廃棄ロスは経費だという方もいらっしゃいますね。確かに売上を上げるために必要な経費とも考えられないこともないです。しかし私は経費というよりも「粗利益を減少させる最大の要因」と捉えています。本来、仕入れた商品がそのまま全部売れたら、「売価ー原価」=「値入高」=「粗利益高」です。しかしこんな式が成り立つほど甘くないのが日配品を扱う商売なんです。もしこの式がずっと実現できている店があったなら「いつも品切れ状態が普通」という店でしょうね。たぶん1年後か2年後かにはもうなくなっている店でしょう。品切れの多い店はお客様の信頼度の低い店ですから。
ということで経費とは云わないまでもいくらかの廃棄ロスは発生するものです。でも数値としては売上高対比〇%とか日配品売上高対比〇%とか表されるものです。平均廃棄ロスの絶対金額で云っても1万円~1.5万円でしょうね。それ以上ですと厳しいと思われます。
売上高が増えるほど廃棄ロスの売上高対比の数値は下がります。逆に売上高が低いほど売上高対比の廃棄ロスの数値は上がります。売上の大小にかかわらず、売場を満たすには最低1万円強のロスがないと成立しないのです。
しかしこのブログで説いている廃棄ロスの効果的活用法ですね。売上をのばしつつ廃棄も抑えるおいしい理論です。具体的には、売上の増加が見込める時には多めのロスが出る可能性あり&売上が低い時には最低限の廃棄で抑えるという手法です。この手法を使えば平均して廃棄ロスの金額や率をコントロールできるのです。実際この手法で廃棄ロスを一定金額に抑えながら客数や売上、日配品の売上を伸ばした店も多数あるんですから。
GWを終えて5月も中旬に。いよいよ初夏を迎えますね。暦の上でも立夏を過ぎて真夏日もぽつぽつ出る時期です。沖縄から梅雨入りし、日本全国、徐々に雨の日が増えてきます。
こんな時期こそ単品管理の出番です。真夏の最盛期の前に仮説&実践⇒検証の連続で単品管理レベルをアップしておきましょう。
世間では消費税アップの影響は日配品中心には何とか終了し、平常の感じが戻ってきたようですね。そういえば私の指導するあるチェーンでは消費税前の駆け込み需要がすごく、最終日曜日には普段の4~5倍の売上を記録した店も多かったです。強い店は伸びる時に売上を大きく伸ばすんです。これはお客様から支持されている証なんですね。ちなみにこのチェーンはCVSではありません。
CVSはお客様の普段の生活を支える「当たり前の店」です。お客様の生活習慣の中に入り込り込んだ店ですね。自分の部屋代わりとか冷蔵庫代わりという感じで必要なものを必要なだけ求める場所と。
最近ある地域のCVSをよく利用しています。その地域は挨拶もしっかりしていて、品切れも少なく、もちろんレシートも手渡ししています。利用していてとても気持ちが良いですね。やはりCVSはこれでないと。来店頻度が高いということは「嫌な部分」に多く遭遇するということです。逆に「良い部分」に多く遭遇するということは固定客になる確率が高いんですね。すると近くに競合ができても浮気をするお客様が少なく影響も微々たるものでおさまるのです。
こうするといかにいつも挙げる一番近い店のひどさは・・・。早くオーナーが替わってほしいものですね。挨拶なし、品切れたくさん、レシート渡さない、店は汚いと。
やはり基本ができている店は強いです。忙しくなる前に基本の徹底を再度指導してください。
最近コンビニを利用していて感じることは競合が激しいエリアでは基本の徹底レベルが高い。逆に競合が激しくない地域では基本の徹底レベルが低いと。これについては10年前も同じように感じていた記憶がありますが、実は10年前と環境は全く変わっているのです。
特にここ2~3年、上位の大手コンビニの出店攻勢が続いており、ますます競争が激しくなっています。余談ですが、競合と云うのはまだ競合しながらも各店が何とか存続できる状態であり、競争の世界では生きるか死ぬか、つまり続けれるか、閉店するかどうかの世界で、競争に負けた店は閉店する運命にあるのです。
今の時代にも未だ競争にならずぬくぬくと低いレベルで利益を出せる店が存在することも事実です。死にものぐるいで頑張っているオーナーさんには申し訳ないんですが、実際に自分勝手にやっていて利益が出る店が存在しているんです。ただしこんな店ほど競合店ができたら一発でアウトです。お客様が仕方なく、その店を利用していただけなんですから。より便利で気持ちの良い買物ができる店ができたらみんなそっちへ行ってしまうんですね。やるべきことをやっていない店には、所謂「天罰」が下るんです。
基本の徹底ができている⇒これは当たり前の話ですが、近所の店があまりにも腐っていて気分が悪くコンビニ全体のイメージを落としています。基本の徹底ができている⇒入店時に「いらっしゃいませ」買い物でもスキャンがスピーディでお金の手渡しも丁寧、もちろんレシートも渡してくれます。こんな当たり前の店が嬉しい私ですね。
近所の7〇何とかは早くオーナーを変えて欲しいですね。従業員も含めて全部腐ってます、もちろん品揃えも。最近は違う店を利用して気分爽快です。これこそ「7〇良い気分です」。利用するのは近くの7〇ではないいろんな色の看板の店です(笑)。
4月に入り新しい季節と生活が始まりました。ここで心機一転で店の運営や品揃えを見直してみましょう。新入学や新入社員、それ以外にも新しい生活を始められた方が店の近隣、あるいは職場にはいらっしゃると思います。
昨年度は今一歩であっても、また新しいお客様に合わせて品揃えを見直す時ですね。もし分からなければOFC(SV)に訊いても良いでしょう。でも決断は自分自身で。もちろん商圏の再確認と競合店調査も行ってからです。本部からは一般的なことしか出てこないと思いますので、実際に自分の目で確認することをお奨めします。
競合店の凄さを見て自信をなくしたりすることもありますが、まず現実を知ることが一番なんです。その現実を受け入れてからどう行動するかが重要なんです。過去を悔やんでも仕方がないのです。現在そして未来は自分の力で変えることができるんですから。
まず商圏に合わせた品揃えをします。これはあくまで仮定であり確定ではありません。その仮定を実践しながら現実のデータに合わせてカスタマイズしていくのです。そして1ヶ月もすればほぼ正しい品揃えができます。
しかしその頃には初夏がやってきて、本格的な冷麺の導入を含めてまた品揃えの変更が必要となります。しかし最初に商圏や立地に合わせた品揃えができていたら、その変更で済むんですね。
基本と云うかベースができたなら、後は季節や時間、行事等に合わせて修正を加えれば良いのです。この店の基本と云うかベースの品揃えを確実に早く創りあげることが重要です。時系列の変化によりお客様の購買行動は変化し続けます。早い段階で「我が店の品揃えはこうだ」と決めてしまうことが鍵なんですね。基本が出来たならあとは変化を予測し、変化に対応すれば良いんです。
大半のがこの「店独自、店のお客様に合った品揃えが実現」できずに試行錯誤し、品切れや廃棄の山となっているんです。
もう一度このブログを読み返すなり「本当の単品管理ツール」を再確認するなり、基本的なことを実践、つまり手順通りの仕事をすれば自ずと結果が伴ってくるのです。
コンビニは日配品および非常温性商品を中心に客数を確保しています。これらの分類商品は買い置き等の保管ができず短い時間での消費が主です。ですから購買頻度が高く、結果として来店頻度も高くできる分類ということです。
世間では3月31日まで消費税値上げ前の駆け込み需要が続きます。常温性の雑貨や食品、飲料水等は前倒しで購入され、4月に入って反動がやってくるのは明らかです。
コンビニ以外の業態をみると、3月下旬から末に向かってますます買いだめ傾向が見られます。平時の数倍の売上を出している店も見受けられます。ですがコンビニは日配品中心で闘っていますので4月以降敢えて何かをする必要もありません。通常通り単品管理を続ければ良いのです。
逆に4月以降は新たなお客様も増えますし、従業員の入れ替えもあるでしょう。今ここで基本の徹底を再確認し、徹底度合いを上げることです。基本の徹底度合いが高い店ほど、固定客率が高まり、客数が安定し、売上利益の確保が容易になるのです。
基本とは単品管理も含めた4原則です。時間を見つけてバックヤードで声出しをして意識を高め実践してください。変化が多い今がチャンスです。
25日に発表された長期予報では全国的に向こう3ヶ月は平年並み、或いは平年より気温が高いとの予想が多く出ています。今年の冬は太平洋側でも大雪がありましたが、総じて暖かい傾向があったと思います。今年の冬は「気温の低さと降雪量はあまり比例していない」というのが私の感想です。
しかしこの暖かい傾向の中でパンを中心にあっさり系カテゴリーがますます売れています。さらに展開の早い店は冷麺も販売しています。私は基本的に「半歩先の展開」をお奨めしていますが、今年は「半歩先+1/4歩先」が良いと思います。つまり入れるには早いと思った商品を並べてしまうのです。初夏商材の案内があったら「即導入です」、もちろん見せるためですので最小のロットとアイテム数で十分です。初夏商品はエンドや定番売場の最上段での展開が望ましいですね。なお4月に入ると花見等の行事が増えますが、花冷えもあることを想定し、カイロ等の商品を残すことも必要ですね。
またこの時期は新生活を始める方が多い(新入学や転勤、初出勤等)ので、日配品だけでなく、基本の品揃えは崩さず店全体の品切れには注意します。
初めて訪れる地域で困った時に利用=依存できた店=頼りになる店をこの時期に発信できたなら、そのお客様がずっと固定客になってくれることを表しています。
今が大事、基本4原則を中心にますますレベルアップしましょう。
4月からの消費税値上げに向かって徐々に先買い或いは買いだめの傾向が現れてきています。特に高額商品や耐久消費財が多く見受けられます。我々コンビニに近い業態では、HCやDGS、一部SMでも買いだめが起こっています。
ではコンビニではどうするか?なんですが、コンビニはそもそも「今或いは後で、自分のための消費のための買物行動」ですので、買い置きや家族その他の分を買うということはほとんどないと思います。今の時期にそんな買物行動をする人は普段からコンビニを利用しないでしょうね。
でもコンビニでは何かあるの?と考えるとせいぜいタバコですね。タバコだけはしっかり在庫を持ち、値上げの向けての予約を受けても良いくらいです。その他の商品(主にグローサリー)は発注点を少し下げ、品切れを起こさないようにする程度で良いでしょう。
コンビニでは無理して必要のない在庫を持つこともないんです。買いだめ或いは買い置きしたい人は他の業態でまとめ買いしますので。
最近質問が増えていることは人の育て方です。いわゆる「人財の育成」です。なおよく似ていますが「人材」ではありませんのでご確認を。
「人財」というのは財産です、店の資産であり宝です。いくらオーナーさんが優秀でも24時間・年中無休で店に携わっているわけにはいきません。必ずP&Aさんの力を借り、活用せざるを得ないのです。もちろんP&Aさんもお金を払って働いていただく以上、給与以上の成果を出してもらいますよね、それがプロです。
さらにP&Aさんは人間です。みなさん能力は必ず持っています。この隠された能力を引き出し、さらにレベルアップしていただくことを「人財の育成」と云います。本人が自覚する以上のパフォーマンスを発揮していただく。もちろんその成果は時給で反映させ、更なる能力アップをはかります。
人間は面白いもので、「自分を認めてくれた」「正しく評価してくれた」「褒めてもらった」「給与が上がった」こんなことでモチベーションがどんどんアップするんですね。そしてますますやる気になってお客様にもその良い影響を与えながら店の利益アップに貢献してくれるんですね。だから「人財」なんです、宝なんです。「人材」のように使い捨てするものではないのです。
如何にお客様のニーズに応え続けるか、これを常に考え実践できる人が人財なんです、社員とかP&Aとかの区別は関係ないんです、如何にお客様のことを思い行動できるか、ここが重要なんですね。 ですから経営理念というか「お客様の立場に立つ」ことを全員に共有させることが必要です。これができていない店はいくら立地がよくてもいずれは衰退します。
何度か例をあげていますが私の近所の店は最悪です。オーナーが腐っていて、もちろん奥さんも従業員もです。店に入っても「いらっしゃいませ」も云わないし、レシートも何度言っても渡しません。夕方から深夜にかけてはレジ内で女の子がスマホをいじって、話をし、事務所で雑誌を読んでいてレジには誰もいません。前出しなんてもちろんしていませんし、何より弁当惣菜ケースがいつも空っぽなんですね(笑)。さらにこのオーナーは通勤時に我が家の前を通りますが、踏切の一旦停止はしないでたばこの吸い殻を川に投げ捨てて行きます。信じられないかもしれませんがこんなオーナーが存在し、立地に甘えていい加減な店舗運営をしています。これはオープンから2年経っても改善されていません。いずれ天罰が下るから私は別に心配はしていませんが。
なお必要があり一番近いので行くと必ず不快になります、困ったものですね。こんな思いはお客様も感じているので競合ができたらもうお終いでしょうね。今は仕方なく使わざるを得ないんですから、必要なサービスと距離が。
「人財」の育成で必要なことは最初から何でも出来る人はいない。でもみんな能力は持っていると信じてあげることです。そしてその隠れた能力を引き出してあげることです。それが分かると本人も自分に自信が持てますます上を目指すことになります。また教え方は「説明する」⇒「やって見せる」⇒「やらせる」の順です。これができない時には最初から同じプロセスを踏みます。人によって理解度と云うか、物覚えや勘の良さは異なります。P&Aを信じて能力が開花するまで付き合おうじゃないですか。その信頼する心も相手に通じて、頑張ろうという気持ちになるんです。
「人財育成」は相手の見えない能力を信じる、そしていつか能力が開花すること信じ、相手の立場で相手の良さを引き出すことです。その時には「相手の言葉(価値観・ものさし)」で話をすることです。それが一番大切なことですね。