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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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ストアロイヤリティを築く

ストアロイヤリティがある店とは、お客様にとって頼りがいのある店、信頼できる店、自分にとって大切な店ですね。そんな魅力や信頼を築くには、様々な努力と継続が必要です。

コンビニに限定してストアロイヤリティを築く事例をあげると、「いつも売れ筋を切らさない」「新鮮で安全な商品を扱っている」「おいしい食品を扱っている」「従業員の躾ができていて、いつ行っても感じが良い」「店全体がいつも清潔」・・・

全て基本4原則です。決して飾ったり、繕うものではなく、普段から当り前にできるていることばかりです。

普段から、感じが良くて利用しやすい、そして安心して飲食できる商品を購入する店。もちろん必要な時に必要な商品を買いに行った時にもしっかりと品揃え(品切れしてない)されている店です。
商品経営といいますが、商品を介在して、安心と安全、そしてやすらぎを提供できる店なんですね。もちろん不意の雨や、待ち合わせ、緊急事態に飛び込める店でもあります。
こんなストアロイヤリティこそ、競合店との差別化ができる大きな手段となります。

商品や収納代行、チケット販売といったサービスは本部から提供されますが、人間の行動で表現するサービスはオーナーさんが意識して実行しないとできないサービスです。

たとえ、釣銭渡しひとつでも、右手に釣銭、そして左手で相手のお金を受け取る手を支える(または下で受ける)、さらに「〇〇円のお返し(お釣り)です。お確かめください」と相手を見ながら微笑むだけで随分印象が変わってくると思います。
もちろん〇性や可〇い子でしたら、〇性のお客様はとりこになってしまうでしょう(笑)

とにかくお客様にとって、つまり自分がお客様の立場であるなら、して欲しいこと、して欲しくないことはよく分かると思います。この「お客様の立場に立つ」、そして好ましいと思われることを毎日1つずつ実行継続していくことで、いつの日かストアロイヤリティが築かれるのです。

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購買行動の仮説

2:8の原則に基き、メインターゲット、さらにピーク時間帯毎の購買行動の仮説を立ててみましょう。

例1.平日の朝、パンと缶コーヒー、新聞、たばこを購入されるお客様がいるとしたら、カウンターの角に缶ウォーマー、新聞を近づけて陳列します。もちろん購入されるコーヒーの銘柄が分かれば、とりやすい位置に陳列します。さらにたばこの銘柄も分かれば、「たばこ」と言われたら、「〇〇のスーパーライトですね」と言ってすぐに提供します。

例2.平日の昼間、弁当とペットボトルのお茶を買われるお客様に対してはレジに来られたら「お弁当、温めますね」と声かけし、すぐに弁当をレンジで温めます。もちろんほぼ毎日購入されて、いつもレンジで温めるお客様に対してです。また割り箸もいつもつけるお客様には確認せずにそのままお付けします。

上記2つの例は、固定客に対しての接客の例ですが、実は単品管理でもあるのです。いつものお客様の購買行動を知っておき、現場で確認する。いつもの購買行動であれば、現実=仮説=発注となります。
気温が上がって、弁当ではなく冷麺とおにぎりと大容量のペットボトルを購入されたら、即、発注変更です。
弁当 ↓ おにぎり ↑ 冷麺 ↑ 大ペットボトル ↑と。

毎日の発注はPOSデータを画面で見ていても、なかなかお客様の購買行動と結びつかず、数合わせに陥りやすいのです。
そこで固定客の、それもピークタイムの特定のお客様の購買行動を観察、確認し、データに結びつけるのです。そうすることで、データの一部から単品の傾向が頭に浮かんできます。
特定のお客様に絞ることは危険という考え方もありますが、これは第一歩です。

漠然とデータ全体を眺めることから、単品とお客様の購買行動の関連をデータをして見る訓練なのです。
この単純作業を繰り返し続けるうちに、単品&特定客から単品合計或いはカテゴリー&客層といった分析+仮説の広がりを見せることに繋がります。

たぶん、この力は毎日お客様とPOSデータに接している人以外には備わらない力なのです。ですから毎日店で、FF(デイリー)商品の発注しているオーナーさんは本部のSV(OFC)よりも単品の動きが見えていると思います、自信を持ってください。本部にはそれぞれの個店がいろいろ試行錯誤した結果だけが届くのですから。
(なお、単品管理の真理を極めた人は、その場でデータを見ただけで、この店はどんな状態で、何が起きているかが見えてしまうのですね)

今回の話は単品管理は継続して会得し、熟練していくものです。そのためには全体や合計から入るのではなくて、ピークタイムの特定のお客様と商品から入り、徐々に対象を拡大するということです。
決め付けや先入観を排除して、現場(お客様の購買行動)やPOSデータを見て、検証することで単品管理の意味が理解できてくると思います。

選ばれる店になる

今年に入り「厳しさ」が感じられる中3月11日の震災によりその事実が明確になりました。

それは、何となく感じていた「厳しさ」が事実として顕在化されました。

話は少し長く、回りくどくなりますが、
今の暮らしに疑問を持ち始めた人が少し存在していた。その人は素朴な疑問を持っていた、「このままの生活でよいのか、このままの状態でこの先も生活水準を維持できるのか」と。或いは、「自然に対しての人間の関わり方もこのまま状態、つまり一方的に搾取や利用し続けてよいのか」と。

そして何となく感じ、または確信していた人達が気づきを目の当たりにし、さらに全く気づいていなかった人も現実に飲み込まれる事態が起きたということでしょうか。

コンビニ業界に限らず、お客様(生活者)が人間という存在。自然界の中で人間も生物の中の1つの存在にしか過ぎないと感じられた貴重な機会だと思います。

人間が生きるために必要なものはまず、安全と安心の心。そして具体的な物質では、空気・水・火が最低限必要。さらに何か食べれるものがあれば良いと。今回は自然と共存するしか人類の生きる道はないことを再認識しました。

私は別の事業で自然の恩恵に感謝し、少しでもお返し、それが無理ならば現状維持できるよう「自然の恩恵に気づく」試みを続けています。実際に山奥で野宿し、生きる辛さや大変さも多少経験しています。しかし、今回のような未曾有の事実にはなすすべがありません。現実を受け止め、方向を決めて1つずつ解決していくしかありません。

この時期に今回話したかったことは、ブログの中で継続している「基本の徹底」と「単品管理の継続」、どちらも当たり前で面白みがなく、つまらないことばかりです。しかしこんな当たり前のことを継続できる人は少ないのです。みんな新しいことや派手なこと、たとえばCMやディスプレイ、POP、パフォーマンスが大好きです。

でもコンビニは基本の商品(鮮度・味・機能等)を基本通り扱うのがベストだと私は思います。この当たり前の事を当たり前に継続できることが乱立する競合の中で生き残る秘訣なのです。
たくさんの店があるからこそ、お客様も多くの店に立ち寄り、店毎の良し悪しをしっかり見極めています。
与えられた立地の中で、商品に限らず、接客やクリンリネス、そしていつも安心をやすらぎを与えてくれる店を支持してくれます。
最高の状態を維持し続ける。たとえ、世間の動向がどう変化しようと、当店のベストの状態を維持し続けることに専念すれば結果的に競争には勝てます。

*実際にたくさんの店があるからこそ、あの〇〇店はいつ行っても商品がないからとか、△△店は態度が悪いから、××店は店が汚く不衛生だから腹をこわさないか心配だからといって、その数ある店をどんどん飛ばして行き、信頼できる店に固定化していくのです。

ここ数ヶ月、私の周囲では、日々黙々と自分ができる当たり前のことを当たり前に継続している人に「神様からうれしいご褒美」が届いています。それも一人や二人ではありません。沈滞している今の時代でも光り輝いている人は存在するのです。

ですから今もこれからもベストを尽くし続ける。また分からない見えない世界のことは恥ずかしがらずに素直に訊くことです。そして自己の持つ無限の力や可能性を信じて自分の力で邁進することです。
ただし人間はすぐレールから外れる(安きに流れる)ので、時には、面白みや変化にない私のブログを読んだり、「基本の徹底」と「単品管理手法の取得を継続」といつも厳しく同じ指導を受けるのもお勧めです。

*厳しい指導を受け、素直に実行した人のみ「神様から」のご褒美を授かっています。私からのご褒美ではないことをご理解願います。

コンビニの基本

コンビニの基本、というか存在意義の中に、利便性があります。それと同レベルの重要なものが「商品価値」の訴求です、ここ数年多くなっている価格訴求とは異なります。価格訴求とは、商品の価値の一部である価格のみにスポットを当て、ひたすら安さをPRすることです。
今の時代価格政策は否定できません。しかしコンビニという業態においては、やるべきことをやリ尽くした後、最後にとる政策だと私は考えています。これはチェーン本部も加盟店も同様です。
というのはチェーンによっては価格訴求が好きなチェーン本部があるからです。このチェーンは成り立ちから安売りが好きなのです。ですから個店の方で価格訴求をコントロールする必要があるから少しやっかいですね。

そこで商品価値の訴求とは。
震災の時によく分かったと思いますが、お客様は、必要な時に必要な商品を必要なだけ購入されます。
その背景にあるのが購買心理です。これは日々、その時々で変化します。またお客様が気づかずに購買行動をとってしまうことも多いのが事実です。

震災や停電の中で、今回コンビニでも、パニックに近い形で、生活を維持するために必要と思われる商品を多く買い求めたのがその現れでした。普段はその時に必要なものを必要なだけ最小限購入されるコンビニでもシーンが変われば購買行動が大きく変化するのです。特に生活に密着しているコンビニの扱い(存在価値)は大きく変わるのです。
でもコンビニの基本は効率です。一時的な変化には対応しますが、無駄な在庫を持つことは必要ありません。
店内にある商品1つ1つの商品価値が分かるように機能別やサイズ別といった分かりやすい陳列を心がけることも大事ですね。商品の登録は本部の仕事ですが、棚割りや陳列位置、フェイス数は来店客に合わせて店で独自で決めて良いのですから。実際に一度やってみると分かる例です。それは、入口等のエンドで震災コーナーを作り、今回良く売れた水やパックのご飯や乾電池、懐中電灯等をまとめて、そしてPOPをつけて陳列してみましょう。さらに災害時に、必要と思われる商品がコンビニにはまだまだたくさんありますので、よく店内を観察しましょう。 なお、「震災コーナー」という仰々しいPOPではなく、「いざという時にあると良いな」コーナーとして。

4月の動向に対して

今年は例年になく寒い春です。また震災の影響もあり、3月には必要以上の買いだめが起こり多少見かけの数字だけは上がったようで。逆に4月は反動或いは自粛ムード、さらに消費へ心が動かないようです。
やはり先行きの不安が暗い陰を落としているようです。

実際小売だけでなく、飲食でも客数の減少⇒売上減少になっています。
飲食の場合、2月は客数増&客単価下落で何とか売上はキープできてましたね。
3月に入り、「これで客数が減少に転じたら最悪になりそう」と話していました。
それが震災後に現実となりました。客単価減少に客数減少という2重のマイナスです。売上はもちろんダウン。

コンビニ業界にあてはめると、今年の今の時期は、ちょうど冬の時期の対応と考えて対策を打つべきですね。

基本的に私の推奨する「商い」は最低限を想定し、必要に応じて肉付けしていくタイプなので、4月=春にはなりましたが、肉付けを中止して、今一度冬のイメージで経営の見直しをしましょう。

売上の回復はしばらく見込めない、となるとまず廃棄を極力減らす、経費も精一杯削減です。
申し訳ないですがP&Aのダブリ勤務はなしにしていただくと。もしシフトで手隙があれば、クリンリネスの徹底と頻繁に陳列変更を行なってください。客数減により店内の活気がなくなりつつありますので、商品を動かして商品と従業員のエネルギーを充満させましょう。

そして何より重要なことが人材の育成です。今の暇⇒時間のある時に、新人さんを含めて基本の徹底を指導しましょう。分かってるだろうではなく、棚掃除の仕方1つ1つからです。

また発注に携わっている人は今一度商品と陳列場所等を確認して本当の単品管理を実践しましょう。
「本当の単品管理」とは単に画面を見て数字を入れるのではなく、商品そのもの、陳列位置、フェイス数、お客様の行動を見て、POSデータを確認することです。
その上で仮説を立てて発注する。そして修正する。この繰り返しがじっくりとできるチャンスですね。

この閑散期で「基本の徹底」と「単品管理の手法」をぜひ会得していただき、売上が回復した時にはぜひ身につけた実力を発揮してください。

私のブログでは、基本を徹底しながら、商品を1品1品確実に売ることも、日頃から述べていると思います。こんな特殊な4月でも本来やるべきことは変わらないというのが結論ですね。

機械的な発注をしない

基本的なことですが、FF(デイリー)商品は機械的な発注はしてはいけません。
機械的発注というのは、先週10個納品されて8個売れ、2個残った。だから今回は8個発注しようというPOS画面の数字だけをプラスマイナスすることです。確かに発注に時間がとれないのは分かりますが、2:8の原則に基いて、重要カテゴリーはオーナーが発注し、その中でも重要な中(小)分類、そして重要なアイテムは時間をかけて正確な発注をします。

正確な発注というのは、先日から述べている廃棄商品の状態を確認しておき、納品時間や陳列位置も問題なく、さらに商品自体にも問題がなく、廃棄になったことです。ここまで確認しておくと、この場合はたぶん発注数が多かったのが廃棄の原因とされますね。その発注数が多かった要因はまた掴むとして。

正しい発注をするには、販売されたデータの裏づけが必要です。裏づけというのは在庫数です。
〇個在庫があって、△個売れたということです。
つまり1便、2便、3便と納品されていますが、どの時間に何個在庫があって何個売れたかを掴む必要があるのです。1便で10個入れておけば2便までに10個売れるだろうというのではなく、何時から何時に何を何個売るという仮説が必要になるのです。そのためのPOSデータなんですね。

単品別時間帯別の販売数をよ~く観察することです。天候や気温、行事等販売に影響を与える要因を自分の頭脳を駆使して、プレビューすることも大切です。
そして観察度合いを上げれば、実は品切れの時間帯があることにも気づくはずです。
商品が売場からなくなってしまう品切ればかりに目が行きますが、納品便の間の品切れには余り関心がいかないのではないかと思われます。
特に売れ筋商品の各便の間の品切れはなくします。多少在庫がかぶっても良いです。仮に動きの遅い商品があれば、各便の間に品切れする商品に発注数を移行して良いです。その方が売上もあがり廃棄も減り、結果として利益が増えるので。

商品を観る目を養う

私はコンビニにおいて価格訴求を奨めていません。何故なら、価格は商品の全ての要素を覆してしまうからです。どんなに新鮮で品質や機能が良くても安売してしまうとその価値が破壊されてしまうのです。

世間では価格破壊や、価格訴求、DS、ELDP等あふれていますが、価格以外のことをやり尽くしてから価格政策に入るべきだと私は確信しています。つまりまだまだやるべきことがあるだろうと。

実際、私が10年くらい前に企業とコラボで開発した商品群が今、コンビニには当たり前のように並んでいますから。どの商品も価格は最後に決定してました。それくらいマーケティングや商品開発、企画、販売促進をしっかりすると自然に価格が決まってくるものです。

そこで今回の話は商品の価値を見極める目を持つこと。
単品管理では、残った商品を確認します。
①納品時間はいつも通りか
②陳列場所は正しかったか
③商品自体の汚れや破損はないか
以上です。

仮に商品に問題がない場合には、商品の価値が価格に見合うか確認します。これはあくまで自分の判断で。
例えば弁当でしたら、見た目、量目、ご飯の量、おかずの種類と量目、包材が適正か、そして価格等です。
最後に温めて食べてみます。まずご飯をちょっと、そしておかずをちょっとずつ。あくまで試食ですので全部食べないように。

そして自分だったら、買うか?いくらの価値があるかと考えます。また従業員や気軽に話せるお客様にもインタビューしてみましょう。

この商品を観る目を養うこと、これが新商品の選択導入にも役立ってくるのです。「商品の売れる売れないはすぐ分かります」⇒20年以上、観る目を養い続けているおかげで、私は実際8割以上の確率で売れない商品を当ててますよ。

余談ですが、ロスがもったいないからといって毎日主食にしてはいけません。いくら最近の弁当はカロリーや塩分を減らしているからといっても、まだまだ高カロリー&高塩分、添加物?です。
大きな声では言えませんが、実際に知りあいで倒れた人がいます。主に脳卒中や肝硬変、高血圧等の症状が出ています。食べ物だけが原因ではなく、深夜勤務や不規則な生活、ストレスが多いことが総合して起こるとは思われますが、注意しましょう。健康維持が商売継続の第一の鍵ですので。

商いの大小と戦術の違い

小売(流通)業界では、商いの規模により戦術が変わってきます。

規模が大きい所はハイリスクハイリターン、つまり投資も大きく、売上や店舗サイズ、商圏も大きくなります。従って売場面積や従業員数も大きくなります。これに対して規模の小さな所はローリスクローリターン、上記の大規模の全く逆と考えれば良いです。

これを戦術面から捉えると、大規模店は、CMやちらし等中心に販売促進のプロモーションによる集客を目指します。そして価格訴求も合わせて「攻めの商い」を展開します。ここでは(いつもの公式の)客数と買上点数の増による売上増が狙いです。(価格訴求により1品単価は下がる傾向にあり)

これに対して、小規模店は、まず来店客に合わせる「待ちの商い」からスタートです。来店客のニーズに品揃えを合わせ、品切れをなくす。そして客数と買上点数、1品単価を維持し続けること。その後で、戦略的な品揃え変更により、来店頻度を上げることで、客数増を目指します。

以上は売上面の話でしたが、利益面での話をすると、大規模店は売上>利益、小規模店は売上<利益の考え方が基本です。

コンビニはチェーンストアですが、1店1店は小規模店舗です。ですから1品1品丁寧かつ大事に販売することで、利益を積み重ねていくのことが王道です。ですから決して、儲けるための即効的で楽な手段がないのです。原理原則や真理を掴んだ上、日々誠実な商いの継続の結果、利益がやってくるという訳です。

*コンビニの記事について最近よく質問を受けているので補足を
雑誌やマスコミの話は読み物としては面白いかもしれませんが、編集者(書き手)=商いの素人のフィルターを通しているために、話としては評論的であり、実践しても効果は出ないだろうと思います、決して鵜呑みせずに真理が分かる人に確認しましょうとお応えしております。

限界は見えない

先日拡大均衡の話をしました。今回はそれに近い話をします。
以前私が携わった店で実際にあったことです。

平日のある日、通常3個発注している商品が33個納品されました。
原因は3という数字のダブり発注でした。数字の間違いに気づかずそのまま発注し納品されたのです。もう、どうしようもない、1個でも多く販売し廃棄を減らすのみです。

そこでとった行動はまず陳列位置をいつもと変え、米飯ケースの前に立つとちょうど目の前に陳列、そしてケースの中央に3フェイスとり、POPをつけました。「店長の本日のお薦め品」と。声かけはしませんでしたが、何故か、面白いように売れました。

結局その商品は30個売れ、廃棄は3個でした。私を始め従業員が買ったのが3個ですから、実質27個も売れたんですね!といって他の商品にはほとんど影響なしでした。

たまたま、或いは偶然かもしれませんが、通常3個販売している商品が27個も売れるのです。商品の限界販売数は我々の頭では予測できないことを知りましたね。ですから商品の限界販売数を知りたい時には通常の5~10倍掛け発注等が必要なんですね。

ちなみにその商品は1ヶ月近く毎日20個前後販売し続けました。今でも売れ筋として残っていますが、季節的に落ち着いて10~12個売れている状況です。

売上を伸ばしながら、ロスも減らす。こうするには、前記の発注数を大幅に増やし、その商品の限界販売数をまず知ることです。その限界販売数の範囲内で発注をコントロールすることの方が、品切れ時間を見て、毎日発注数を1個ずつ増やすよりもよほど廃棄数は減ります、もちろん売上は伸ばしながらです。

こんな手法(法則・真理)があることもを知っておくことも大切ですよ。

データと仮説

発注する為のデータ。これは過去の数字です。
実際の発注数を決める時には、過去のデータを見て決めますね。
例えば先週の同曜日におにぎりの鮭が15個売れたから今週は16個にしようとか。

でも本来の発注は違うと思います。
①品切れ時間を見る。品切れがあった場合はその販売データはあてにはなりません。もっと売れた可能性があるからです。(商品本体の不良、陳列位置の間違い以外に)廃棄が出てれば販売数は参考にはできます。
②データの背景(条件)を検証する。同曜日は1つの判断基準です。その他、天候や気温、何日か、つまり入学式や卒業式の行事がなかったか?桜の開花で花見の需要がなかったか?等、おにぎりが売れる条件を1つずづ出して検証していきます。ここでお客様の購買行動が見えればベストです。
どんな人がいつ、おにぎりだけでなく、ペットボトルの飲料水も買ったとか、他の買物や個数も分かればより正確な仮説が立てれます。そしてこのような積み重ねを経て、発注数の決定に至ります。
今週も前同曜日とほぼ同じ環境が見込まれるなら、客数予測⇒買上率一定で発注数を決めます。

今回のポイントは発注するにあたり、データは過去の数字、その数字の±では意味がない。数字の裏づけを掴んだ上で、お客様の行動の予測=仮説を立てて、発注数を決めるのです。
前週同曜日に数字は基になる数字ではなく、今回決めた数字が異常値でないか、チェックするための数字と思った方が良いですね。
なお、精度の高い発注をするためには多くの時間も必要です。だから作業割当をしっかりして、作業する人、発注する人を明確に分け、時間を有効に使いたいものです。この意味もあって、発注は分散させる必要があるのです。
補足として、最初から、担当分類の全アイテムを細かくコントロールする必要はありません。まずABC分析して売上(数)構成比の高い分類から精度の高い発注をマスターすることです。

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