経費の中でも人件費は大きな割合を占めます 。また一番コントロールしやすい経費です 。
オーナー夫妻で足りない時間をP&Aでうめます 。
基本は各時間に最低でも一人 、ピーク時や納品、発注がある時は複数のシフトにします 。
まず、最低限の人数で基本シフトを組み 、そこに肉付け(シフトを増やす)していきます 。
人件費減=利益増です。
まず、オーナー夫妻の最大限のシフトを決めます。それからP&Aのシフトを組み、人件費を調整します。
目安はオーナー夫妻以外で、800千円代から900千円までの人件費です。
採用したP&Aを育成します。もちろん1人の戦力として活かす為です。
前述したようにオーナー夫妻だけでは、年中無休24時間営業店はまわせませんので。
まず最初に教えるのが、一番嫌がるクリンリネス、その中でもトイレ掃除です。
とにかくクリンリネスのみです。コンビニの仕事はレジ打ちだけだと認識している人が多いので
まず、その甘い認識を覆し、嫌で大変な作業からトレーニングします。
この掃除が出来ない人、嫌な人はすぐに辞めます。ある程度してから辞められると被害が大きいですが
最初でしたら、被害も軽症、次の人の手配も可能です。
我が店では、嫌な仕事もこなし、継続してもらえる逞しい人を望みます。
お金を払って働いてもらうからには、最低限のことはやっていただきます。
人がいないからといって、役に立たない人を採用するなんて最悪です。
今いる優秀なP&Aも辞め、大事なお客様も離れる可能性が大だからです。
それだったら、少しの間、自分や家族で努力して店をまわす方がベターです。
従業員の知り合いやオーナー家族の知り合い、近所で評判の人等、当り構わず人の紹介をお願いします。
もちろん、それなりの対価を払います。無駄に捨てる求人広告より余程良い人材が見つかるはずです。
CVS経営にとって、商品の次に大事な経営資本は人。経営者夫妻(親子・兄弟他)だけでは、
年中無休・24時間営業は継続出来ない。そこでP&Aが必要となる。
P&Aの採用にあたっては、本部からのマニュアルもあるかとは思うが、やはりオーナーの
責任ある仕事と考えて、基本を押さえておきたい。
1.採用した後、育てて戦力になるまで、時間と費用がかかる(トレーニング中はシフトがダブリ、
一人前の仕事が出来ない)。
2.レジだけでなく、クリンリネス等の作業や発注まで任せたい。
3.少なくとも2年間は継続して欲しい。
以上踏まえて採用のポイントは
1.素直で誠実な人物、決して人受けしなくてもいい、最低の接客用語が言えたら良い。
2.他のCVS経験者は、自分はCVSを知っていると勘違いしている、何らかの辞めた理由が存在する
(引越は除く)ので採用しない。あくまでCVS素人を自店の風土で育てていく。
3.履歴書は、必ず確認する。丁寧に記入(字は下手でも丁寧さが大事)、写真も貼ってあり、印鑑を
押す場所があるなら、真っ直ぐ押印してある=誠実で丁寧な仕事をする人の証。
4.見た目も大事。金髪やだらしない服装、清潔感のない人も不採用、仕事場は自分が目立つ場ではなく、
お客様に満足していただく場、それが理解出来ていない人は採用すべきではない。
5.自信満々の人より、どちらかというと、自分に自信がない人を採用して、CVSの現場で自己実現と
自己発見をして成長して欲しい。このCVSに勤めて自分は自信を持てたと。
6.最後に時間を守る人、面接日も時間より、少し早く来て待つ人が望ましい=時間の管理=自己管理の
出来ている人=大人の人=信用出来る人。
これから年末の繁忙期に入ります。
この時期は、作業効率アップと誰でも出来る売場管理に徹します。
企業&学校依存立地ではない限り、これから年末にかけて売上は上伸します。
この期間は通常と異なる人がシフトに入ることも多く、また売上上伸=商品の回転が速くなります。
ということで、誰でも、簡単に出来る売場⇒売れ筋に絞り込んだ売場に徹底します。
アイテム数を絞り、売れ筋のフェイス拡大+在庫確保です。
Bランク以降の商品は切れてもOK。空いたフェイスを売れ筋で埋めておけば良いです。
とにかく売れ筋、売れる商品を切らさず徹底的に売ることで売上を構築します。
アイテム数が減れば、発注・検収・品出しの時間が短縮出来ます。
その浮いた時間を接客やクリンリネスにまわしましょう。
季節に合わせて品揃えを変化させることは非常に重要です。秋から冬にかけての気温が急激に低下する時期は特に大事です。
CVS店内に商品があると認知されて、実際に売れるまでタイムラグがあると思います。中華まんやおでんがその一例です。
CVSは、ほとんど固定客ですので、カイロ等の季節商品は、お客様の頭に「店にある」と認識されない限り、いきなり商品を並べても売上にはつながりません。もし緊急で並べるなら、カウンター近くか入口のエンド最上段にPOPをつけて商品をPRする必要があります。
実際に他の商品でも、店内にいると気がつかないことが多いですが、実際外での作業や通勤・通学を考えるといろいろ品揃えを変化させることが見えてきます。
例えば、外で作業をする人達は通常軍手をして作業をしていますが、冬(降雪や降雨)の時には、寒さ対策と軍手が濡れないように、軍手の上にさらにゴムの手袋をはめます。しかも軍手の上ですのでサイズはLL,最低でもLサイズが必要となります。
その他寒さや雨対策として、カイロ・傘・手袋・帽子(あれば)・ホットドリンク等の品揃えと陳列位置を再考しましょう。
商品経営にとって価格設定は非常に重要です。
CVS各店舗には価格決定権はありません。何故なら、売価は本部でマスター管理されているからです。
しかし、私から見ると、「この全店統一マスター管理は良いこと」と捉えています。
何故なら、売価を下げた方が売上が伸びるという誤った認識が多く
もし各店舗に価格設定権があれば、安売りにはしる店が大半になるからです。
デフレ時代に値ごろ感は必要ですが、行き過ぎた安売りは必要ありません。
逆に安売りに特化すると自分の首を絞めることになります。
CVSでは同業以外に競合する業態として、SM(スーパーマーケット)やDG(ドラッグストア)があげられます。この業態はちらしや店頭での割引販売(いわゆる安売り)で集客&売上確保しています。
売上の公式では「売上=客数×買上点数×1品単価」の1品単価は下げ、客数と買上点数を増やし、トータルで売上を伸ばす作戦です。
CVSは即時消費性・非常温性の商品購入がメインです。従って、安売りしたからといって、購入数量が増えるわけではありません。
安売り=単に1品単価を下げ、売上減少です。そして何よりも、一番大きな問題は、利益率の下落と実現利益高の減少です。
今私はコンサルタントですが
以前指導したある地域の店舗では
成果が出てました。
地区のベスト10中、私の担当店が6店舗
ベスト5に限ると、4店舗がランクインです。
担当店舗数の割合は20%からすると
非常に優秀な成績でした。
全ての店が、基本から誠実に業務を行ない
成果が出始めたのが早い店舗で3ヶ月目
普通で6ヶ月後でした。
基本とはクリンリネス・フレンドリー・鮮度管理
そして単品管理です。
売上=客数×買上点数×1品単価の数式で
各項目を増加させるための一般論的見方をすると
・客数⇒新規顧客の獲得。しかし、新規出店が続き、1店当りの商圏人口減少により新規顧客獲得は難しい
・買上点数⇒節約志向、物余りといった時代であり、必要でないものは購入しない
・1品単価⇒デフレ時代が続き、少しでも安いものをと単価上昇は見込めない
確かに普通に考えると難しい時代ではあるが、事実は異なる
私流に見ると、それぞれの項目を、まだ増加させる余地がある。
またその手法(考え方)も存在する。
商品経営の本来の目的は利益を向上させることですが、いくら利益率が高くても、ある程度の売上がないことには利益高を生み出すことは不可能です。
そこで前回の数式
売上=客数×客単価
売上=客数×買上点数×1品単価の説明です。
上記の2番目の数式を実現する。
つまり、客数・買上点数・1品単価のいずれかを伸ばし、他の数値を維持する。
或いはいずれかの伸びが他の項目の減少を超えることが売上向上となります。