前回までマーケット(商圏)を確認し、視認性・接近性の改善、基本の徹底と品揃えの修正+売れ筋の品切れ防止と対策を出してきました。これらは当り前の対策であり、どこでも行なわれるべきですが、なかなかできないのが現実です。そこで今回は人員をかけて一気にやってしまうことが肝心ですね。そうしないとマーケット調査のデータがすぐに変化し無駄になってしまうので。
最終回は、マーケット(商圏)に合わせた理想の店舗ができたことをPRします。外に向けてPRしないと、せっかく店が改革されても現状の少ない来店客にしか気づいてもらえません。
そこで通常は価格政策(価格訴求)は取りませんが、こういう時には、積極的に活用します。普段安売りをしないので効果が大きいのです。
方法はA4ちらし1枚に店のPR⇒開店ちらしの修正版でも可です。
とにかく一度来店いただくきっかけを作ります(名目はスプリングセール等でも可、自分の好きなセール名で)。
①配布地区は調査した中で商圏と想定される地域。
②対象は事業所、一般家庭。
③配布方法はエリアを4つくらいに分けて配布する。
④ちらしの一番下に割引券をつける(おにぎり・弁当の主力分類を50円引き等で)
⑤割引券の有効期限は1~2週間とする(期間が長くても結果的に持参されるのは配布直後と締切日直前に集中するため)
⑤ちらしはどこから来店されたのか分かるようにする(番号或いはマーキングして区別しておく⇒4つのゾーンに分けて、店側と道路の向かい側、それぞれ進行方向で店の手前か奥かで4つのゾーン)
*調査した商圏をちらしを配布しながら実際に歩くことと、仮説(商圏に合った品揃え)を検証するための作業です。決して結果を求めずプロセスを重視してください。これが単品管理でもあるのです。お客様の購買行動の仮説と実施と検証です。また訪問時には必ず爽やかに挨拶をしてください。
*商圏を知り、そこに生活している人を知る、そしてお客様にもう一度店の存在を知ってもらうことです。
*発注数は、これこそ仮説です(ちらしを見て、いつ何人、何を何個、買いに来ていただけるか?)
私にはある程度、答えが見えていますが、「発注」にオーナーさん自らが授業料を支払ってみてください。
今回のシリーズは4回目で最後です。なお客数の少ない店の対策はデリケートかつ繊細な対応が必要です。もちろん費用対効果の面から見ても、費用をできるだけかけずに、成果に繋がる対策に絞り込んで諦めないで継続実施することが大事です。
全体の流れは新規の出店とほぼ同じです。しかし、今回の大きな違いは、商圏調査を本部ではなく店(オーナーさん自ら)が行ない、自ら品揃えを変更し、自己責任でちらしをクローバーすることです。
決してやらされているとか、訳が分からなくてちらしを配布しているのではないのです。
今実際に遭遇しているコンビニ経営と商圏とのギャップを知り、自ら対策を立て、仮説&検証のプロセスを体験、実現することです。これが出来たなら、その
立地でのコンビニ経営のプロになれるのです。
(ちらし掲載のアイテム数や発注数等、個別にはコンサルを受けています。個店毎に異なるので総論ではなく、あくまで個店個店毎に対応させていただいております)
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