単品管理の中で重要なことはPOSデータを正しく読み取ることです。しかし以前もお話しましたが、品切れがあったり、陳列場所がいつもと異なったり、納品時間や陳列時間が遅れたりすることでもデータの信憑性というか、そのままデータを解釈していいか判断が分かれるところです。
たとえ通常通りのオペレーションで商品を販売されたとしても実は様々な要因の結果がPOSデータになって現れているのです。
商品そのものは1つですが、それに関わりあるものは購入されるお客様、そして販売する店があります。上記の例外を除けば、店側は同じ環境で商品を販売すると仮定します。しかしお客様側の購買に至る要素は様々です。
「本当の単品管理」で重要視している、天候や気温、前日差や風による体感温度、さらに湿度、日照時間や四季(細かくというと4✕3=12の区分)の要因があげれます。
来店客がいつも同じお客様でしたら、購買行動はほぼ均一になりますが、特にロードサイド立地の場合は、日々変化します。現場系の方と営業系の方、そしてOLさんと購入されるものも変わってきます。
ですから、「大きく捉えると自然」「お客様」「店」の3つがそれぞれ変動し、連動しながら、結果としてPOSデータを生み出しているのです。だから単にパソコンの前に座って、数字の動向を見てもなかなか正確な発注ができないのは当たり前です。
POSデータに至る変動要素というか、購買に繋がる要素とその効果をある程度把握し、パターン化してインプットできていないと「本当の単品管理」は難しいのです。
よく例で上げている⇒「大雪が続く時はパンの在庫を増やす、日配品の1便の発注を増やす」「3月・4月はパンやパスタが1年で一番売れる時期」「気温が30℃を越えて、急に上昇する時は、プリンやヨーグルトのデザートよりもいきなりアイスを好む、それもかき氷系を求める」といった定説が理解できないのです。
「自然現象を捉える素直な心」と「時代の流れを捉えるマーケティング」、さらに「データを思い込みなく捉え、そしてその裏にあるお客様の買物行動を見抜く力」が必要とされるのです。これらは訓練しないと見につかないですね。
だからこそ、私が1店1店指導し、成果に繋がる手順をマスターするための訓練をしているのです。
それができない方はツールを通して、現場で起きた課題や疑問をメール等を通して解決していきます。問題が起きてこそ、成長&学習できるのです。分からないこと、できなことは恥ずかしいことではありません。分からないことを分からないままにしておくことが恥ずかしいことなんです。人間は死ぬまで、いや死んでも学習します。だから分かること&できることが少なくても卑下する必要はありません。
できない&知らないことを1つずつつぶしていく、結果として1つ1つできるようになる、つまり成長できるんですね。「本当の単品管理」も一気にマスターする人はほとんどいません。1つずつできる、この繰り返しの中で、どこかの段階でいきなり出来る時がやってくるんです。
できてしまえば、商品開発や企画、販売促進、そして商い全般が見渡せるほど大きな視点で対応できます。これはとても楽しい世界です。まあこれが「空中戦の商い」の云われでもありますね。
PR
<< コンビニの季節到来 | POSデータは1つの結果 | 初夏の品揃え >>
HOME | 戻る