手取り(収入)を増やすには、いくつかの方法がある。
「上げる&増やす」⇒売上、粗利益率(高)、商品回転率
「下げる&減らす」⇒在庫高、廃棄ロス、棚減り、人件費、水道光熱費
先述した粗利ミックスも含めて、廃棄ロス減らしも粗利益の増加に結びつく。
今の時代はまず利益増を目指し、次に売上増を目指すと良い。
手法としてはリストラ=無駄をはぶき、必要な時期に必要な部門への資金の集中投資です。
1~2月は売上が厳しいので、値下げ減耗や廃棄、その他販売費および一般管理費を絞り込みます。
P&Aにはクリンリネスの徹底と商品カット&陳列変更、そして体を休めていただきます(シフトを減らしお休み)
2月中旬以降は春に向けての準備が始まりますので、シフトは通常通りにします。
補足ですが、平均日販は1月より、2月の方が高いと思います。月間売上では日数が足りない分、2月が低いですが。この点を押えておいてください。
粗利ミックスという言葉を覚えてください。
その前にまず、値入率と粗利益率の違いを。
値入率(%)=(売価-原価)÷売価×100
粗利益率(%)=(売価-原価)÷売価×100といって全く同じです。
ただし、仕入れた商品がそのままの価格で売れた時の話です。
現実は値下げや減耗(廃棄)があり、値入率≧粗利益率となります。
値入率は予想利益率、粗利益率は実現利益率です。
大手コンビにチェーンで、当社の粗利益は30%といっているのが、実は値入率のことなんです。
これに対してロイヤリティが計算されるわけです。
そこで粗利ミックスというのは、平均では30%ですが、平均より値入率が高い商品の構成比を上げる。
つまり儲けの多い商品をたくさん売って全体の利益率を上げるという作戦です。
実際FF(ファーストフード)やアイスクリームや雑貨等は平均より値入率は高いと思います。
意識して値入率の高い商品の販売における構成比を高めることで全体の利益率が上がるという訳です。
しかし現実には値入率が高いからといって雑貨の売場を増やすことはお薦めしません。
雑貨は売れたら儲けは多いかもしれませんが、なかなか売れない商品ですから。
商売の基本として、粗利益と回転率の2つが相まって、店の売上利益に貢献するのです。
よく交差比率とも言われますが、儲けが多く、さらに回転が早い商品を積極的に売るのです。
本部からは一律に案内が来ますが、値入率と回転率(よく早く売れそうか)を意識して
売場の構成と商品を導入をはかってください。
*回転率=売上金額÷在庫金額、回転率が高い方が、同じ投資額でも多くの売上利益を稼ぐことができる
新年はまず大局を確認してから小局に対処する。
大局とは3~5年の中期計画、そして売上利益の年間計画を指す。
また小局とは月次或いは週次の計画を指す。これはレイバーを人にあてはめて1つ1つ確実にクリアする。
大局とはある意味、経営(店)の進むべき方向を指し、小局とは、目標達成のための1段1段の階段を指す。
オーナー夫妻の頭は先を考えながら、日々従業員に具体的指示を出す。この大小の使い分けが出来ないと、目先の日々の業務に埋もれてしまう。
ただし、常に大小を考える余裕はないので、最低でも月に一度オーナー夫妻でミーティングしましょう。
慌しい中で、年が改まります。
来年こそはと思う人は今すぐ「行動を変える」
人間の価値観(物事の判断基準や物の考え方)は簡単には変わりません。
そこで、価値観は同じでも、まず行動を変える。そこがスタートです。
目の前にあることを「後でやろう」とか「誰かがやってくれる」と思った時こそ、すぐアクション。
重要か、そうではないかを判断せずに、ただ単純に処理する。
頭の中で、先が見えている、または過去に経験していることは、すぐ後回しするのが普通の人間。
だからこそ、目に付いた、思ったその時に処理してしまう。
こうすることで、不測の事態にも余裕をもって対応でき、自分自身でも「〇〇をしなきゃ」という
ストレスからも解放されるのである。
来年こそは過去の習慣を捨て、新しいコンビニ経営で成功する。
日本では雪の積もる地域は少ないですが、降雪の影響は大きいです。
たとえば、降雪が続く場合、道に雪がたくさん積もります。
ということで、通勤、通学に時間がかかる⇒家を早く出る⇒朝食を取れない⇒会社、学校までの移動時間が長くなる。
結果として、移動中の車内でも食べれるパンやおにぎりが好まれます。
また、通勤以外でも、渋滞により、営業先への時間がかかるので、昼食もゆっくりとれない⇒車の中でパンやおにぎりで済ますこともあります。
積雪が多く、配送の便も乱れる、または配送が滞る事態になると、危機意識のせいか、日持ちのするパン等をまとめ買いする人が出てきます。
また落雷・台風の災害の停電時も、弁当や飲料水が売れます。
今回は降雪にポイントをおきましたが、気象の変化により、お客様の購買動機や購買行動が変わることも頭に入れて仮説を立て、発注に活かしてください。
追加として、降雪等で2便が遅れる場合には、深夜に納品される1便の発注数を増やしておくと、日中の2便が遅れても多少カバーできます。
1月は大事な月です。暇な時間が多いので、クリンリネスの徹底や、今期の計画を立てる時です。
特に学生のアルバイトが多い店は、早めに募集採用して、トレーニングします。
実際に3月からコンビニの季節となり、客数増に伴い、売上も伸びてきます。
商品のカットが1月のメインとなります。商品のカットは後ろ向きに見えるかもしれませんが
春物をいち早く導入、大々的にPRして、売上利益を稼ぐ為には重要です。
早いカットが重要というのは、売上が低い中ではカットがなかなか進まないからです。
年末年始のバタバタの中で、カット商品をエンドに陳列等して、処分を進めます。
この時期は「発注に迷ったら、発注ストップ=カット」です。
今、1ロット納品されたら、いつ売り切れるか分かりませんので。
とにかく売上が低い中で、春の準備の時期です。だから、売場の在庫縮小&売れ筋のフェイス拡大で対応します。無駄な在庫は極力なくし、「お腹のすいた売場」を実現してください。
「お腹のすいた売場」は次の季節商品&新商品が発売されたら、いくらでも食べれる(陳列できる)売場です。
1月の注意点として、年始から成人の日までが売上のピークである。
企業依存や駅前立地ではあまり変化はないが、その他の立地では、
成人の日以降は売上が低迷する。
この売上低迷は、実に深刻であり、店によっては、売上が30万円、或いは20万円割れもあり得る。
しかし、これは毎年の傾向であり、年末年始に食べまくり、飲みまくり、買いまくり、暴飲暴食とお金の散財の結果、財布の中が寂しくなり、
食欲も減退することから起きる自然な現象である。
それも1月の第3週の月曜日辺りが売上の底で、給料日までは特に厳しい。
2011年は、1月17日或いは24日の月曜日に最低売上を記録する可能性が大である。これはイコール、年間最低売上でもある。
売上が下がり続け、このままお客様が減り、店がもつのだろうかと不安になる。しかし、この時期が最低で、しばらく停滞した後、2月の中旬以降に少しずつ売上が上昇に転ずるはずである。
在庫は年間を通して一定にします。
まず商品をカットし、空いたフェイスに新商品を導入する。または売れ筋のフェイス拡大にて対応します。
在庫は一定とはいえ、極力最小にします。
リードタイムを計算の上、ピーク時に品切れしないよう、最小の在庫を目指します。
在庫が少ない程、棚減りや作業が減少します。効率の良いコンビニ経営の基本です。
最大在庫数は、1日当りの売上数×リードタイム日数+安全在庫数です。
発注単位(ケース数やロット数)を考慮の上、発注しますが、
作業平準化を考えると、平日に納品を増やしておくことをお勧めします。
できるなら、金土日は販売に専念したいので。
在庫の持ち方にもポイントがある。
いつでも、どんな商品でも均一に在庫を持つのではない。
売れ筋は厚く、定番は切らさず、季節の半ばから終盤には薄く。
新商品は最初厚く、すぐカット等。
ただし、お客様から在庫の量が分からないように、フェイス管理は必要です。