今回の太平洋側地域を含む大雪は自然を知る大きな機会となりました。というのもこのブログでは大雪対策も述べており積雪のない地域では他人事というか実感を感じることのない内容でしたから。しかし今回雪が積もることにより生活がカラッと変わりお客様の行動自体が変化せるを得ないことになりました。従って変化対応のコンビニも変化せざるを得ないのです。
それも事前に天気予報での情報を得て、変化を予測し、対応しておくことができた店はますますお客様の支持を得ています。積雪により外出ができない、すると日持ちのする商品を求める。日持ちがして誰でもいつでも食べれる。そしてカロリーが高い割に軽いという「パン」が脚光を浴びるんですね。ふわふわとしていかにも暖かくてもう最高ですね。電気が止まってもそのまま食べれるし。
また物流もダイヤグラム通りにはならないのは当たり前、できれば道のすいている時間に配達される1便の利用、これもできている店が勝ちですね。お客様はコンビニに緊急事態としていつもより多く商品を求める。近隣の店も購買変化さらに物流のストップにも対応できてませんから。こんな時差別が出来るんですね。パンに限らず水やご飯のパック、乾電池等震災対応商品を今一度見直す時期でもあります。
雪に限らず自然災害や大きな災害には同じことが起こりうるのです。これも基本の1つとしてインプットしておいてください。これも「本当の単品管理」の1つの理論なんですね。
1年で一番売上の厳しい時期は過ぎました。ここからは春に向かっての準備です。
コンビニも経営の1つです。経営の資本には人・物・金・情報の4つがあり、特に物(商品)と人(P&A)の準備期間が始まっています。春に辞める人がいる場合は、現状の人と併せて、来春の基本シフトを作成します。足りない部分を募集し、トレーニングし、戦力にしていくんですね。ですから、もし今応募があれば採用し、トレーニングを始めても良いのです。少し目先の人件費が膨らみますが、繁忙期前にしっかりと基本から教えることができるため、結果として人件費が抑えられることになるんです。いい加減に教えて戦力にならないとか、覚えた頃に辞めてしまうという事態をさけることもできます。
次に物(商品)はもう冬物をカットし、在庫も減り、売場には余裕も出てると思います。新商品を積極的に導入し、初期に多く売り、すぐに逃げる(カットするという意味)ことで粗利益も確保できますね。初回導入条件を上手く活かし、初回の発注ロットを増やし、売り切る(追加発注はしないこと)。この繰り返しが粗利益を積み重ねていくのです。追加(リピート)をすると売れ残ったり、次の新商品をPRが出来ない等の弊害が出てきます。 商品自身の売れ方の予測をし、初回に思い切って、1~2週間分の仕入れをします。もちろん初回導入条件のない2回目以降は発注しませんので。
私の理論では半月先に進むのがベターです。コンビニは流行商品が少ない、つまり恒常商品が多いので半月先なんです。ただし立地(店の緯度や高度等)により半月先の定義が変わることも理解しておいてください。例えば、中華まんが売れるのが9月上旬でしたら、8月中旬には売場での展開を始める必要があるということです。展開というのはあくまで、「〇〇を扱っているよ」とお客様にアピールすることで、しっかりアイテム数や在庫を持てということではありません。その時期が来た時にお客様が「〇〇を△△店でおいてあったなあ」を感じることが大事なんです。「商品を売場においた⇒すぐ売れる」ということはほとんどないのです。商品を買う以前にお客様に頭の中に店と商品(カテゴリー)をインプットしおくことが旬に売る秘訣なんです。
ですから半月先の導入&展開なんです。他の店が新商品を並べてしまって、他店のイメージがお客様の頭にインプットされてからでは遅いのです。少なくとも同じ週には新商品や旬の商品の導入を済ませるべきですね。
前回述べたように品切れも廃棄も数多く発生している店は品揃えがお客様に合っていない可能性が大です。理論が分からずに、最適な品揃えへもっていくにはいくつかの方法があります。
まず全店の売れ筋を品揃えします。しかし全店の売れ筋≠個店です。上位は共通する可能性もありますが全く一致することはありません。
全店の売れ筋を並べて、売れる商品の特長を掴み、何故売れるか、自分なりに分析します。そしてその特徴に該当する商品を並べてみて、自分なりの売れる仮説を検証します。これで売れたなら自分の仮説は正解です。どんどんその仮説に合う商品を品揃えし、早い時間に品切れする商品の発注数を増やすという単品管理の世界に入ってください。
なお品揃えが分からない人の中にお客様の動向を考えていない人がいます。大きく分けて、「平日・土曜日・日曜日」✕「朝・昼・夜」の9パターンがあることを知ってください。この9パターンにより品揃えを変える必要もありますし、そのパターン毎のベストの品揃えが存在することを知ってください。これが(9パターンさらに季節や週ごとの適切な品揃えが実現)できる店が自ずとしてお客様に支持され、繁栄し続けることができるのです。
単品管理では「発注数が」「廃棄数が」「品切れ時間が」というデータや言葉を使った指導があります。しかし「本当の単品管理の基本」はまず品揃えにあります。
品揃えが客層とミスマッチでしたらいくら発注数を増やそうと売上にはつながらず、廃棄の山となってしまいます。品揃えと云うのはお客様に合った品揃えです。
簡単そうで非常に難しいのが品揃えです。マーケティングをできる人ならばある程度理論を理解し実践できるかもしれませんが、一般の人(小売業経験者や脱サラオーナー)には難しいことです。
客層の合ったという言葉でも応用範囲が広く、一般人が思うような自分の価値観では理解できないと思います。またそこが他店との差別化にもなり、さらに多数の店が存続できる鍵にもなるんですね。
客層といっても立地や季節、時間によって変化します。標準的(どこでも通用する)客層なんてありません。個店でも日々、時間ごとに変化し、ずっと固定することはありません。大まかな傾向くらいは出てきますが、全く同じ状態は二度と出てこないんですね。そこが面白い、そしてやりがいのあるところなんです。
私が唱える原理原則や商いの理論を会得し、ある程度実践できれば、そのからくりというか流れや理屈が理解できるんです。完璧ではなくても、なんとなく理解できてくるんです。
そしてその理解度に従って実践すると、さらに理解度が高まり、また新たな理論が分かってくるという流れなんです。これらを手順と云います。手順は1つの流れでですが、その立地や季節、時間、また災害や行事等のシーンによっても変化します。あくまで流れを掴んで、どう品揃えし、発注するかが一連の単品管理の流れなんですね。
廃棄数が多く、品切れも多い店は今一度、品揃えを再確認してください。合わせて曜日別、時間帯別の客層も掴んでください。
成人の日を過ぎ、今一年で一番売上の低い時期を迎えています。しかし今は閑散期ではありません。春から夏へのピークに向かい準備する時期なんですね。
春にアルバイトの入れ替えがある場合は、求人や新しいシフトの作成も必要ですし、店自身のメンテナンスの時期なんですね。昨年の反省と共に今期の目標を掲げ、実現の第一歩を示す時でもあります。
何故か、今の時期にも新商品の発売?がありますがあまり追いかけないことです。売場の活性化として一度は導入しても良いですがあまり追いかけないこと、只でさえ売れない時期の「その場しのぎ」というか「メーカーの売上確保の手段」に参加する必要はありません。
企業立地を除き、一般的には、今は売れ筋の品切れをなくし、その他Bランク以降はピーク時間以外は品切れしてもOKです。売れない商品をどんどんカットし、2月中旬以降の春物導入の準備をする時なんですね。無駄な贅肉をなくし、体(店の在庫)を軽くすることですね。
なお「暖」に関わる商品は大事に扱ってください。「暖」は生死に関わる(大げさな表現ではないです)もので、「暖」の基準にかなう商品は注視してください。特にカイロや防寒具ですね。またこれから大雪等の災害も有りえますので防災関連の電灯や電池の確保、そしてレトルトやパックごはん、水の在庫も確保しておいてください。
寒さは生死に関わる重要事項ですので最優先して対応してください。
いよいよ日本列島に本格的な寒さがやってきました。確かに寒くなると客数は減少しますね。しかしこの寒さも単品管理にとっては「変化であり」、適確に対応できる店にとっては「大きなチャンス」でもあります。 寒さが堪え、灯りや暖を求めてやってくるお客様もいらっしゃいます。もちろん必要な商品を求めて来店されるお客様も多いですし。
自然の厳しい時期ほどコンビニの真価が問われますね。買物に直結しなくてもお客様の生活の一部となっているコンビニは暑さを避けたり暖を求めたり、雷雨を避けたり、子供の避難場所となったり、待ち合わせの場所と様々な形で地域に溶け込んでいるのです。そうなることが必然であり、物販のみで戦うことは難しいかもしれませんね。普段からその店の存在感があってこそ、その店の商品が生きてくるということでしょうか。基本を含めたサービスが商品を活かすのです。その背景には「お客様にとって」「お客様の立場に立って」という思想があれば最高ですね。
逆に「自分が儲かれば良い」という思想では結果として商いが長続きしないと思います。その自己本位な思想がオペレーションや品揃え等に現れてくるからですね。それがお客様にも伝わり、自然にその店から足が遠のくということですね。ここでいう思想とはイデオロギーではなく、その人の考え方或いは考え行動する背景にあるその人自身の価値観ですね。
今この時期考えて欲しいのは店内でぬくぬくと半袖で作業しているそのあなたです。お客様は寒さに凍え、手袋やマスク、帽子や厚手のコートを着ているはずです。その温度差もよく感じてくださいね。この温度差がお客様との距離、価値観の違いなんです。理想を云えば、従業員がずっと活動し続けて体温が上がり、寒さを感じない温度、この温度をキープできれば良いですね。
たぶん実際の温度設定ははるかに高くなっていて、外は0℃前後、店内は暑い、しかし冷蔵機器は冷しているというアンマッチな世界が見受けられますね(笑)。
自然環境を守り、お客様の立場に立った店づくり、静かな今、1つ1つ実現しながら、真理に向かって修正、向上して行っていただきたいと思います。それらの作業(仮説と検証)が春以降の最盛期に必ず生きてくるのです。
繁忙期に入りいよいよ年末を迎えようといています。最近、流通業の現場をいろいろ見ていますが、コンビニを始め、他業種でも売上の良い店とそうでない店との格差が広がっていますね。
お客様の支持を得ている店はますますお客様が集まり駐車場での待ちが多く、渋滞も頻発しております。しかし支持の少ない店は閑散として、寒い冬がますます寒くなっていますね。もちろん売上だけではなく商品の鮮度も全然違ってきますね。
売れている店は絶えず商品が入れ替わり、私の云う「エネルギーが満ち溢れていて、棚から商品がはみ出してくるように感じる」状態です。売れ続けるので商品の補充も大変です。出したかと思うともう売れて、また補充、この繰り返しです。もちろん売れ筋はバック在庫も確保しているので品切れはありません。
お客様も従業員ももう戦闘態勢で、買物戦争ですね。ここで売れている店はレジもスピーディでお客様を待たせません。忙しい店ほど、忙しさに慣れているのでピーク時でも慌てず問題なく処理できるんですね。
いつも暇な店はレジもとろとろやっているので、仮にお客様が並んだら、即アウトですね(笑)。
来年もお客様がこまめに顔を出してくれる、生活の中に組み込まれ、必要な時に一番に来ていただける、そんな存在感のある店を実現し続けましょう。
忙しい時ほど、深呼吸し、丁寧にお客様に接しましょう。他の場所では、あたふたしてお疲れのお客様に一息ついていただける場所が我が店なんです。
今週半ばからいよいよ雪の季節が到来です、これは日本海側の話ですが。
冬の寒さは死に直結する大切なことです。気温の低さもありますが風による体感温度の低下も侮ってはいけません。風速1mが1℃の気温低下に相当するそうですから。
この寒い季節に、コンビニに暖を求めてやってくるお客様もいらっしゃいます。その時に商品の購入はなくとも暖かくお迎えしましょう。お客様にとって凍えそうな時に温かな灯りを求め、暖かい店内で過ごす時間、そして「外は寒いですね、十分温まってくださいね」の一言があれば最高です。もうこの店のファンになり、優先的に買物に利用していただけるはずです。
「困った時はお互い様」、恩を売るとかではなく、「人間として困った人を助ける」、これが素直にできる店になって欲しいのです。
寒さは人間(動物)の生死を分ける重要な要素で、自然の中でも厳しい状況と云えますね。
私自身も寒さは苦手で、いつも十分な対応を心掛けています。もう出来る限り万全な備えで。
この寒い師走、慌ただしいのは当たり前ですが、その中でも目の前のことを1つ1つ片づけていく、この積み重ねが重要なんですね。心の余裕と云うか、人に対して優しく接することができるコツなんです。そして自分自身のストレスもためないで。これらが良い意味でお客様の心に響くんです。暖かい&温かいなんです。体も心もほっとする、こんな店づくりが最高なんです。
温度的に温かではなく、心温まる或いは心が安らぐと云いますか、落ち着いて、ずっとここに居たいと思うんですね。また疲れたり嫌なことがあった時にもつい寄ってしまう店になるんです。
そんな救いや癒しを求めてやってくるお客様が1人1人増えていく、そんな店になるんです、私の指導と云うか、一緒にやっていくと。
ビジネスは能力も必要ですが、まず個の在り方、持ち方が一番です。コンビニ経営で利益が出るのは結果であり、目的ではないんです。
店を支持し、買物に来ていただけるお客様が増えてこそ、結果として客数が増え、売上が増え、利益も増えるんですね。この師走の冬が本格的にやってくる今、本当の商いの心を見つめてください。