンさらに季節や週ごとの適切な品揃えが実現)できる店が自ずとしてお客様に支持され、繁栄し続けることができるのです。
単品管理では「発注数が」「廃棄数が」「品切れ時間が」というデータや言葉を使った指導があります。しかし「本当の単品管理の基本」はまず品揃えにあります。
品揃えが客層とミスマッチでしたらいくら発注数を増やそうと売上にはつながらず、廃棄の山となってしまいます。品揃えと云うのはお客様に合った品揃えです。
簡単そうで非常に難しいのが品揃えです。マーケティングをできる人ならばある程度理論を理解し実践できるかもしれませんが、一般の人(小売業経験者や脱サラオーナー)には難しいことです。
客層の合ったという言葉でも応用範囲が広く、一般人が思うような自分の価値観では理解できないと思います。またそこが他店との差別化にもなり、さらに多数の店が存続できる鍵にもなるんですね。
客層といっても立地や季節、時間によって変化します。標準的(どこでも通用する)客層なんてありません。個店でも日々、時間ごとに変化し、ずっと固定することはありません。大まかな傾向くらいは出てきますが、全く同じ状態は二度と出てこないんですね。そこが面白い、そしてやりがいのあるところなんです。
私が唱える原理原則や商いの理論を会得し、ある程度実践できれば、そのからくりというか流れや理屈が理解できるんです。完璧ではなくても、なんとなく理解できてくるんです。
そしてその理解度に従って実践すると、さらに理解度が高まり、また新たな理論が分かってくるという流れなんです。これらを手順と云います。手順は1つの流れでですが、その立地や季節、時間、また災害や行事等のシーンによっても変化します。あくまで流れを掴んで、どう品揃えし、発注するかが一連の単品管理の流れなんですね。
廃棄数が多く、品切れも多い店は今一度、品揃えを再確認してください。合わせて曜日別、時間帯別の客層も掴んでください。
いよいよ日本列島に本格的な寒さがやってきました。確かに寒くなると客数は減少しますね。しかしこの寒さも単品管理にとっては「変化であり」、適確に対応できる店にとっては「大きなチャンス」でもあります。 寒さが堪え、灯りや暖を求めてやってくるお客様もいらっしゃいます。もちろん必要な商品を求めて来店されるお客様も多いですし。
自然の厳しい時期ほどコンビニの真価が問われますね。買物に直結しなくてもお客様の生活の一部となっているコンビニは暑さを避けたり暖を求めたり、雷雨を避けたり、子供の避難場所となったり、待ち合わせの場所と様々な形で地域に溶け込んでいるのです。そうなることが必然であり、物販のみで戦うことは難しいかもしれませんね。普段からその店の存在感があってこそ、その店の商品が生きてくるということでしょうか。基本を含めたサービスが商品を活かすのです。その背景には「お客様にとって」「お客様の立場に立って」という思想があれば最高ですね。
逆に「自分が儲かれば良い」という思想では結果として商いが長続きしないと思います。その自己本位な思想がオペレーションや品揃え等に現れてくるからですね。それがお客様にも伝わり、自然にその店から足が遠のくということですね。ここでいう思想とはイデオロギーではなく、その人の考え方或いは考え行動する背景にあるその人自身の価値観ですね。
今この時期考えて欲しいのは店内でぬくぬくと半袖で作業しているそのあなたです。お客様は寒さに凍え、手袋やマスク、帽子や厚手のコートを着ているはずです。その温度差もよく感じてくださいね。この温度差がお客様との距離、価値観の違いなんです。理想を云えば、従業員がずっと活動し続けて体温が上がり、寒さを感じない温度、この温度をキープできれば良いですね。
たぶん実際の温度設定ははるかに高くなっていて、外は0℃前後、店内は暑い、しかし冷蔵機器は冷しているというアンマッチな世界が見受けられますね(笑)。
自然環境を守り、お客様の立場に立った店づくり、静かな今、1つ1つ実現しながら、真理に向かって修正、向上して行っていただきたいと思います。それらの作業(仮説と検証)が春以降の最盛期に必ず生きてくるのです。