前回の関連購買について画面で見れない場合、記録紙(ジャーナル)で分析しようと話しましたね。
質問がありましたので、具体的には下記のようにします。(実際転記する時は必ず数量も入れてください)
関連購買 |
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日 |
時間 |
客層 |
商品1 |
商品2 |
商品3 |
5/21 |
11:45 |
30男 |
唐揚弁当 |
緑茶500P |
雑誌 |
5/21 |
11:48 |
20女 |
おにぎり鮭 |
おにぎり梅 |
ヘルシア350P |
5/21 |
11:55 |
40男 |
幕の内弁当 |
烏龍茶500P |
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5/21 |
12:00 |
50男 |
おにぎり弁当 |
ざるそば |
緑茶500P |
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・ |
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・ |
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・ |
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5/21 |
17:45 |
40女 |
ナポリタン |
ヨーグルト |
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5/21 |
17:46 |
20男 |
牛丼弁当 |
お茶500P |
雑誌 |
5/21 |
17:56 |
30男 |
チャーハン |
たばこ |
一番麦350 |
まずエクセル等で表を作り、記録紙を見ながら1つずつ転記します。なお自分の発注に関連する商品がある記録だけでよいです。(買上点数は10点を超えることもありますので商品の欄は多く)
もしできるなら各担当者が転記してみると、いろいろな発見や共有できることが多いのです。
今回の例では、FF(デイリー)の発注を担当している私はおにぎりや弁当、麺類等の商品中心に転記します。
日付・時間・客層・キーとなる商品、その他商品です。その他商品の転記は面倒に見えますが、実はお客様の購買行動を知る上で非常に重要となります。生のお客様の買物が分かるんですから。分析はFF(デイリー)がキーですがお客様は他の商品をキーとする可能性もあります。キー商品(目的買い)+ついで買いなんですね。
分析する期間は最低1週間分(月~日曜日)です。また各季節に1回分析しておくと、単品管理に基いた正確な発注が出来ますね。
今回の本題に入ります。私がいう「本当の単品管理」。
◇単品管理とはデータに表れたお客様の買物行動を分析し、その買物行動に合わせた発注をすること(仮説)
◇さらに私の理論では、お客様の買物行動の奥にある購買心理、さらにはお客様自身も気づかない本能の部分まで分析し、その原因に見合う仮説を立てて、品揃えと発注に活かすのです。
単品の動き=結果 |
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2次元の闘い |
↓ |
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お客様の購買行動 |
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3次元の闘い |
↓ |
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お客様の購買心理 |
3次元~の闘い? |
↓ |
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人間の本能 |
4次元~の闘い? |
たぶん分かり難いと思いますので、簡単な例で。画面のデータを見て発注するのが普通の単品管理。あくまでも画面という2次元の面で捉えてます。
それよりも高い次元で分析する。購買行動は面ではなく、空間です、お客様という3次元の物体?が3次元の売場で3次元の商品を購入するという感じで。空間だけでなく、さらに時間軸も入ってくると、4次元~という表現をしています。これらはマーケティングの分析にも使われますので、単品管理の次元(レベル)があがるとマーケティングに近づくということにもなります。だからメーカー各社が生のPOSデータを欲しがる訳です。
これが出来ると自分自身の行動や感性をお客様の行動予測に置き換えることもできるのです。
今日は30℃で暑い、喉が渇く、だから大容量のお茶や水を買おうと。また気温が30℃を越えたので、いつものデザート=プリンをやめてアイスクリームを買おうと。
本当の単品管理が身につくほど、「マーケティングに近づき=全体が見えてくる=大局」&「お客様の購買行動が見えてくる=単品の関連した動きが見えてくる=小局」です。
この能力と手法を会得したなら、もう単店の品揃えや発注で負けることはありません。逆に全店に効果を及ぼすマーチャンダイザーとしてスカウトしたい人物なんですから。
このブログでは、いくつもの理論を集大成した独自の理論を中心としております。ですから時には表現が難しくなることもあるのです。最初から1つずつ読んで理解することも重要です。しかし、分からないことを質問することも重要ですね。私自身も全ての事が分かるわけでもないですし、分からないことを分からないと言っていただくと、分からないこと(部分)が分かるのです。そうしないとただ継続しても、理解の蓄積&レベルアップ⇒ブレークスルーができませんので。
単品管理とは、ある時点での品揃えと在庫の中での、お客様の購買。そして単品とその関連商品の動向を分析し、その変化に対応する手法であると。余計に分かり難いでしたか(笑)
単品管理という言葉に惑わされずに、「本当の単品管理」とは単品だけでなく、その関連商品、または同類商品も一緒に分析管理することです。
いくつか例を出してみました、参考にしてください。
例1.
弁当を買いに行ったが欲しい弁当がない。だから何も買わずに帰った。(本来はお茶のペットボトルも買うつもりであった)、結局、次の店で弁当とお茶をまとめて購入した。⇒メイン商品が品切れするとついで買い商品も売れない。
例2.
いつも弁当を買う店に行ったが暑い、気温が高いので弁当が傷むと思い、たばこと新聞だけを買った。昼に近くのコンビニで弁当とお茶を買った。⇒気温による購買行動の変化。逆の立場もある(普段来ない人が来る、普段が買わない人が買う)
例3.
冷麺とおにぎりを買う。しかし、欲しい鮭のおにぎりが品切れしていた。仕方がないので昆布のおにぎりと冷麺を買った。⇒本来の売れ筋は鮭、鮭の販売数はさらに可能性あった。昆布が売れたのは鮭の品切れのせいかも。本来はロスになった可能性もある。
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