みなさんが毎日、このブログにアクセスするように、お客様の生活習慣の中に我が店、我がコンビニを入れてしまうのです。出勤や仕事帰り、または営業の途中で、店の近くを通る時に、一度店に寄っていただくのです。
買物を強制するのではなく、生活の一部としてですね。以前話した、調理器具や冷蔵庫代わりにコンビニを使っていただくことも意味的には近いです。
立ち読みでも、時間調整でも、雨宿りでも、待ち合わせでも、何でもいいから我が店に寄っていただくのです。そして店の醸し出す雰囲気を知り、ここは安心できる場所、ほっとできるし、何か癒してくれるなあと感じるを空間を提供できたら最高です。
そのためには日々、基本の徹底や、メリハリのある誠実な接客、素早い新商品の導入とPRされた陳列、売れ筋を品きれさせない等、様々な「おもてなし」を用意します。
お客様の生活の一部、生活空間の一部として、我が店を利用されたなら、もう「ストアロイヤリティ」ができた!ストアロイヤリティの高いお客様が1人増えたということです。こうなると、単品管理のさらに上を行く、「単人管理」の世界です。管理という言葉はあまり良くないと思うので、「単人応対」ですかね?ストアロイヤリティの高いお客様1人1人、パーソナルに対応していくのです。そのお客様の顔や購買行動を頭に描きながら、発注に加えていくんですね。
これは私のイメージというか、婦人服専門店時代の、若い女性への提案、「その人に似あう、好むであろう、服の仕入れ」で実践していたことです。お客様のニーズに応えるのは当たり前、さらにお客様自身が気づいていない自分らしさを発見できるお手伝いをすることが、私の商い=婦人の服の仕入れなんですね。「私にはこんな色が合うんだ、こんなデザインだったらエレガントに見える」とお客様に喜んでいただけたのですね。
商品ベースの単品管理もありますが、こんな人ベースの単品管理もありますので。
コンビニで、分かりやすい例ですと、「Aさんは土日以外の毎朝、鮭弁当を買っていかれます」といった感じでしょうか?だから平日には、最低でも鮭弁当は1個発注すると。その人だけにある商品を用意する、パーソナル対応ですね。1日の客数の中で、何人か、意識して、固定客の中の固定客、その人にスポットをあてて対応してみましょう。これもコンビニチェーンのシステムを超えたというか、反する「私が提唱する商いの手法」の1つです。こんなお客様が1人1人と確実に増えていく、これがつまり足し算の商いなんですね。逆にこんな素敵なお客様は競合店が出来て、一度は見に行っても、すぐ我が店へ戻ってきてくれますよ。
1日を通して万遍なく客数の取れる店は少ないです。だからこそ、それぞれの立地にあった強い時間=ピークを創ることが大事なんです。強い時間というのは、切れ目なくお客様が来店され、どんどん商品を購入され、レジに並ぶことを指します。個店毎に客数は異なりますが、その店での時間帯当たりの客数が多いことですね。
立地によって異なりますが、朝(7~8時)、昼(11:30~13:00)、夜(17~21時)深夜(1:30~2:30)とピーク時間はいろいろあります。経営資本から見ると、「人・物・金・情報」⇒レジや前出しへの対応従業員数を確保し、熟練したメンバーでスピーディに接客をこなす。また売れ筋の品切れはないという発注。あとはピーク前に清掃や前出しを行っておくことが鍵です。
人間は徐々に慣れる生物です。たとえば1時間当たり50人の客数を扱っていた人が100人の客数に対応することも可能です。逆にいうと、最初から100人対応させると、50人なんかは軽々こなせるようになるんです。新人さんに仕事を早く覚えさせる、或いはレベルアップするには、ピーク時間帯の激しい中に入れた方が早く成長しますね。逆境が大きいほど成長が早く、より大きな壁に対応できます。
強い時間=強い商品⇒たぶんFF(デイリー商品)と飲料水でしょうね。いくらたばこと缶コーヒーが売れても金額は限られていますし。
とにかく最低3回のピークを創ってください。朝・昼・晩と、そして次の段階としてピークの山を高くする。つまり客数や売上金額を多くすることです。そして最後にピーク時間帯を長くすることです。
山ができ、長く大きな山になった時には売上がびっくりするほど増えているでしょう。それくらいにピークを持つことは重要なです。
私が提唱している「足し算の商い」少しは理解できてきたでしょうか?
日々「誠実な気持ち」で「誠実な商い」を継続すればきっと有難い成果となってくるというお話です。でも決してお話ではなく、事実なんですね。実際に私の周りには起きてますし、私自身も最近経験してますから。
そこで1人のお客様が増えたらどうなるか?1人×600円の客単価としましょう。
1ヶ月では1人×600円×30.5日=18,300円。粗利益率を26%とすると、4,758円の粗利益高が増えます。
同じことをやっていて利益が増えるんです。分かりますか?日々「お客様に対して誠実な商い」を継続することで、つまり同じ正しいオペレーションを続けるだけで、利益が増えるんです。決して安売りしたり、品切れ防止のため、大量発注して廃棄を増やすことではないんです。ただ誠実に続けるだけなんですね。
これを例えば1週間に1人固定客を増やしたとしたら、どんな計算になるでしょう?
1ヶ月を30.5日とすると
最初に増えたお客様 1人×30.5×600円= 18,300円
次の週に増えたお客様 1人×23.5×600円= 14,100円
その次の週に増えたお客様 1人×16.5×600円= 9,900円
その次の次の週に増えたお客様 1人× 9.5×600円= 5,700円
最終週に増えたお客様 1人× 2.5×600円= 1,500円
今回は分かりやすい例にしました。週に1人、確実に固定客を増やしていけたなら、何と月に49,500円の売上増と粗利益高の12,870円増加が一緒になってやってくるんです、同じオペレーション継続で。
いつも云うように「誠実な商い」&「本当の単品管理」を継続すれば、必ず店のファン、固定客、信頼してくれる人、つまりストアロイヤリティの高いお客様が増え、良いものがどんどん売れる店になるんです。
活気があって、困った時、そして何か気分を変えたい時、或いは仕事で疲れた時に癒してくれるそんな暖かい店、そんな店が私の目に浮かんできます、その眩しい姿が。
一段と日暮れが早くなっています。暗くなるのが早いとコンビニにとっては不利です。
しかし支持されている店は逆です。暗くなり人恋しい、或いは不安になることが多いですが、信頼するコンビニの光を見ると「ほっとできるんです」。疲れたから、少し時間があるので、という理由でコンビニによっていこうとなります。もちろん立ち読みだけでなく何かと買って帰りますね。
店に入った時に笑顔で、さらに落ち着いた声で「いらっしゃいませ」「こんばんは、いつもありがとうございます」との声が。もう安心、ちょっと疲れがとれたかなという気分です。
こんな感じで1人のお客様が、1点の買上げが出来てくるのです。この積み上げが客数や買上点数の増加につながるのです。日々の誠実な商いの結果が店の成績を左右するんですね。
今からでも間に合います。単品管理と基本の徹底を実施してください。必ず競争に勝てますから。
以前、SMへの競合店対策をあげましたが、今回は飲食店対策です。コンビニにとって主力であるFF部門、近隣の飲食店、特に全国的FCチェーンの影響を受けてないでしょうか?
夏以降、原材料の値上げにも拘らず、大手飲食店チェーンの価格政策には驚きます。体力により、価格やキャンペーン期間は異なりますが、影響は大きいですね。いくらコンビニが100円おにぎりをやっても勝ち目はないですね。
まあ大手飲食店チェーンもずっと低価格を続ける訳にはいかないでしょうね。今は円高で輸入材料が非常に安く手に入るのでなんとかできるとは思いますね。他には大手ハンバーガーチェーン、またしても安売りの連続、これしか能がないのでしょうか?またずっと以前のような失敗=沈没が起こるでしょうね。その姿が目に浮かびます。
安売りすると、低価格の好きなお客様ばかりが多くなります。いつもいうように、このお客様達はストアロイヤリティの低いお客様です。価格の安いところ、安いところと移動して決して固定客にはなってくれないお客様です。さらに安くしても、安いのが当たり前、もっと安くしろときます。困ったもんです。
こうした「安売り」=価格政策の世界には決して入ってはいけません。低価格商品の品揃えはOK、でも安売りはダメですね。SM対策と同じように競争店(今回は飲食店)の政策をよく知り、その期間、価格に対応できる商品を用意しましょう。でも向こうのキャンペーンが終わったら元に戻しましょう。そうしないとせっかく掴んだストアロイヤリティの高いお客様が離れていきますから。
安かろう、悪かろうが好きなお客様は決して固定客にはならない、また安売りをしないことが鉄則だという私の指導です。
今回もこのブログの構成というか全体の話をします。
内というのは店の内側、内部ですね、そこで各段階(粗・営業・経常)の利益を継続して確保する。
外というのはお客様向けですね。単品管理と商いの原理原則という道具で「お客様の支持を得ること」です。よく云われる「お客様のニーズとその変化に対応する」ということです。
この内外が、「外⇒内」&「内⇒外」の相互関係で成果或いは結果を出すんです。分かり難いですが「主と従」「全体と部分」「原因と結果」でも解釈はいろいろあります。とにかく1つで生み出すのではない、いくつかの要素の複合、相互関係の結果が良い結果なんですね。
言い方を変えれば、単品管理で正確な発注をすればOKではなく、棚の掃除や陳列位置、そして商品お買い上げ時の接客が全て重要ということです。1つの要素でも不可であれば、どんなに正確な発注をしようとも利益には結びつかないということです。
最後に式で見てみましょう。
売上-売上原価(仕入れ)=粗利益 商品(モノ)+情報(単品管理)
粗利益-一般及び販売管理費=営業利益 人・設備(モノ)
営業利益±借入金利±その他 金・資産(モノ)
つまり商品経営で利益を出し続けるには、経営の資本4つ(人・モノ・金・情報)を上手く使わなければいけないという基本に至る訳ですね。それをいろんな角度から説明しているのがこのブログなんです。
コンビニは消費支出の大部分の落としていただくように物販だけでなく、サービスも充実しています。
そこでサービス、つまり公共料金や通販代金の支払いでご利用いただいたお客様に1点でもいいので商品をお買い上げいただきたいと思います。
そこで必要なことは大きくというか目立つPOP、これであまりない衝動買いというかついで買いを起こす。そして次に声掛けです。接客も大きな声で、周りの人も聞こえてしまうような声で、どんどんPRします。相手は固定客でも、従業員でも良いんです。とにかく話を聞いて自分も得したいなと思っていただけることが重要です。
今2個買ったら30円引きとか、来週からおにぎり100円セールがあるよとかです。
店のというかチェーン本部の政策を上手く利用するんです。これがこの店のオリジナル販促なんですね。何でも活用する、全部自分でできなくてもどんどん他人の力を活かしましょう。それが縁でもありますので。
価格破壊という言葉が飛び交っています。コンビニ業界は、本来は価格政策に飛び込む、いや巻き込まれてはいけないのです。しかし、体力があるにもかかわらず今、おにぎり100円セールをやっているチェーンがあります。気持ちは分かりますが、何故今?マーケティングや商品政策の観点からは不明です。私の知らないレベルの高い戦術があるに違いないです(笑)。
本部推奨の商品も低価格商品が多くなりつつあります。立地によって異なりますが、低価格商品の品揃えに挑戦して良いと思います。けれども、価格競争=安売りに入ってはいけません。価格の安い≒値頃の商品が売れるか?品揃えが必要か?を見極めるためです。決して低価格の商品ばかり品揃えしてはいけません、客単価が下がるばかりですから。
理想の数式では、1品単価はできれば高めに、買上点数は今よりプラスに、客数は漸増を。
1つ1つ手順を踏んで、実践しましょう。結果は必ずついてきますので。