「本当の単品管理」はいろいろな学問で構成されているといえます。品揃えと同じように人間の幅と深さ、つまり器の大きさが重要ということですね。自分の経験や知識の在庫、そして引き出しを多くすることが成功の鍵ですね。
不足する部分はブログや論文を読んだり、分かっている人に教えてもらう等すれば心配ありません。
私の基本理論は「足し算の商い」です。「1つ1つ積み重ねて、結果として成果が出る」地味な方法ですね。
しかし、この理論の背景には、数学以外にも、自然学、気象学、人間学、心理学、統計学、推理学等、様々抱合されています。まだまだ完成されてはいませんが、利益を出せることは実証されています。
今、さらに必要なことが学んだ理論に屈するのではなく、理論を土台に物事を素で観る。ありのままで捉えることが必要ということです。すると理論がお互いに相乗効果を生み出すのです。
今日は「パンの発注を増やす」ことをお奨めします、豪雨で被害を受けている、今後受けそうな地域で。
盛夏でパンが売れない。でもゲリラ豪雨で被害を受けている場所では、日持ちがして、そのまま、誰でも、どこでも食べれるパンの需要があります。
こう考えるのも、今の状況を素直に観て、つまり「お客様の立場に立つ」ということから導きだされるのです。
単品管理でデータ分析するときには、必ず自分で裏付けをとる習慣をつけましょう。決して、世間の話や人の言うことを鵜呑みにしないことですね。自分自身で、真実(真理)を見つける手法を身につけることが大事なんです。
その1つの例を挙げます。今年は炭酸(水)の新商品が多く、売れていますね。
ある評論家は、メーカーの新商品発売が多く、節電の影響もあり、売れていると。
それは本当?何故メーカーの新商品が多いのか?震災の影響から来る節電とは時間的に合う?等、ちょっと考えてみることです。
評論家というのは、結果を見て、話をするだけの人です。それに対してメーカーはきちっとマーケットリサーチ&MDを行っています。
確かに暑さや節電は炭酸水に結びつきますが、そんな単純ではありません。
前回も挙げたように新商品はすぐ出せるものではありません。遅くとも1年前に企画し、半年前には生産準備しています。ということは震災前からメーカーは準備していたということが理解できますよね。
実際、炭酸水のニーズは爽快感や清涼感ではなく、女性向けの「ダイエット・アンチエイジング・美肌」や「疲労回復・新陳代謝アップ」という効能を求めたものと思われます。
それがたまたま震災や節電にも結び付いたということでしょう。売れれば同じではなく、何故売れるかが分かることが必要です。いつ誰が何のために炭酸水を買うのか、これを理解することが「お客様の立場に立つ」ことですね。
炭酸水については、以前からS社がハイボールで使い、マーケットを拡大しました。また台所やキッチンでの洗浄でも多く使われています。重曹もありますが、炭酸水を使う方法も紹介されていますね。
ということでコンビニ作業は大変です。しかし忙しい時こそ、1つの情報に囚われずに、雑学を含めて、より多くの情報を収集し、大きな見方をすることが大切です。
最近コンビニチェーン本部だけでなく、大手メーカーからのアクセスも増えてますので、幅広く役立つ知識をみなさんに紹介します。その1つが気象データを活かすです。気象データは、実際多くの企業が利用していますね。
特に重要なのが長期予報です。これは6ヶ月先まで予測されます。このデータにより自社の生産計画の修正を行います。以前のように大量生産&大量販売ではなく、販売計画に基づく生産であり、気候変動により需要が大きく変わると危険です。メーカーは単に生産するだけではなく、それ以前に材料の調達や、工場の設備や稼働計画、人員配置等、様々な過程があります。簡単に増産する訳にはいかないのです。また多く生産し、過剰在庫や不良在庫になったら、利益もなくなってしまいますね。だからメーカーは販売計画通りの必要な分しか生産しないのです。
本当のMDを分かっている、そして気象データを活かしている本部は事前に手をうっていますね。売れ筋は数量契約をして、店頭での品切れをなくす手立てととっています。
では、各店ではどうするか?長期よりも短期予報を活かしたMDをお勧めします。
まず3ヶ月予報で、在庫の持ち方や商品カットの方針を決めます。次に1ヶ月予報で、週別のMDに落とし込みます。なお予報はあくまで予報ですので、予報が実際に当たっているかどうかを確認しながらMDに活かします。
今年の夏は平年より暑くなるだろう⇒お盆明けは朝晩涼しくなる等の仮説は、今年度の予報と昨年度の実績の2つを利用して活用します。過去の気象データはネットで検索できます(ずっと以前私は、気象台でコピーさせてもらってました)これらは分かり始めると、商品のカット時期や中華まん等の季節商品の導入時期が具体的な裏付けを持って実施できますね。ということはカウンターレイアウト変更の準備等も他の競合に先駆けて、ますますお客様の支持もアップしますね。
この気象データを活かすMDをウェザーマーチャンダイジングと云います。具体的に戦術に活かしたい企業様は個別にご相談ください。個店レベルでは「本当の単品管理」に抱合されています。
1年で今が一番、食中毒が多い時期です。鮮度管理を徹底しましょう。
単に消費期限内、賞味期限内であればOKというのではなく、しっかりと目視して確認します。特に危険なのが冷麺に入っているネギやキューリです。期限内でも品質が落ちていたら廃棄します。何よりも安全第一です。
その他冷蔵ケースや冷凍ケースの温度チェックも2時間毎に実施、異常があれば即対応、微妙だったら30分間様子をみます。正しい温度でない場合には、商品の鮮度も表示通り維持できないからです。
またアイスクリームケースが故障し、全部溶けてしまったら大損害。お客様にも迷惑がかかりますね。
もし故障した場合は、すぐ業者や本部へ連絡します。その後はそのケースを封鎖して「故障中につき開けれません」とPOPを貼ります。なお、時間がかかりそうな場合は、板氷やロックアイスをケースに詰めて冷気を維持します。決して店でもお客様も扉を開けないことです。或いは大丈夫なケースに商品を移動しても良いでしょう。特に冷凍関係の商品は要注意ですね。
単品管理では、商品が本来持っている魅力(良さ)を活かすことも重要です。単に発注して並べて、売れた売れないと判断するのではなく、正しい売り方ができているか、検証することも大事です。
以前、冬に「おにぎり、温めますか?」とお客様に問いかけて「冬のおにぎり」の売上を伸ばしましたね。
体が冷えて、見るだけでも「より寒くなりそうなおにぎりも温めるとおいしい」とお客様にも認識していただけましたね。特に直巻おにぎりを温めるとおいしいと。
夏でも同じことが言えます。例えば、赤飯やドライカレー、チャーハンのおにぎりは温めた方がよりおいしい、というか本来が持つ本来の味(旨さ)が実感できます。だからこの類のおにぎりをお客様が購入されたら「〇〇温めますか?」と問いかけてください。たぶん夏場には「レンジでチン」を実践してる店が少ないので、効果は絶大です。また売場にも手書きPOPをつけましょう。「〇〇おにぎりは温めるともっとおいしいです」と。
*「温める商品」は自分で試食して、セレクトしてください(実感することが大事です)
冷たくておいしい物、温めておいしい物、売場ではしっかり分けて陳列します、これは当たり前ですね。なお、夏場でも惣菜には温めるとおいしいものが多いですね。これらはしっかり「△△温めますか?」と訊いてください。コンビニの主力は非常温性商品ですから。「温」と「冷」、うまく総合して販売しましょう。
余談ですが、ホットの缶コーヒーもしっかり売れると思いますがどうでしょう?品揃えはブラックと甘味の強いもの、そして微糖、カフェオレの4アイテムで十分かと。売れる本数は少ないですが、夏にもホット飲料の需要はあるはずです。電気代と粗利益を考えて、検討してみてください。私は今の時期は、中華マンやおでんよりも粗利益は取れると考えますが。
単品管理で仮説を立てるとは「お客様の立場に立った」買物行動を仮説するということです。
お客様の買物行動に影響を及ぼす要素には、天候や気温、月や週、曜日や、定型的な行動があり、またその時々の本人および関係者の体調や行事といった数多くの要素が影響します。
これらを統括しながら推定することで、よりお客様の購買心理や行動に近づけるのです。
そのため、人間的な生活の中で仮説できることが重要です。従って、オフィス立地以外は、室内でエアコンの効いた管理された場所での発注は向かないということにもなります。如何に立地に応じたお客様の立場に近づけるか、その努力というか、行動が単品管理の成果に繋がるということですね。
実際のコンビニ発注は、事務所にいながら、蒸し暑い外での、或いは通勤途上のお客様を如何に具体的にイメージできるかですね。ですから発注前に一度外へ出て作業し、汗をかいて(冬は寒さを体感して)、売場でお客様を観察してから発注するのです。
先ほど挙げた購買行動につながる要素はまだまだあります。だから1回1回、丁寧に仮説を立てて検証し、自分の引き出し(購買行動に影響を及ぼす要素)を増やし、使い方も上達していくのです。
だからこそ、このブログでは単なる解答ではなく、そのための手法(手順)を勉強しているのです。手順というのは普遍的であり、どの立地でも通用します。手順を身につけたなら、立地にとどまらず、季節毎、曜日毎、時間帯毎、行事毎に応用できます。その発注技術というか単品管理のレベルアップそのものが店力アップに直結するのです。つまり安心できる品揃えが常に実現できる店にお客様は安心を感じる。つまりストアロイヤリティを持っていただけるのです。結果として店のファンがどんどん増え、競合なんか気にせずに生き残る店になれますね。
この夏は暑さや疲労との闘い、そして精神的にも肉体的にも長期の闘いになりそうですね。震災や原発問題、そして全国的な節電もあり。ここでの注意点は、今まで「店の立地で決まったいた」お客様の購買行動が変化するので、対応が必要であると。
というのは平日に休業し、土日稼動の企業が増えている。またサマータイム等で出勤時間が早まっている、つまり帰宅時間も早まっているという現象が起きています。こられには、便別発注の対応が必要ですね。
また、お疲れの人も増えてますので「お疲れコーナー」を設置し、PRすることも必要です。疲れた時にどんなものが欲しいか、オーナー自身、或いは従業員に聞いて、季節商品売り切り後の売場に展開しましょう。もちろん元売場には冷やすものは冷やして陳列します。
栄養ドリンクやサプリメント、甘いお菓子等がお薦めですね。エンドで見せて、元売場で買っていただくのがベストです。もちろんドリンク類は冷えた状態で。
その他冷たいビールと惣菜等の組み合わせも良いですね。夕方から惣菜ケースに空きが出来るならビール等も冷やして魅せることも楽しいですね。
客数が増える、つまり売上が上伸する時は、いろいろ考え、思いを実践してみることです。チャレンジするといろいろな反応が出て来て、新しい単品管理の引き出しが増えます。
例年より梅雨明けが早く、気温も高い状態が続く。そして節電も叫ばれている。さらに震災によりコンビニは「ライフラインの1つ」との認識を得た後、コンビニを利用する人が増えた。ということは「利益を稼ぐチャンスが来た」ということです。
コンビニという業態の特性と自然現象、社会現象が相まった今がチャンスです。徹底的にお客様の立場に立つ店づくりをすれば、必ず数値は好転或いは、良い結果が出ます。
ロス額というのはFF(デイリー)売上の大小にかかわらず、最低限必要な金額があります。そこで売上が伸びれば伸びるほど、ロス率は下がり、粗利益高が増えるのです。
売場(棚)毎にある「アイテム数×単価」が基本在庫ですね。
発注金額は、「アイテム数×単価」×数量です。つまり基本の品揃えを何回転させるかで、売上が決まります。単品管理をしていると、回転率がどれだけ上がろうと、ロス金額はほぼ一定ですね。ということは売上が伸びただけ、粗利益高が増えるのです。
今こそ、追い風のチャンスを活かし、大いに拡大均衡に入ろうではありませんか。原理原則を守れば心配はありません。売れ筋上位3品或いは5品のみを徹底的に増やし、品切れをなくすことで。その他のアイテムはピーク時間を過ぎたら売り切れOKと。こんなシンプルな指導はなかなかないですよ(笑)。
*人件費も固定費であり、売上の大小にかかわらずほぼ一定です。ということは営業利益高も稼げる時期ですね。