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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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個性が一番

私は流行商品(ファッション)が得意と以前述べました。でもコンビニは恒常商品がメインの業態です。私自身は恒常商品の扱いに流行商品の扱いの良い点を導入しました。絞り込みも私がコンビに業界に入った時は全くない言葉でしたね。
同じ機能やデザインの商品は2つ以上いらないので1つに絞り込むと良いと言ったら、みんなに笑われた時代でした。

私の婦人服の店は固定客の多い店でした。開店当初は苦労しましたが、商いの師匠の指導もあり、徐々に売上利益も増え、商いの技術も進歩しました。その店はお客様個々人に合わせたコーディネイトが売りでした。婦人服はトップスだけで10~、ボトムも8~、ワンピースやジャンスカというものを含めると組み合わせが膨大になります。
さらに季節や柄に色、サイズも加わり非常に煩雑です。

この店の売りは「お客様自身が気づかないお客様自身を活かすコーディネイトです。これが人気で最初一見客であった人が、シーズン(季節)毎、そしてシーン(歓送迎会、花見、デート、忘新年会等)毎に店を訪れ、服を求めるのです。もちろん最初は単品買いであったのが、上から下までのトータルコーディネイトになってましたね。所謂まとめ買いです。

もちろん仕入れもお客様個々人の顔を思い浮かべて1品1品仕入れていました。先買いとは別に毎週仕入れに行ってました。お客様毎のデザイン、柄、色、そしてサイズと、最後にプライスも。
プライスについては最初に購入された金額や接客の中でそのお客様のプライスゾーンを見きわめていました。トータルでの購入がほとんどのため合計金額も大きくなりますし。

店の一番の売り、「自分の知らない自分を表現してくれる、気付かせてくれる」がさらに発展し、お客様自身が自分の良い部分を知り、自分自身に自信が持てるようになっていきましたね。その変化を実はお客様の周りの人も気づいていたということです。

今回云いたいことは全てのお客様ではなく、ほんの一握り、少数で良いので、固定客の買物を行動をマスターしてください。誰が、いつ、何と何を買うと。できれば来店方向と買物動線、さらに帰る方向と来店手段を知って欲しいですね。これを繰り返すことによって実は仮説の次元が格段に上がるのです。私が云う「お客様の動きが手に取るように見える」と、この「本当の単品管理」への道が開けるのです。

「本当の単品管理」、夏のピークに向かう今すぐに始めることをお奨めします。店の利益増加はもちろん自分自身の存在価値を認め、そして周りにプラスのエネルギーを与える太陽の様な存在になれるのです。もう競争の世界を超え、お客様や従業員、地域の人々が我が商いの道の素晴らしさを賞賛してくれるのです。「賞賛=客数増」=「利益・売上増」

詳しくはHP    http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom
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能力を引き出す

コンビニ経営の重要な資本の1つが人です。よく人財とか書いたりしますね。それくらい重要な要素なのです。小売業というのはほとんど自分で商品を生産せず、出来上がった商品を移動して利益を売る業種です。ですから同じものを扱うからこそ、人という要素が重要になるのです。

同じ商品でも人により扱いが異なり、ある人はどんどん商品を回転させ莫大な利益を上げたり、またある人は仕入れた商品をどんどん値下げしたり廃棄したりして大きな赤字をつくるでしょう。同じ商品だからこそ、結果が大きく違ってくるのです。同じチェーンであれば登録商品は同じです。でも売上や利益が異なるのは経営者の能力或いは器でしょうね。オーナー個人が商品管理能力に優れていなくても、品揃えや発注、陳列が上手にできる人を採用し、その能力を最大限に発揮できる環境をつくれば良いのです。

教育や人材育成という言葉をよく聞きます。コンビニ経営で必要かつ自分の知っている知識を伝えることは必要です。しかし本当に重要なことはその人自身が持つ無限の可能性を引き出すことです。具体的には教えたことができた、そのことをまず認める。「〇〇さん、△△ができたね」と。これは認める&褒めることであり決してゴマをすったりヨイショする訳ではありません。あくまで「できた」という事実を認め伝えるのです。本人も自分でできたと実感があり、さらに人に認めてもらったら嬉しいですね。もっと出来るように頑張ろうとプラスの循環に入っていきます。

「できないことができた」「指示されたことを完遂できた」、それらを認めてもらえた、この感情は大きなエネルギーに転換するのです。実際人間は無限の可能性を持っていると私は信じています、それもほとんどが潜在化した。今現在、顕在化している能力は小さくとも、その無限の可能性或いは無限の能力を引き出すことが経営者の務めなのです。トップダウンで教えることも良いでしょう。しかしオーナー自身のフィルターを通して教えていることもありますし、オーナー自身が習ったよりも深く感じ取れる、理解できる人もいます。もちろん最初は教えます。しかし、その後は自分でやらせてその人自身のやり方や工夫をし、そして自分なりの手順を身につけさせます。目指すゴール、例えば窓の掃除や品出し等の作業の終了時の形は同じです。でもそこに至るプロセスは人それぞれのやり方があっても良いのです。幾人かの中で最も効率が良く間違いのないもの統一していければ良いのです。最初から決定はなく、結果として1つの答えになれば良いのです。

すぐ結果を出したいオーナーさんには苦しいことです。でもこれこそ自分の器を大きくし、人を信じ、育てる、さらに従業員の無限の能力の顕在化に繋がるのです。従業員が育つということはオーナーさん自身も育っているのです。そしてその後にはストアロイヤリティの高いお客様の増加、つまり客数の増加です。ここまで来ると見えてきますね。客数増⇒売上増⇒利益増への好循環の世界の実現です。

予測から仮説へ

私が提唱する単品管理ではまず客数予測で客数を予測し、それに買上率をかけて、販売予測数を出す、これは定量的な手法です。それと並行して定性的な手法としてお客様の買物行動を仮説します。どちらかというと、この「買物行動の仮説」が重要です。この定性的思考は、帰納法的思考や判断力が大いに要求され、個々人でレベルの差異が大きく発生するのです。

予測は機械的であり誰もができ、また機械化(パソコン化・エクセル化)できます。しかし仮説はその発注者の経験や観察眼、素直さや思考の方向(前向き・後ろ向き或いは積極的・慎重・消極的)等いろいろな要素で違いが出てきます。
1つ云えることは「打たれ強く、日々向上心を持って素直に邁進できる」、また同じ作業(手順は同じでも内容は異なる)を繰り返し継続できる忍耐力、そして同じ作業の中で新たな事実を発見できる好奇心も必要です。

単なる本部からの指導では表面的な発注方法しか得ることができません。商いの真髄を掴むためには次元を超える必要があるのです。このブログでひっかかる部分があれば、そこをひも解いて、現場に落とし込んでみてください。すると云っている意味が理解できると思います。

自分の価値観や経験でこのブログを読んでも理解できていないことが多いと思います。実際私の指導の通り素直に実践する方は、手順や手法を早く身につけ、試行錯誤しながら日々成長を続けています。もちろん人間の成長とは利益や売上の向上、さらに店の従業員も育つことを意味しています。

実際言葉で伝わらない時には実践してみせる。「できないと思っていたこと」が目の前で「できてしまう」この驚きも重要です。何故なら自分ではできないと思っていた価値観(ものさしや判断基準)が一瞬で破壊されてしまうんですから。

「できない」⇒「え!、できてしまった」と。この後、この人は自分の殻を破る、つまり自分自身で作り上げていたハードルを取っ払ってしまうのです。もう迷いもなく、どんどん吸収し、自分の器や能力を格段に進化させるのです。

周りから見ていてもこんな人は分かります、成長してるなと。そのような人は自分の発言や行動に自信を持ち、周りにプラスの影響を与えてくれます。もうプラスのエネルギーがそこで動いているようで。ですから周りの人も一緒に成長してしまうと。

「本当の単品管理」は予測ではありません。現場での仮説レベル、さらに失敗と成功の繰り返しの中で、自分自身を確信できる、つまり人間の成長や隠された能力の顕在化も伴う商いの理論なのです。

基本がますます大切

まだまだ寒い日が続きますね。先日発表のあったコンビニの1月度実績、既存店の客数△1.9%、客単価+1.0%、売上△0.9%でした。過去の傾向とあまり変化はありません。しかし客数の減少が大きくなってきています。ここが一番心配なところです。客単価の上昇はサービスの伸びと思われますので、あまり期待しない方が良いと思います。売上を維持するには客数の維持または増加が必要ですから。

この寒さの続く中、ガソリンや灯油の価格が急騰しています。さらに円安の継続で電気やガスの料金の値上げとなって迫ってきます。また輸入品の多くも値上げとなって、ますます庶民の暮らしは厳しくなると思われます。政権が変わり依然と同じような政策で、輸出の大手企業は儲かるかもしれませんが、輸入に多く頼る庶民の暮らしはますます困窮すると思われます。

こんな時に客単価の上昇は有りえません。収入が厳しく、支出が増える中で、単価の高い商品や買上点数の増加は見込めないのです。これは普通の感覚です。今でも厳しいのにさらに厳しくなるのです。コンビニも単一業態の競争からますます価格競争へと引きずり込まれることになるのです。お客様は1円でも安くということでGMSやSM,DGを利用する頻度が高まるでしょう、さらに他業態に固定化するかもしれません。
今お昼の弁当をSMで購入される方はまだ少ないですが、これからますます昼の弁当はSMで、或いはワンコインで済ませるファストフード店へと移行するかもしれません。

チェーンによっては価格競争に入るかもしれません。しかし各加盟店は価格競争を避けて欲しいのです。コンビニは値頃であっても安い必要はない業態です。逆に安いという土俵に上ると簡単に負けてしまうのです。売場面積も商品の在庫量も、仕組みも全く違うのです。

コンビニはあくまで来店されたお客様が自分の消費するものを購入されることを主とします。一部の店舗を除いて、家族の分や後で食べるからという買い方はあくまで従です。

目的があって来店されるお客様1人1人が必要な商品を過不足なく購入いただける店の実現を要求されるのです。これを達成する手段として単品管理、品揃えや在庫の幅や奥行きがあるのです。その前提がPOSデータや観察による買物行動や関連購買の分析に基づく仮説なんです。

日々来店されたお客様1人1人に誠実に対応し、1品1品確実に販売し、その積み重ねによって、初めて売上や利益が確保されるのです。この商いには近道や抜け道、からくりはありません。お客様の買物行動を予測し、その変化に確実に対応し続けることしかないのです。

お客様の変化に対応し続ける道の手法には、所謂単品管理や自動発注、予測発注といろいろあります。しかし大きな時代や環境の変化を掴み、1年間の流れの中で季節毎、そして時間帯別に対応できる「本当の単品管理」がベストと私は信じています。この「本当の単品管理」は自然の法則に従った原理原則、そして手順であるのでコンビニはもちろんどの業態でも通用します、小売りに限らず飲食や商品を開発するメーカーでも。

温度変化と嗜好の関係

私は「本当の単品管理」の説明の中で[「気温と嗜好の変化」と云っています。決して飲食する対象物、例えば弁当やおにぎり、パンやおでん、缶コーヒーとは云いません。何故ならその対象物は開発段階で最適な温度帯で飲食すべき提案をされているからです。お客様が購入され飲食する時点で最適な温度帯での提供が実現することが当たり前なんです。

例えばおでんは温かく、缶コーヒーは冬は缶ウォーマーでホットに、夏は冷蔵庫で冷たくします。また冷えた弁当は電子レンジで加熱し温めてから提供しますね。商品の温度帯を管理することを単品管理とは云いません。商品の温度はあくまでも基本の徹底の一部であり、商品の鮮度維持のため決められたケースに陳列されているかや冷蔵機器が正常に稼働しているかの温度をチェックしますが。

本当の単品管理で必要とされるのが、「気温とお客様の買物行動の関連」です。気温の変化が人間の嗜好の変化を生み、人間の持つ本能が知らず知らずのうちに買物行動の変化を呼び起こすのです。
「暑いからさっぱりしたいものが食べたいな」とか、「寒いから甘いものが食べたいな」とかです。

この気温の変化、つまり自然現象とその変化による体調或いは嗜好の変化を読み取ることが単品管理には重要な要素となるのです。だから素直に変化を読み取れるかどうかが重要なのです。
ですから素直とか真実を観るというのです。

このブログにはそのヒントがいろいろ説明されています。1つ1つ書き出してその関連性を理解してください。

足し算の商いの原理

私が提唱するというか独自の理論が「足し算の商い」です。この理論はコンビニやファション商品または雑貨店等で有効です。もちろん基本理念はGMSやSM、DGでも有用です、価格政策の部分以外の基本で。

「足し算」と云うのはいろいろな意味を含んでいます。「足し算」は常に足すことで、「掛け算」のようにいきなり大きな数字には変化しません。しかし着実に数字を増やし、いつの間にかより大きな数字へと変化していくことができます。また何よりも大きな魅力は「決してマイナスにならないこと」です。つまり経営にとって赤字にならないということを意味します。

「掛け算」はある意味博打とも云えます。大きな数字を掛け成果が出たら大きな利益、しかし掛ける数字がプラスではなく、マイナスであったなら、合計は大きなマイナスとなります。経営数字で云えば大赤字と。

価格や量で戦う業態はこの掛け算の商いがベースです。DSやカテゴリーキラーはこの極論を具現化した業態ですね。右上がりの消費がどんどん増える時代ではある意味、成果を出せますが、今の日本、人口減少&高齢化により、ますます消費は減ります。こんな右下がりの時代には日々売れる1品1品を確実に売り切り、確実に利益を積み上げる「足し算の商い」が有効というか、これしかないですね。
海外の消費が伸びる地域に進出或いは出店する企業は別ですが。

コンビニは限られた商圏で限られた売場で、その商圏に合った商品で商いをする最もシンプルで基本的な商売です。だからこそ、このシンプルで原理原則に基づく「足し算の商い」が必要なんですね。実際大手FCチェーンの商品供給とシステムを利用し利益を上げ続けている店はこの「足し算の商い」の出来る店に限られてきます。

実際私の指導の下、「足し算の商い」や「本当の単品管理」を実践している店は開店後7年で最高利益を出したとか、10年目で初めて黒字になったとか出ています。

何が違うかと云いますと、当たり前のことを当たり前にする。さらにお客様の買物行動に品揃えと発注を合わせて「お客様にとって最適な商品を提供し続ける」ことです。
お客様の支持を得る、つまり客数が必然的に積みあがるのです。競合ができても固定客(ストアロイヤリティの高いお客様)は離れません。一度は競合を見に行っても必ず戻ってきてくれます、「やっぱりこの店が良いと」。

この地味で、光の当たらない、当たり前の作業の繰り返しが足し算の商いに繋がるのです。でも地味で鈍くさいように見えるこの最適な売場の維持が難しいのです。お客様にとっていつも快適&最適を提供するためには日々、天候やデータ、商品の改廃等含めて努力が必要なんですね。

いつも同じように感じる売場づくりができるのが「本当の単品管理」、いつもおいしいと感じて頂ける商品を品揃えすることも実は大変であり、なかなか他店ではできないことなんです。

気温に応じて嗜好が変わる、そんなことを気にするお客様はほとんどいません。でも寒い時に暖かいものや甘いものが提供され、暑い時にはさっぱり或いはちょっと酸味の利いたものを提供し、「ああ、おいしい」と常に自覚なしに感じていただける、こんな売場を維持できる店はほとんどありません。

だからこそ、この足し算の商いをする誠実な心の持ち主にぜひ行動し続けて欲しいのです。正しいやり方を続ければ必ず成果は出ます。正しいやり方を学ぶためにもこのブログの隅々まで読んで理解し、素直に実践してください。

今日は雨水、また新しい季節が始まる時です。また心機一転、自分との闘いに挑戦しましょう、それがお客様の変化や競合にも勝てる手段となりますので。

強みを創る

ますます競合が激化するこの世の中。コンビニだけでなくSMやDGとも競争しなければならない時代です。またFC本部も出店強化を表明しております。この出店強化は本部収入増加には良いのですが各加盟店にとっては最悪の事態です、苦しい経営状態がますます悪化し、赤字に転じる或いは赤字が拡大すると。本部にとっては各加盟店が赤字になろうとしっかりロイヤリティは確保できるので全く関心なしです。もし我が店の近隣に新規出店されたら非常に混迷します。同じチェーンだけでなく他チェーンの出店でも同様ですが。だから、今「本当の単品管理」のツールを購入され、現状を打開しようというお客様が増えているのです。ツールを購入される方のほとんどが大手FCチェーン加盟店様です。各チェーンでの、道具、つまり同じ商品と同じシステムでは差別化できない、いや本部の指導だけでは単なるFCチェーンの搾取される側の部品の作業に留まると実感されている方々です。

実際に同じ道具(発注システムや登録商品)でも商いの手法で大きく結果が変わってきます。このブログでの説明或いはツール活用にて「本当の真の商いを実践される方はしっかり利益確保されています。それだけでなく商いへの自信も少しずつ構築され、人を育てながら、複数の店を経営される方も出ています。

オーナーさん自身が「本当の単品管理」をほぼマスターし、それを従業員に伝え、その手法を会得できた人を店長に据えて、他店舗展開が実現できています。私個人としては多店舗展開はエネルギーや資産が分散する、また店(P/Lレベルでの)の経営ができる人間はそれほどいないということで複数店舗経営には否定的です。しかし商品経営をマスターし、人も育てたオーナーさんには複数店舗経営をお奨めすることもありますね。

今回のテーマである店の「強みを創る」ですが、売上構成比でも、時間帯別売上でも、来店客数比率でも良いのでとにかく店の特長或いは強みを必ず創って欲しいのです。平均して来店され、そこそこ売上も確保できる店は少ないのです。またそこそこというか特長のない店ほど競合ができると大きな被害を受けるのです。

商圏から見て、学生が特に多いとか、中小企業の従業員が多い、或いはロードサイドで朝の客数が1時間当たり100人とか、とにかく自店の立地に合った特徴を早く創ってください、そのためには自身の足で歩いて商圏の確認も必要ですね。なお結論として強い客層や強い時間帯がないと総売上が創れないのです。例えば、朝7~8時、昼の11:30~13:00、夕方17~21時等の大きなピークがあれば売上はある程度確保できます。それに対してさほど大きなピークもなく24時間を過ごす店は売上の多くは見込めません。強い店(売上の高い店)はピークの時間が必ず複数回ある。そしてピークの回数が多い。さらにピークの高さ(来店客数や売上高)が高く、ピークも長く続くという特長があります。

もう一度自店の商圏を吟味して本来あるべき店の強い時間を創ってください。もしかすると本来取れている客数や売上がとれていない。結果的に目標売上に達してない可能性もあります。自店の可能性は無限であると信じて今一度現状を確認してください。それでも今の立地に疑問を持たれる方は個別に相談ください。
私はマーケットリサーチや立地選定、立地判断もします。もし依頼があれば現地調査も致しますので、ぜひ連絡をください(なお現地調査等は費用が必要です)。

自店の強みを一言で表現できるよう「強み」をたくさん創ってください。

季節が変わる

立春を過ぎて日増しに日照時間が伸びていますね。これはとても嬉しく有難いことですね。日本では当たり前のことですが、世界中で日本と同じように季節を味わえる地域は少ないのです。特に四季がはっきりしている地域は限られますね。同じような季節感を持つ地域としてニュージーランドが挙げられます。人よりも羊の方が多く、海あり山ありの国です。南半球の中で日本と同じような地域性を持つ国であり、移住したいと思ったくらいです。

また日本の中でも日本海側は冬の積雪が多く、これも世界で稀な積雪量ですね。この寒く辛い冬を乗り切ったあとの春の嬉しいこと、比較的温暖な地域以上、いっそう春の温かさと明るさが有難いと思う気持ちが増します。

これから春分の日を境に昼の時間が伸びて、夏のピークに向かいます。私がいつも云うように日照時間や夜明け時間の変化⇒夜明けは早く、日照時間は長く、さらに気温の上昇と共に生物が活動開始します。

人間も生物の1種、夏に向かい活動が活発になり、朝型になってきます。一番理想が夜明けと共に起床し、日暮れとともに睡眠に入る、こんな生活が一番体によく、環境への負荷も減らせるのです。無駄なエネルギーや電気等を消費しなくても済むんですから。ただこんな生活はコンビニ経営にとっては敵ですね。

コンビニ経営者としては、遅くまで、暗くなってもうろうろしてコンビニに立ち寄って何かをお買い上げいただきたいのです。

今まさに季節が変わる。春(夏)物が出るから新商品が多いのではありません。季節が変わる=生活様式が変わる、その変化に合わせて春(夏)物が発売されるのです。これがまた「自然の法則」と云う所以でもあります。

日照時間が伸び気温が上がれば、着る物も食べる物も変化します。その変化の大きい時が今から何です。だから「本当の単品管理」を実践、マスターするにも良い時期なのです。1つ1つの変化を的確に把握し、その変化の原因をある程度つかめたなら、次の仮説の精度も高まります。また1つのアイテムで単品管理をマスターできたら、同じ分類、さらに違う分類へと理解度が高まります。

これは理解度というより真理を見極める目が出来るということです。これが購買行動であったり関連購買であったりするのです。このお客様の購買行動や関連購買、さらに「自然の法則に従った本能」、そして最後に時代の流れや地域性をマスターすれば商品開発何て簡単です。もうどんどん新しい切り口の商品が出来てきます。以前(10年位前)に私が関わってきた新商品と云うか新カテゴリーは10年経った今も健在です、というかその時に実験し拡大していたものが、今全社全店的に広がってきたカテゴリーもあります(例えば100円のレギュラーコーヒー)。

決して自慢する訳ではありませんが、真理を見極める能力を身につけたなら、他社や他業種にない「お客様にとって必要な商品」の開発はできます。ではこのブログの読者であるコンビニの店舗段階では、商品開発ができる能力は?実は商品を見きわめる力に置き換えることができます。新商品が発売された時に「売れる、売れない、どれくらいのライフサイクルか」と判断できます。ですから初回条件の発注ロットやカットのタイミング、つまりより多くの値入高を稼ぎ、廃棄や値下げの減耗を減らし、より多くの粗利益高確保に結びつくということです。
もちろんそのプロセスでお客様の信頼を得て、支持を増やす、つまり客数や買上点数のアップという結果を生むのです。

「本当の単品管理シリーズ」HP
  http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom

売れ方に合った在庫

今冬物をカットし、在庫がMIN状態ですか?これから春の新商品ラッシュを迎えますのでさらに在庫を絞ってください。
「在庫は常に売れ方に合った在庫数で良い」のです。なお日配品は発注数=在庫数ですので売れ方に合った発注数です。つまり在庫管理も単品管理の世界と1つということです。
もう一度云います、「グローサリーの場合も売れ方に合った在庫」です。売場のスペースは関係ないのです。棚板の奥までいっぱいの在庫がなくても良いのです。要するに1日に2個売れる商品であれば、リードタイムが2日とすれば最低4個の在庫があればOKです。ただまとめい買いや予測以上の売れ方で品切れの可能性もあるので安全在庫として+1~2個持てば十分ですね。

逆に1日に12個売れる商品であれば24個の在庫が必要ですね。さらに安全在庫を加えて25~26個。これを先ほどの商品と同じ棚板で陳列する時には、フェイス拡大で対応します。先ほどの1日2個販売の商品は1フェイスで奥行きが5個、そして1日に12個売れる商品は4フェイスで奥行きが6個等です。

つまり売れ方に応じてフェイス数を増減します。お客様にとって奥行きはあまり関係ないものです。店側が前出しをこまめにすれば奥行きは関係なしです。ここの話が分かるかどうかです。

商品の在庫はフェイス数が基本で、フェイス数に奥行きを掛けた物が在庫数です。幅(フェイス数)✕奥行きとも云います。2段積みする商品があれば「幅✕高さ✕奥行き」となりますね。

20:80の原則で分かるように売れ筋は限られています。つまりコンビニの棚割りで、2~3フェイス以上とる商品は少なく、1フェイス対応の商品がほとんどです。売れ筋や新商品の初回位が複数のフェイスをとるんです。

でもここが重要です。定番の売れ筋は先ほどの例で挙げた「フェイス数✕奥行き」在庫です。しかし新商品はほとんどの場合「フェイス数✕奥行き(1~2)」の在庫です。お客様から見たら3~5フェイスの新商品が並んでいる、でもその奥行きは薄く総在庫数も少ないのです。幅はあるけれど奥行きがない陳列が要求されるのです。

この理由は新商品のライフサイクルは短い、以前であれば認知されるに従い徐々に売れてきたものが、今は最初がピーク、それもすぐに売れなくなってしまうのです。ライフサイクルというか、初回ピークで後はなしですね。だから奥行き=初回以降の売れ方に合った在庫がゼロなんです。初回に入った分を売り切って終わり、追加の売上や発注はないと。それを具現化した売場が、幅があるが奥行きがない売場、陳列なんです。

初回に2~3ロット発注し、売れるに従い、フェイス数も5⇒4⇒3⇒2⇒1と縮小すれば売れ方に合ったフェイス数と在庫数が両立します。

店全体を見ても分かるでしょう。日配品を除く在庫が月に2回転するかどうかを。例えば在庫が原価で5,000千円ある店で、日配品以外の売上が月に12,000千円、その原価は7割とすると、8,400千円です。これですと1.7回転弱です。商品にはいろいろありますが、全体で見ると、先の計算式から、月初に在庫の合った商品は半月以上も在庫数を確保できているということが分かるという話です。

単品管理の世界は売れ方の予測と現在の在庫数の把握から始まります。日配品を除き、定番や売れ筋以外で毎回発注する商品はそんなに多くないのが事実です。

売上が1,000千円/日以上の店以外は、グローサリーの在庫は少なくても良いんです。在庫が必要なのは日配品の特にFFの売れ筋です。

購入パターンは同じ

お客様によりコンビニでの購入パターンはほぼ決まっています。朝に昼用の弁当と飲料水を買う、或いは会社帰りに缶ビールと唐揚げを買う等ですね。関連購買でも説明していますが、お客様の生活習慣の中にコンビニでの買物行動がきちっと位置づけされているんです。今日はコンビニ、明日はSM,その次はGMSとはならないのです。

ファストフードを購入される方はコンビニ或いはSM以外に飲食店の利用もありますが、その他の商品については、〇〇はコンビニ、△△はDG等買物をする場所を自然と決めているものです。

なおこれは季節によって変化します。今でしたらペットボトルはDGやSMの安い所で買いますが、夏の暑い時に冷えた1本を買うならコンビニでも有りえます。つまり季節やその時々のシーンにより買物行動は変わる。ただし基本となるどこで何を買うかはほぼ1つのパターンです。

我が店で、この固定化された買物をされている人が何かのはずみで他店での買物に変わってしまった場合は大きな損害です。週に3回来店のお客様でも3✕54週=162人、つまり1年間で△162人の客数になってしまいます。コンビニを冷蔵庫代わりに使用する、1日に3回来店されるお客様でしたら、3✕365=1,095人、1年間で1,095人の客数減となるんですね。こういうお客様は客単価が低いと思われるかもしれませんが、売上を構成する要素で1番重要なのが客数です。お客様が来店し、商品やサービスを購入されない限り売上にはつながりません、いくら客単価の高い店であろうと。

合計では1日600人という数字、実は毎日利用するお客様、或いは週に2回利用するお客様、仕事で月1回近くに来るので利用するお客様、近隣の工事で3ヶ月だけ、それも昼と夕方に利用されるお客様等、様々な積み重ねが600人です。できればその1人1人の買物に合った品揃えをしたいのです。それができないから単品管理と称して、あくまでAランク中心の商品経営をしているのです。

もし可能であれば、1日に1人、来店頻度の高い特定のお客様をしっかり観察し、そのお客様に品揃えを合わせて観ることもお奨めします。もし対象商品が日配品であれば便対応が必要となります。こんな対応可能なお客様を1日に1人は無理でも、最初は週に1人、こんな対応を続けてみてください。これを1年間、つまり54週続けると結果として54人の固定客が出来るのです。

固定客は創りにくく、離れやすい、これは事実です。しかし1人のお客様に焦点を当て、適確な品揃え(幅やアイテム、便対応)をすることで確実に固定客ができます。1人というと600円の購入でも600円の売上です、これを小さいと見るか、確実な600円で大事と見るかはあなたの判断です。でも云えることは1人のお客様に対応できたなら、次の1人、また次の1人・・・・、多くのお客様に対応できていく分析力と観察力、そして商品経営能力が身につくのです。
合計は部分の集まりです。まず1つ1つの部分を知り、対応できることから始めることも遠回りであり、実は最短の「本当の単品管理」を身につける道であります。

パソコンの前で発注数を決めかねているよりも、1分でも多く売場やレジに出て、生のお客様の買物を実感してください。そうすることでパソコンのPOSデータが三次元のお客様の買物の姿になってきます。三次元と云うよりも動きのある四次元の世界、つまり売場でお客様が買物する、その姿がPOSデータから浮かんでくるんですね。
実はこの領域に入るとPOSデータを見るだけで品切れも見えてくるのです。

早くこのレベルに、そこまでいかなくてもまず立体的にデータが観れるようになってください。

本当の単品管理シリーズ HP
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