売上は上がらなくてもロスを減らせば粗利益は増える。当たり前であるがなかなか認識されない話。
商いとは儲ける、つまり利益を上げることが目的であり、売上を増やすことは目的ではない。より多くの利益を上げるために売上を伸ばすことはあっても。しかしコンビニ経営者を含めて多くの人が、売上を増やさなければ利益が増えない、或いは売上を増やさないと商売はやっていけないと考える傾向にある。
商いとは「売上」だけでなく、「仕入れ」「在庫」「値入」「粗利益」「営業利益」等いろいろな要素で構成されてます。この各要素を一番効率良く動かし、少ない投資で最大の利益を得ることが肝要です。
ですからいくら、在庫が多くても「死に筋」ばかりでは売上に繋がらずロスばかり出て、利益がなくなってしまいます。売れ筋だけのロスのない在庫は、店の利益を生み出し、かつお客様にとっても便利な店になるのです。
GW真っ最中の今、おにぎりのキャンペーン等盛んです。
今は単品が最も良く売れる時期です。おにぎりの発注数も通常の祝日の数倍に増やしている店もあるでしょう。そんな時は陳列位置や面積配分も変更します。
おにぎりが最上段ということは絶対的な決まりではありません。もし発注数を大幅に増やすなら、棚枚数も2⇒3枚へと増やし、陳列位置も手に取りやすい位置に集中する。具体的には2段目以下におにぎりを大量陳列するのも良いです。とにかく売れる時に売れる商品を徹底的に売った方が勝ちなんですね。
在庫数やお客様の動きを見ながら、陳列変更を大いにしていください。決して売れ残りのような悲惨な売場を見せないように。普段は来店されないお客様も多く来店され自店をPRするチャンスですから。
なお天候を見ながら発注しますが、ロス率はFF(デイリー)売上対比12%くらいの強気の発注をしましょう。
今年のGWは前半が4/29~5/1、後半が5/3~5/5と前回話しました。そこで5/6~はどうなの?ということですが、大規模工場依存型以外は通常の発注に戻して良いと思います。すなわちGWはほぼ終わっているということです。
また連休は、今年の場合、5月の3日~5日では最初の3日と最後の日5日が強く、つまり客数が多く、中日の4日は3・5日に比べて客数が少ないと予測されます。ただし天候が同じという条件の下での話です。
初日の3日に雨が降れば、初回のピークが4日にずれ込み3日よりも4日の方が客数が多くなることあります。
こんな仮説はどこから来るかというと、やはりお客様の動きから来るのです。連休の初日に出かける人は比較的多く、5日の最終日は連休最後でもあり、子供の日でもあるので人出が増えます。
また5日の夕食は外食が多く見受けられ、コンビニでも家族分の弁当を購入したりする傾向があります。みんな、お疲れ或いは時間を短縮するため、簡単に夕食を済ませる傾向があるのでしょうか?
こういう仮説を持って発注し、実際のデータを検証する。そして当っても外れても原因を追求し、今後の発注に活かすのです。これからも3連休や飛び石連休もあるのでデータ(単品動向とお客様の購買行動)を蓄積しましょう。
ここでおさらいを。まず自店の立地を確認する。土日が強いのか?平日が強いのか?それともどちらも強いのか(平日と休日の来店客は異なるが、どちらも客数がとれる店)?
つまり自店の来店客の動向を確認しておくことですね。その動きをカレンダーに合わせて、予測し単品毎に発注するのです。なお参考ですが、現場系のお客様は日曜日は休みですが、祝日は働いていますので。たぶん日給月給制だからかと思いますが。
GWの対応には主に2つの型があります。
1つは郊外・行楽立地等の土日祝日型、こちらはGWに客数が伸びる立地です。
もう1つはオフィス・事業所・学校等の平日型立地です。こちらはGW中の客数は普段より減る立地です。
客数の増減に伴い発注を増減させる必要がありますね。減る場合も増える場合もどんなお客様が増減するのか仮説を立てて発注数を変更します。もちろん客数予測に買上率をかけて販売予測数を求めます。
今回はFF(デイリー)商品の発注を増やす場合の注意点を。
カレンダーから、今回のGWの人の動きを予測します。今年は前半が4/29日から5/1、後半が5/3~5/5と2つに分かれる可能性が高いと。
行楽立地では、5/2だけが金曜日発注、5/1・5が日曜日発注、4/29・30・5/3・4が土曜日発注でしょうか。
ここでいう、金曜日発注というのは、3便強化型、土曜日発注というのは、1~3便全て強化型、日曜日発注というのは1・2便強化型を指します。また、発注数だけでなく、それぞれ納品便に合わせてカテゴリーの強弱もつけます。
具体的な発注としては
①日毎の客数予測をする
②カテゴリー(中・小分類)毎の予想売上金額を出す
③予想売上金額÷平均単価で予想販売個数を出しておく
④予測客数に曜日別買上率をかけて、販売予測数を出す
⑤予想販売個数と販売予測数を照らし合わせて修正する
⑥修正後の販売予測数を便別に分ける
⑦便別単品別発注に落とし込む
⑧確認の上細部修正(品切れ減らす分の発注数をプラス)
少し分かりにくいとは思いますが、通常であれば、客数予測をして、同曜日の買上率をかけるだけですが、GW期間中は、買上率シートの過去同曜日データが使えません。そこで客数予測の後に曜日別買上率データを使うのです。さらにそれだけでは偏りがあるので、予想売上から予想販売個数を求めておいてチェックに使うのです。②③⑤が通常にはない作業です。簡単にいうと単品の積上げと合計からのブレークダウンの両方を使うということです。なお、こんな手のかかる発注をするのはGWとお盆、年末年始くらいですね。
参考にできそうな場合は参考にしてください。確実に売上をとれ、ロスも減らします。
本当はさらに重要なポイントがありますが、難しくなりますので、今回の話をマスターしてから、つまり次回に説明します。
以前、3月にパンが売れるという話をしてましたね。今回はその続きを。
その前にPOSデータを見て毎日発注していると思いますが、品切れがある場合には、そのPOSデータは参考にならないことは何度も述べています。まず廃棄が出ている(品切れがないと観られる)或いはピーク時間以降に品切れが発生していることが肝心です。なお、品切れさせずに、廃棄も抑える手法は以前から説明しているので、過去の記事を参照願います。
お待たせしました。ここで解答を。
実は私なりに、解答を持っていますが、ここで解答を出して終わってはいけないのです。解答に至るプロセスが大事なのです。それを見つける「探検隊」が単品管理なのです。
パンに限らず、単品或いは小分類毎にデータを週別で捉えてください。データをじっと眺める、すると何か変化が見えてくると思います。大体、12週(つまり3ヶ月)くらいで変化が見受けられると思います。
発注は1日のデータですが、週別データは発注に至らせる環境(背景)データです。1日のデータは主に曜日を示し、週別のデータは傾向を表しています。
パンについて見ると2月中旬から3月上旬にかけて少しずつ上昇傾向にあり、4月、5月と伸び続けます。ただし今年の場合は震災の影響が大きく、その間のデータは異常値として分析から除きます。また寒い日が続いたせいもあり、上昇傾向が現れるのは例年よりも遅れました。
この時期にパンが良く売れる。それと同じ傾向を示すのがパスタです。今パスタが最高に売れる時期。でも今年はパスタのキャンペーンを仕掛けるチェーンがほとんどなく不思議です。また弁当では幕の内のあっさり系が売れますね。
パン(パスタ)は何で今の時期(季節)によく売れるのでしょうか?
同じ問いを続けて、もういい加減にしてくれと云いたくなるでしょう。それくらいに「何で?」「何で?」「何で?」と悩み探求しないと答えは見えてきません。答えに到達できないことも多いのです。
単品管理が訓練というのは、こういうことを指すのです。毎日毎日「何で?」の繰り返しをしている内に徐々に力がつき、ある時、一気にハードルを飛び超えることができるのです。
答えはいろいろあります。その中で私が気づいたこと、その中で最も大きな要素は「商品の売れ方」と「気温」の関係性が大きいでした。気温は季節と置き換えても良いようですが、実際は全く違う要素です。
実際にマーケティングの中で、「気温」を追求しています。その中で気づいたのがパンが売れる時期は秋にもある(ただし春ほどではないですが)⇒パンやパスタ等のあっさり系が売れるのは「気温」そして「湿度」が関係があるのではないか?
科学的データによると気温が低くなると濃い系の味を好む。逆に気温が上がるとあっさり系の味を好む。実は好むというよりも体が欲しがる、要求するということです。これがお客様の購買行動に繋がるお客様自身が気づいていない購買心理(人間の本能)なんですね。
単品管理においてPOSデータを分析する、日々自分自身で。言い換えると、答え(仮説)は教えてもらうのではなく、自分自身で答えを発見する、或いは答えに導くことが求められているのです。
それを身につけるのが「単品管理の手法」であり、訓練なのです。
ストアロイヤリティがある店とは、お客様にとって頼りがいのある店、信頼できる店、自分にとって大切な店ですね。そんな魅力や信頼を築くには、様々な努力と継続が必要です。
コンビニに限定してストアロイヤリティを築く事例をあげると、「いつも売れ筋を切らさない」「新鮮で安全な商品を扱っている」「おいしい食品を扱っている」「従業員の躾ができていて、いつ行っても感じが良い」「店全体がいつも清潔」・・・
全て基本4原則です。決して飾ったり、繕うものではなく、普段から当り前にできるていることばかりです。
普段から、感じが良くて利用しやすい、そして安心して飲食できる商品を購入する店。もちろん必要な時に必要な商品を買いに行った時にもしっかりと品揃え(品切れしてない)されている店です。
商品経営といいますが、商品を介在して、安心と安全、そしてやすらぎを提供できる店なんですね。もちろん不意の雨や、待ち合わせ、緊急事態に飛び込める店でもあります。
こんなストアロイヤリティこそ、競合店との差別化ができる大きな手段となります。
商品や収納代行、チケット販売といったサービスは本部から提供されますが、人間の行動で表現するサービスはオーナーさんが意識して実行しないとできないサービスです。
たとえ、釣銭渡しひとつでも、右手に釣銭、そして左手で相手のお金を受け取る手を支える(または下で受ける)、さらに「〇〇円のお返し(お釣り)です。お確かめください」と相手を見ながら微笑むだけで随分印象が変わってくると思います。
もちろん〇性や可〇い子でしたら、〇性のお客様はとりこになってしまうでしょう(笑)
とにかくお客様にとって、つまり自分がお客様の立場であるなら、して欲しいこと、して欲しくないことはよく分かると思います。この「お客様の立場に立つ」、そして好ましいと思われることを毎日1つずつ実行継続していくことで、いつの日かストアロイヤリティが築かれるのです。
2:8の原則に基き、メインターゲット、さらにピーク時間帯毎の購買行動の仮説を立ててみましょう。
例1.平日の朝、パンと缶コーヒー、新聞、たばこを購入されるお客様がいるとしたら、カウンターの角に缶ウォーマー、新聞を近づけて陳列します。もちろん購入されるコーヒーの銘柄が分かれば、とりやすい位置に陳列します。さらにたばこの銘柄も分かれば、「たばこ」と言われたら、「〇〇のスーパーライトですね」と言ってすぐに提供します。
例2.平日の昼間、弁当とペットボトルのお茶を買われるお客様に対してはレジに来られたら「お弁当、温めますね」と声かけし、すぐに弁当をレンジで温めます。もちろんほぼ毎日購入されて、いつもレンジで温めるお客様に対してです。また割り箸もいつもつけるお客様には確認せずにそのままお付けします。
上記2つの例は、固定客に対しての接客の例ですが、実は単品管理でもあるのです。いつものお客様の購買行動を知っておき、現場で確認する。いつもの購買行動であれば、現実=仮説=発注となります。
気温が上がって、弁当ではなく冷麺とおにぎりと大容量のペットボトルを購入されたら、即、発注変更です。
弁当 ↓ おにぎり ↑ 冷麺 ↑ 大ペットボトル ↑と。
毎日の発注はPOSデータを画面で見ていても、なかなかお客様の購買行動と結びつかず、数合わせに陥りやすいのです。
そこで固定客の、それもピークタイムの特定のお客様の購買行動を観察、確認し、データに結びつけるのです。そうすることで、データの一部から単品の傾向が頭に浮かんできます。
特定のお客様に絞ることは危険という考え方もありますが、これは第一歩です。
漠然とデータ全体を眺めることから、単品とお客様の購買行動の関連をデータをして見る訓練なのです。
この単純作業を繰り返し続けるうちに、単品&特定客から単品合計或いはカテゴリー&客層といった分析+仮説の広がりを見せることに繋がります。
たぶん、この力は毎日お客様とPOSデータに接している人以外には備わらない力なのです。ですから毎日店で、FF(デイリー)商品の発注しているオーナーさんは本部のSV(OFC)よりも単品の動きが見えていると思います、自信を持ってください。本部にはそれぞれの個店がいろいろ試行錯誤した結果だけが届くのですから。
(なお、単品管理の真理を極めた人は、その場でデータを見ただけで、この店はどんな状態で、何が起きているかが見えてしまうのですね)
今回の話は単品管理は継続して会得し、熟練していくものです。そのためには全体や合計から入るのではなくて、ピークタイムの特定のお客様と商品から入り、徐々に対象を拡大するということです。
決め付けや先入観を排除して、現場(お客様の購買行動)やPOSデータを見て、検証することで単品管理の意味が理解できてくると思います。
今年に入り「厳しさ」が感じられる中3月11日の震災によりその事実が明確になりました。
それは、何となく感じていた「厳しさ」が事実として顕在化されました。
話は少し長く、回りくどくなりますが、
今の暮らしに疑問を持ち始めた人が少し存在していた。その人は素朴な疑問を持っていた、「このままの生活でよいのか、このままの状態でこの先も生活水準を維持できるのか」と。或いは、「自然に対しての人間の関わり方もこのまま状態、つまり一方的に搾取や利用し続けてよいのか」と。
そして何となく感じ、または確信していた人達が気づきを目の当たりにし、さらに全く気づいていなかった人も現実に飲み込まれる事態が起きたということでしょうか。
コンビニ業界に限らず、お客様(生活者)が人間という存在。自然界の中で人間も生物の中の1つの存在にしか過ぎないと感じられた貴重な機会だと思います。
人間が生きるために必要なものはまず、安全と安心の心。そして具体的な物質では、空気・水・火が最低限必要。さらに何か食べれるものがあれば良いと。今回は自然と共存するしか人類の生きる道はないことを再認識しました。
私は別の事業で自然の恩恵に感謝し、少しでもお返し、それが無理ならば現状維持できるよう「自然の恩恵に気づく」試みを続けています。実際に山奥で野宿し、生きる辛さや大変さも多少経験しています。しかし、今回のような未曾有の事実にはなすすべがありません。現実を受け止め、方向を決めて1つずつ解決していくしかありません。
この時期に今回話したかったことは、ブログの中で継続している「基本の徹底」と「単品管理の継続」、どちらも当たり前で面白みがなく、つまらないことばかりです。しかしこんな当たり前のことを継続できる人は少ないのです。みんな新しいことや派手なこと、たとえばCMやディスプレイ、POP、パフォーマンスが大好きです。
でもコンビニは基本の商品(鮮度・味・機能等)を基本通り扱うのがベストだと私は思います。この当たり前の事を当たり前に継続できることが乱立する競合の中で生き残る秘訣なのです。
たくさんの店があるからこそ、お客様も多くの店に立ち寄り、店毎の良し悪しをしっかり見極めています。
与えられた立地の中で、商品に限らず、接客やクリンリネス、そしていつも安心をやすらぎを与えてくれる店を支持してくれます。
最高の状態を維持し続ける。たとえ、世間の動向がどう変化しようと、当店のベストの状態を維持し続けることに専念すれば結果的に競争には勝てます。
*実際にたくさんの店があるからこそ、あの〇〇店はいつ行っても商品がないからとか、△△店は態度が悪いから、××店は店が汚く不衛生だから腹をこわさないか心配だからといって、その数ある店をどんどん飛ばして行き、信頼できる店に固定化していくのです。
ここ数ヶ月、私の周囲では、日々黙々と自分ができる当たり前のことを当たり前に継続している人に「神様からうれしいご褒美」が届いています。それも一人や二人ではありません。沈滞している今の時代でも光り輝いている人は存在するのです。
ですから今もこれからもベストを尽くし続ける。また分からない見えない世界のことは恥ずかしがらずに素直に訊くことです。そして自己の持つ無限の力や可能性を信じて自分の力で邁進することです。
ただし人間はすぐレールから外れる(安きに流れる)ので、時には、面白みや変化にない私のブログを読んだり、「基本の徹底」と「単品管理手法の取得を継続」といつも厳しく同じ指導を受けるのもお勧めです。
*厳しい指導を受け、素直に実行した人のみ「神様から」のご褒美を授かっています。私からのご褒美ではないことをご理解願います。