コンビニは飽和状態と云われる中で過去最高の新規出店が続いています。特に上位3社は未進出地域への出店やエリアFCの獲得等、様々な手段を駆使して店舗数を積み上げています。
これだけ大量に出店し、過密になるが個店の経営は大丈夫か?とよく問われます。
幸い私が指導する店舗では心配ありません。コンビニは多店舗展開、出店増、つまりますます「量の拡大」になっています。しかしコンビニ個店はもともと、その立地に根差した店舗ですね。マクロではなくミクロの世界です。商品で云えば単品ですね。
チェーン本部では出店地域が広がり、多数のアイテムが登録されています。商品の改廃スピードも上がっていますね。
ここが重要なんです。自店の商圏(競合も含む)に合った品揃えをし、的確な便別の発注ができればコンビニ経営は問題ないのです。できるようで意外にできていないのが「商圏に合った品揃え」です。品揃えというのは季節や時間帯により日々変化します。もちろん曜日でも違います。この品揃えを適格に維持し続けることができるかどうかが「本当の単品管理」の重要な要素です。的確&適正な品揃えが常に実現できれば、後は通常の単品管理の手順で発注を適正に行い、品切れや廃棄を極力減らすことができます。もちろん粗利益も確保できますから、経営的には問題ないですね。
現象面で見る店舗数の増とかマスコミの云う飽和とかは決して現実的ではありません。表面的なことを捉えて、自分の価値観で話しているだけですから。1つ1つのつながりや理論的な話は一切含まれていません。
実際にコンビニを経営すると世間一般の話とは違うことで頭を痛めます。確かに競合が出来れば今の売上が下がり経営できなくなるという不安は大きいます。でも事前に組んだシフトで急にバイトが休んだ、それも複数で。人のやりくりがつかず、結局自分が店に入り続け、発注やクリンリネスが疎かになったということもでてきます。
こんな不安な時代こそ、こんな考え方も必要です。「目標⇒コンビニ経営で生活し続けれる、経営者として利益も確保して」またそれは「原理原則に基づいて、日々のオペレーションをこなしていれば」ということです。 正しい目標に向かって日々行動し続ければ、必ず目標が達成されることを信じることです。
不安な人はこのブログを深く読む、そして真理が分かる人に相談してください。そうしないと間違った努力をし、結果として目標どころか全く逆の結果を迎えることになるので。
台風も去り久々に晴天が続いています。しかし日本列島はこれから本格的な冬に向かいます。
特に日本海側や東北、北海道の冬は厳しく、南洋の島々や太平洋側地域とははっきりとした違いが現れます。気温の低下もありますが何よりも積雪や凍結です。これらは日常生活に直結する自然現象ですね。実際に積雪や凍結のため、生活時間や活動時間も変わってきます⇒早起きし、除雪する或いは道が渋滞して到着まで時間を要する等。
なお気温が10℃を下回るようになると単品管理も重要です。一般的には夏ほど客数は多くありませんが来店されるとほとんど買物に繋がっている、つまり来店客が売上に直結する時期なんですね。この時期は 必要に応じて出かけ、目的買いのように来店することも多くなります。また春から夏の日照時間が長く、気温が高い時期とは違い、生きることが大事というか、もっというと生存のための体温維持が必要になってくる時期なんですね。単に時間があるから動く人は減ってくるのです。
よく昆虫に例えます。春から夏にかけて「気温の上昇」と「日照時間の増加」に従い、昆虫(虫)がわくように人が動き始めると。そして夏に最盛期を迎えると。
現実には買い回りでない商いの客数は伸びますね。
今、重要な品揃えは「暖」を感じさせること、商品の陳列もPOPもです。赤や黄色系の暖かい色を多用し、店全体で暖かさを演出します。そして商品的には「ほっこり」「もっこり」「ふわふわ」したものです。如何にも空気をたくさん含み暖かさを保ってくれる感じですね。
この演出のため、冬場は従業員も半袖ではいけないと思うんですが。
「暖」が特長の商品は出来るだけ目立つ場所でフェイスを多く取り陳列します。
21日発表の9月度の数値を載せておきます。
既存店前年対比 客数△1.8%、客単価+0.2%、売上△1.6%
合計では厳しい状況は変わっていません。でも「本当の単品管理」ができている店はしっかり利益を獲得していますよ。
最後に注意点として、サインポール・ファサードが自動点灯しない店は日没少し前から点灯しましょう。人も灯りが恋しくて、灯りを求めてやってくるんですよ。
毎月20日は前月のコンビニ動向実績が発表されます。
8月度は既存店の客数△1.3、客単価△0.1、売上△1.4でした。ほぼ過去と同様ですね。
本部は新規出店で利益を確保していますが、既存店は厳しい状況が続く、或いは競争が激化しています。やはり単品管理を中心に利益の出るコンビニ経営を続けるしかありません。
それには当たり前のことを当たり前に、基本を継続することですね。結局変化を求める、結果をすぐに出したいという自分との闘いですね。
話は変わり気象庁から長期予報(3ヶ月)予報が発表され、全国的な傾向として、平年より10月は気温が高め、11月は平年並み、そして12月は低めと予想されています。
大きな流れで見ると暑い夏と寒い冬という極端な気象が起こりうるということです。
変化が大きい時は商いのチャンスです。「本当の単品管理」が出来ているなら他店よりもはるかに数値は向上し、客数も利益も増えますね。結局できている店とできていない店の差が、よりはっきり出るということです。その結果として残る店となくなる店が出ると。
帰納法的思考が、このブログというか私の基本的な考え方です。データがたくさんあり、それを如何に正しく効果的に活かすことができるか、それによって、正しい仮説が生まれ、正しい品揃えと正しい発注ができる。そしてお客様にとって我が店はいつ行っても欲しいものが欲しいだけ揃っている信頼できる店になっているんです。
本当の単品管理をしている店は退屈ではありません。日々刻々と環境は変化しています。その変化に合わせるために品揃えや便別アイテム、発注数の変更、もちろん新商品の導入やカット等、することはたくさんあります。その細かな作業がお客様の買物行動の変化に対応し、いつもベストな店づくりになるのです。
外から見ると手順は同じで退屈そう、しかし単品管理の手順は同じでも分析や仮説は毎回異なります。その手順をマスターし正しいデータの使い方ができてこそ、最大の利益を上げ続けれるのです。
「本当の単品管理」のできている店はどんな日にも確実に利益を積み上げています。日々のその継続の結果が大きな利益となり、競争に勝ち生き残る店になれるのです。いくら閉店する店が多くてもコンビニは決してゼロにはなりません。お客様にとって必ず必要な店があり、ずっと存在できるのです。そんな店が私の関わる店であることを願います。