今冬物をカットし、在庫がMIN状態ですか?これから春の新商品ラッシュを迎えますのでさらに在庫を絞ってください。
「在庫は常に売れ方に合った在庫数で良い」のです。なお日配品は発注数=在庫数ですので売れ方に合った発注数です。つまり在庫管理も単品管理の世界と1つということです。
もう一度云います、「グローサリーの場合も売れ方に合った在庫」です。売場のスペースは関係ないのです。棚板の奥までいっぱいの在庫がなくても良いのです。要するに1日に2個売れる商品であれば、リードタイムが2日とすれば最低4個の在庫があればOKです。ただまとめい買いや予測以上の売れ方で品切れの可能性もあるので安全在庫として+1~2個持てば十分ですね。
逆に1日に12個売れる商品であれば24個の在庫が必要ですね。さらに安全在庫を加えて25~26個。これを先ほどの商品と同じ棚板で陳列する時には、フェイス拡大で対応します。先ほどの1日2個販売の商品は1フェイスで奥行きが5個、そして1日に12個売れる商品は4フェイスで奥行きが6個等です。
つまり売れ方に応じてフェイス数を増減します。お客様にとって奥行きはあまり関係ないものです。店側が前出しをこまめにすれば奥行きは関係なしです。ここの話が分かるかどうかです。
商品の在庫はフェイス数が基本で、フェイス数に奥行きを掛けた物が在庫数です。幅(フェイス数)✕奥行きとも云います。2段積みする商品があれば「幅✕高さ✕奥行き」となりますね。
20:80の原則で分かるように売れ筋は限られています。つまりコンビニの棚割りで、2~3フェイス以上とる商品は少なく、1フェイス対応の商品がほとんどです。売れ筋や新商品の初回位が複数のフェイスをとるんです。
でもここが重要です。定番の売れ筋は先ほどの例で挙げた「フェイス数✕奥行き」在庫です。しかし新商品はほとんどの場合「フェイス数✕奥行き(1~2)」の在庫です。お客様から見たら3~5フェイスの新商品が並んでいる、でもその奥行きは薄く総在庫数も少ないのです。幅はあるけれど奥行きがない陳列が要求されるのです。
この理由は新商品のライフサイクルは短い、以前であれば認知されるに従い徐々に売れてきたものが、今は最初がピーク、それもすぐに売れなくなってしまうのです。ライフサイクルというか、初回ピークで後はなしですね。だから奥行き=初回以降の売れ方に合った在庫がゼロなんです。初回に入った分を売り切って終わり、追加の売上や発注はないと。それを具現化した売場が、幅があるが奥行きがない売場、陳列なんです。
初回に2~3ロット発注し、売れるに従い、フェイス数も5⇒4⇒3⇒2⇒1と縮小すれば売れ方に合ったフェイス数と在庫数が両立します。
店全体を見ても分かるでしょう。日配品を除く在庫が月に2回転するかどうかを。例えば在庫が原価で5,000千円ある店で、日配品以外の売上が月に12,000千円、その原価は7割とすると、8,400千円です。これですと1.7回転弱です。商品にはいろいろありますが、全体で見ると、先の計算式から、月初に在庫の合った商品は半月以上も在庫数を確保できているということが分かるという話です。
単品管理の世界は売れ方の予測と現在の在庫数の把握から始まります。日配品を除き、定番や売れ筋以外で毎回発注する商品はそんなに多くないのが事実です。
売上が1,000千円/日以上の店以外は、グローサリーの在庫は少なくても良いんです。在庫が必要なのは日配品の特にFFの売れ筋です。
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