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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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客数と買上率

客数は11月以降、漸減傾向であり、その推移を読み取り、うまく客数予測できている店があるかと思います。客数は2月までこのまま落ちついた状態で推移するのが普通です。ただし行事も多い季節ですので、周囲の情報を適格につかむ必要があります。受験生が立ち寄る店や逆に冬休みに入って学生が来なくなる店、また雪や工事の影響を受ける店等様々です。だからこそ、このブログでは手順を示し、自店の商圏や競合、日々の変化へのカスタマイズを説いている訳です。実際私が全5万店のコンビニ全ての状況を把握できていませんし、日々刻々と変化する、それに対応することはできません。年中無休のコンビニを経営するオーナーさん&店長こそ、その店とお客様を一番良く知っている、そして理解できるのです。ただしこれは手順、原理原則に従った場合のみ理解できますね。

今の季節は客数が少ないですが、買上率はそんなに落ちていないはずです。逆に固定客がメインで、通り客(一見客)が来ないから、買上率が上がる店もあります。客数予測に基づき客数を算出する。ここまでは同じですが、買上率の設定を変えます。いきなり1%以上上げるのはかなり影響が大きいので+0.5%~始めると良いでしょう。600人の来店予測でしたら600×0.5=3個です。これくらいの増加でしたら可能かと思います。ただし立地や曜日によるので、あくまで自店での買上率の設定です。今、「客数×買上率+機会ロス分」の式で機会ロス分はほとんど載せていないと思います。これはこのまま変えずに買上率の設定を変えるという訳です。先の例ですと、結果的に3個/日発注数を増やすことになりますが、この手法は何の根拠もなく、上乗せするのではないので、以後動向を見ながら、買上率を上下に変更という対策を打てます。動きの小さい時期には、勘というか、根拠の薄い数値をできるだけなくし、裏付け(根拠)のある数値をより重視します。1品1品小さい売上の中で、如何に機会ロスなしで売り切るか、この繊細な読みというか、確固たる裏付けに基づく発注精度向上が求められます。

こんな時こそ、単品管理のレベルアップ⇒POSデータの裏に潜む、店の品揃えとお客様の買物行動のマッチアップを楽しみましょう。納品時の品出しと陳列、そしてお客様の買物行動が目に浮かべばほぼ正しい発注ができると思います。1月~2月にかけては「1個」が重要です。例 1/50=2%⇒1/20=10%と分母が小さいので比率は高まります。月・週・日・時間の大きな流れを掴み、単品の動きを正確に読み、繊細な発注をしましょう。客数は小さくとも確実に粗利益高は積みあがります。こんな動きの小さい時、ここでも「本当の単品管理」を実践できるチャンスです。
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カラーコントロールの使い方

以前カラーコントロールの話をしましたね。「青」は自然界の食べ物には存在しない色であり、涼しさや清涼感を表す以外には使用しない、本能的に危険を感じる色であると。いくら空や海が青でも生死に関わる食には使わない色と。

今、客数が少なく閑散としている店が多いです。雛壇陳列で売場や商品の活性化をする。さらに今回はPOPで売場の演出をするという話です。POPで使用する色は赤か黄色です。それ以外の色も使ってもいいですが、統一感がなくなり、余程センスか知識・技術がないと難しいと思います。

主に価格訴求に使うのが赤、黄色と併せて使うことも多いです。価格以外のPOPでは黄色が良いと思います。ただ黄色だけでは分かりずらいので黒で縁取りするとかすれば、より効果的です。新商品の発売や特長のPRにも有効です。
なお価格訴求の赤は少なめにします。コンビニという業態は価格訴求には向いていない、或いは価格訴求すべきでない業態と私は認識しています。いつも云うように「1品1品定価(値頃な価格)で売っていく」というのがコンビニの在り方です。

発展型として黄色を緑で縁取りするとかですね。POPを実際に売場に出す前に、色の組み合わせを試して、自分の、そして店独自の色使いを作り上げましょう。「あの店に行くと、いつも新商品があの位置できれいにならんでいる。そしてPOPもセンスが良い」とクチコミで広がります、すると新商品を買うなら「あの店」となり固定客が増えてくるのです。
こんな些細なと思うことでも正しい手順で継続すれば客数増につながるのです。

新商品に注意

20日に発表された12月の数値も良くないですね。前年割れがずっと続いています。実際は一昨年から不振の実態があったんですが、タバコ効果で表面上は消えていたんですね。発表された数値は、既存店の客数△1.6%、客単価△0.4%、売上△2.0%です。この傾向はずっと続くでしょう。本部はさらに出店を加速(増加)させ、利益を増やす予定ですが。加盟店は自主努力で利益を確保し続けるしかないのが現実です。このブログの手法通りに実践できたなら、ある程度の利益は確保できます。自信を持って実践してください。ただし書いてある通り、素直に受け取り、そのまま実践してください。自己流の解釈ややり方をすると効果が出ないどころかマイナスになる可能性があります。武器(道具)は正しく使ってくださいね。

最近売場を見ていて、がっかりすることが多いです。それは昨年秋から発売されていた新商品が粗末だからです。それも主力メーカーの新商品が粗末と云うか粗雑ですね。こんな商品を本来作るメーカーではないのに。いったいどうしたんでしょうか?売上不振で何でもかんでも出さざるを得ないのでしょうか?正しいマーケティングの手順からは到底企画されないような商品がいくつものメーカーから出ていて。これでは春の新商品は期待薄ですね。正直に云うと、来月半ばから発売されるであろう新商品には注意が必要です。一発物は許せるとしても、最初から売れない商品もあるかもしれません。せっかく店が売場を空けて新商品導入に備えているにも拘らず、残念です。

店舗段階ではあまり関連がないですが、「本当の単品管理」の要素であるマーケティングの手順は①マーケティングサイズ②マーケティングトレンド③家計調査支出の順です。これに季節性や地域性を加味して旬のその地域或いは全国的商品を開発し、発売するのです。今この手順で見ると有りえないという新商品が多いですね。さらにまあまあの存在でも、もう少し時間をかけてというか、知恵を加えて商品力をアップして発売したら良いという商品ばかりです。
何かやっつけ仕事に見えてしまいますね。

私は大手メーカー数社(カテゴリーは様々)と商品企画・開発や実験販売、味やパッケージデザインの選定、効果的な販促等をコラボしていましたので、現状の発売されている新商品にはいろいろ疑問を持ちます。
手順通りすると、面倒で時間もかかりますが、もっと基本と云うか「商品開発の手順通りに開発や企画」が必要と感じます。このままでは売場へ投入すると、そのまま死に筋となってしまい、お客様はもちろん、メーカーだけでなく、問屋や物流、店舗段階にも大きな損害を与えることになりますね。ほんの一部の「本当の単品管理を実践できる店」を除いて。その他多くの店舗では在庫過剰、陳列フェイス不足、売れないから次の商品が導入できない、値下げ或いは廃棄の増、商品の移動や値下げ、賞味期限チェック等で売れないからこそ発生する作業=経費が増えるばかりですね。
粗利益も減り経費が増え、結局営業利益も縮小或いは赤字になりますね。

私の中では、ここ十数年前から新商品は売れない物という認識です、あくまで定番の引き立て役か売場の活性化手段と。本来、商品自身が徐々に認知されるに従い、売上が伸びていくあるべき状態での新商品のライフサイクルとは異なり、最近は、最初がピークですぐ終わる商品がほとんどです。以前は200アイテムの新商品が出て1年後に残っているのは1~2アイテムでしたが、最近ではそれ以上にヒット率が下がっています。最初から売れない商品も相当数ありますね。

他社が出すから売場を確保するためにウチも何か出そうと、そう以前のカップラーメンの世界です。夏場でも新商品ラッシュでしたね。こんな危険な世界がやってくるかもしれません。

新商品導入にあたっては、いくつかの基準で判断し、怪しいものは仕入れない、最初だけ売れそうなものは少し多めに取り初回条件を活かす、こういう賢い商品経営が要求されます。もし時間に余裕があればこのブログの過去の記事を読んでみてください。このブログの理論は原理原則であり、普遍です。以前の記事であっても現在も活用できます。

今回は最後にもう1つ。我が地域では大雪です。この大雪も対策は以前述べてあります。ただし大雪や猛暑が続く時は「自然災害」として大きな目で捉えてください。短期的なスパンで対処せず、長期予報を含めて品揃えやリピート発注に活かしてください。自然の法則に従うことが「本当の単品管理」の一番重要なポイントです。

「本当の単品管理シリーズ」HP
  http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom

商品にエネルギーを与える

以前店に入っただけで売上の大小が分かると書きました。売上の低い店は商品が回転せず、ずっと同じ棚でじっとしている、つまり動かずに無の状態であると。それに対して売上の高い店は商品の回転が速く、入ったかと思うとすぐ売れて、新しい商品に入れ替わります。このため売場を歩いただけで売上の大小を感じ取ることができるのです。売れている店は商品にエネルギーが満ち溢れ、棚から通路へとはみ出そうとしています。売上の小さい店の商品はこじんまりと棚の中に留まっています。つまり売上の高い店は通路幅が狭く感じ、売上の低い店は通路幅が広く感じると。

今駅前立地やオフィス立地を除いて客数売上共非常に少ない時期です。こんな時こそ商品にエネルギーを与え、商品だけでなく店自体も活性化し、少しでも売上増進をはかります。

商品にエネルギーを与える方法として、陳列変更(陳列場所や陳列位置、フェイスの変更、雛段陳列等)や棚板掃除による一時撤去と再陳列、賞味期限チェックやフェイスアップ等でとにかく商品をさわり、商品に自分のエネルギーを与えてください。商品を手に取るだけで、移動する、つまりエネルギーの発生なんです。売れなくてあまり動かない商品ほど、埃をかぶりやすいので、こまめに触ってください。棚掃除の時には必ず商品自体もきれいに拭ってください。

何で、こんなこと?本当にエネルギー何かあるの?売上に繋がるの?と思う方も多いでしょう。しかし商品にエネルギーを与えることで商品自体がお客様に「買って、買って」とPRするんです。その結果お客様の買上に繋がり売れるという訳です。少ない在庫も後ろや下に商品や台や空箱をおいて、しっかりフェイスアップします。
例え、発注を控えて、在庫金額が少なくても、売れ筋のみ構成され、商品それぞれがしっかりフェイスアップされていたなら、決して粗末な売場には見えません。こういう時期こそ、1点1点大事に並べ、PRし、しっかり売る切ることが重要です。

「商品にエネルギーを与えると売れる」というのは信じられないとは思いますが、実際少ない在庫でしっかりと雛壇陳列&フェイスアップできている店は売上が落ちることが少ないのです。騙されたと思って一度試してみてください。
商品1品1品に手をかけることで商品が本来持つ魅力(エネルギー)がよみがえってきますので。商品の持つ魅力を最大限に活かし、売上につなげることも上手な商品経営の秘訣です。

レベルアップする

通常の単品管理の手順では、まず「死に筋を排除する」。その後、空いたスペースに「他店の売れ筋や新商品を導入する」ですね。「本当の単品管理」ではさらに進化しています。商品を導入しないと売れ筋になるか、死に筋になるか分からない。これは事実です。しかし「本当の単品管理」のレベルを上げ、過去のデータや商品そのものを見極める力を身につけることで商品の売れ行きもほとんど予測できるようになります。そうすると死に筋の発生自体が少なくなります。信じられないと思うでしょうが、私の指導している店では、もう15年以上も前から、新商品を見て、従業員それぞれが売れ行きの予測&判断をしています。中には売れ行き予測の精度を楽しんでいる店もあります。
いくつかのポイントを押さえることでも売れる、売れないの判断が正確に出せます。ということで「本当の単品管理」をマスターすると、上記の「死に筋の排除]の」ステップがほとんどなくなり、次のステップからのスタートとなり、一層競争に強くなり、利益を生み出す体質も強くなります。死に筋排除=値下げや廃棄、それがなくなる。さらに死に筋ではなく売れる商品でスペース活用し、売上・利益がそのまま上がり続けるからです。こういう利益や客数を上げ続けるための手法の組み合わせで私の指導するチェーンや店は競争に強くなるのです。
死に筋を排除する手順を飛ばして、いきなり売れ筋&新商品を売り続けるからですね。もちろん入れた商品も売れ行きを予測してますので、早めにカットし、死に筋になる前に売切ってしまうのです。また死に筋がないので導入した商品のフェイスも3~5取れてますますPR&訴求できて、売上利益の向上に繋がるという好循環です。値下げや廃棄の手間もなく、もちろん商品ロスや減耗も発生せず、常に売れる商品を売り続ける、他店から見たら別次元の商品経営が行われているのです。

「本当の単品管理」をマスターすることはイコール、商品開発や商品の選択&仕入れと云う、マーチャンダイザーやバイヤーの仕事を全うできるということです。だから売れそうもない新商品は導入せず見送る、これもできるからこそ、仕入れた商品を売りきることができるのです。仕入れた商品を売価のまま売り切る、値入=粗利益の世界を淡々と実現し続ける、他店から見たら別世界の、「本当の単品管理」の世界では当たり前の商品経営を一緒に実践しましょう。

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時間があるからスキルアップ

今週は1年間で最低売上を記録する店もあるかと思います。年末年始、成人式、そしてセンター試験と、これで人が動く行事もなくなり、15日給料日の人を除けば、財布も軽く、物を買う気分も少なく、来店も買上も限られる時期なんです。まあ昨年暮れから暴飲暴食した人は特に今はいろいろ厳しいですね(笑)。

こんな閑散期、体と心を休め、普段なかなかできないクリンリネス実施、さらに商品のカット継続です。それ以外に今チャンスです。お客様も比較的少なく、落ち着いた店の中でOJTを行うチャンスなんです。リーチインのガラス拭きや商品の前出し、フェイスアップ、そしてカット商品の陳列修正と商品力アップのための陳列変更等の習得です。またPOPの作成もやってみましょう。この時期はやっつけ仕事ではなく、オーナー(店長)も本人も納得いくまで練習&実践です。教える方法は「①説明する②やってみせる③本人にやらせる」ですね。これでできれば一人前です。

さらに新人さんが入れば、今できるようになった従業員に新人さんを教えてもらい、本人のスキルアップも行います。習う立場から教える立場へ。自分ができることと人に教えること、そして教えて人ができるようになることとは次元が違います。また教えていく中で「自分で確信できない、分からない、質問に答えれないこと」が出てきます。これもその本人にとってはスキルアップのチャンスです。またオーナーさんや店長に学べば良いのです。人間は死ぬまで学習する生き物です。別に知らないことがあっても恥ずかしいことではないのです。知らないことを知らないそのままにしておくことが恥ずかしいことなのです。「私は〇〇が分かりません、教えてください」と素直に訊ける人が良いですね。自分の弱さを知り、その弱さを表に出せる人、こんな人は強いです、永遠に成長できる人ですから。

逆に知らないことを知ってるフリをするとか、できないのにできるという人は、いつの日か、その矛盾が大きな問題となって本人に降りかかってきます。そこで反省し、心を入れ替えて素直に訊けたら、新しい人間に生まれ変われるでしょう。しかし本人が開き直って自分の非を認めないようでしたら、もうその人は終わりです。従業員として雇う訳にはいかないのです。本人だけでなく、他の従業員やお客様に迷惑がかかる。せっかくのプラスのベクトルの集まりである我が店を破壊してしまうので。悪のエネルギーは膨大です。誠実や誠意のエネルギーは小さいものです。みんなで日々積み上げたプラスの良いエネルギーがあっという間に破壊されてしまいますね

今は時間がある。遊びや怠惰でなく、基本や応用を習得する時間が。だからこそ、一人一人成長できる、そんな大事な時期です。この時期に従業員一人一人が成長し、スキルアップしておくことで、春からのピークに大きな力を発揮してくれます。だから今、丁寧に教え、自分も従業員もちょっとずつ成長しましょう。

在庫縮小と効果

今売れにくい商品をどんどんカットしてますよね。このまましばらく「発注に迷ったら止める」を継続してください。フェイスが空いたら、売れ筋のフェイス拡大で対応します。また奥行きも陳列技術でカバーします。具体的には商品の後ろに商品を立てる備品をおくとか、店にある商品の空箱を置いても良いでしょう。とにかく少ない在庫でありながら、見た目にはボリュームを落とさず、商品のフェイスアップができればいいのです。

それでもスペースが空くようでしたら、OFC(SV)に訊いて他店の売れ筋を導入してみます。もちろんリピートなしで1回だけの導入です。でも新商品のPOPはつけれませんので、「お奨め品」というPOPが良いでしょう。陳腐化しがちな売場に変化を与えてくれます。なおくれぐれも他店の売れ筋です。他店でも売れてない商品を入れてしまうとせっかく絞り込んだことが無駄になります。

また他店の売れ筋を導入しなくても陳列位置の変更も効果があります。同じ棚でも右と左を入れ替えるとか。実を云うと同じ棚では右端が一番売れるんです。変化を持たせるということで、この時期は右と左の入替があっても良いでしょう。しかし棚の段を変えてはいけません。売れる商品からより良い場所=島ゴンドラでしたら上段がベストですね。あくまでも同じ棚の中で入替をします。これが原則です。またフェイスの変更もOKです。2⇒3や3⇒4逆に4⇒3もありますね。とにかく売上を落とさずに売場を変化させ、活性化する手法も「本当の単品管理」の1つです。

無駄な在庫を削ると良いことばかりです。例えば、資金繰りが良くなる、値下げや廃棄の減耗が減る、万引きや破損等の棚減りも減る、発注から品出しの作業も簡単&短時間で済む。お客様にとっても日付の新しい=鮮度の良い商品が並ぶ等メリットはたくさんあります。
今売上が低い時期だからこそ、在庫管理が重要です。売れ方に合った在庫の確保、これが鉄則です。でも売上が伸びてもアイテム数が増える訳ではありません。売れ筋の在庫が増えるだけなんです。上手な商いをする人は1年を通じてアイテム数をきちっと管理できています。つまり在庫金額も管理できています。2月中旬からの新商品がたくさん出る時期には、新商品は売れる分だけ仕入れます。そして仕入れた分だけの売上が伸びるんですね。

商いというか商品経営の下手な店は新商品発売の季節にど~んと新商品を仕入れて過剰在庫になり、資金繰りがショート&売上は伸びず、結局値下げや廃棄を増やしてしまうんです。

今新商品を入れるためのスペース作りの時期です。売上は最低レベルをキープできれば良いのです。大事なことは売れる時期(3月~9月中旬)に向けて、売れる売場&体制を造れるかですね。コンビニの在庫も人間の体と一緒です、ますますシェイプアップし、贅肉を減らし、筋肉のみの体にしましょう。これが売れ筋+見せ筋の持久力も体力もある売場なんです。

関連購買を使う

私の提唱する単品管理理論では関連購買を知ることが重要です。最近この関連購買についての質問が増えています。お客様の買物行動に品揃えや発注・在庫を合せることが関連購買の1つ手段です。商品を1品だけ購入されるお客様も実はコンビニ全体の品揃えを理解した上で1品購入されていると、そして毎回1品だけを買うという方は稀であると。ほとんどのお客様が2点以上の商品を購入されている⇒これを知る手段が関連購買と。

今回は関連購買を受け身である買物行動を知る手段から発展させることについて説明します。データ或いは売場で関連購買を知り、頭の中にある程度浮かぶようになった段階で、品揃えや発注に活かすことはもちろん買上点数増加への手段として活用します。

具体的は主力カテゴリー(主力の単品)と一緒に購入されることが多い商品を温度帯や陳列場所や位置に問題がなければ主力商品の隣や近くに陳列する。或いはPOPで関連購買をお奨めすることです。お客様の買物行動に合わせるというのが、一般的な商いであり単品管理ですが、よりお客様の買物行動に合わせた売場や陳列・演出(POP)を行うのが次元の高い商いです。もちろん売場を移動するのではなく、2ヶ所や3ヶ所陳列です。

陳列場所を増やすことで、お客様の行動の中にコンビニでの買物をインプットすることと併せて、来店されたお客様に商品の関連や商品のイメージをインプットしておくのです。そして何かの機会或いは普段の中で関連購買を生み出すのです。衣料品の専門店ではよく入口でマネキンにトータルコーディネイトして魅せるのと同じ感覚です。

コンビニのワンストップショッピングの利便性と品揃えの豊富さ(アイテム数ではなく品揃えの幅=おにぎり~水・電池・雑誌・帽子まで等)の演出です。

本来コンビニだけの利便性がいくつかあり、このコンビニという業態が始まり成長しました。日本のコンビニはアメリカとは違ってDGとは別の業態として存在し1つの地位を得ています。今この存在価値を活かす時です。無理に売れない物を並べて売る(⇒実際には売れずに値下げ或いは廃棄になる)のとは違い、今存在している商品を移動或いはPRするだけ、もしかすると1日に1でも、そして数点でも売れたなら買上点数増=売上増=利益増に結び付きます。

実際続けると効果も出ています。ぜひこの余裕がある時期に実践し、店独自の陳列や演出方法を作り上げておきましょう。一度ベースが出来ると、春からの繁忙期にも活用できます。ぜひ関連購買を道具として活かしましょう。

理屈は簡単

もうすぐ確定申告の時期ですね。以前も紹介しましたが、自分で申告書類を作ってみることもお奨めです。私自身も学生時代からずっと確定申告をしています。申告内容も変わっていますが、申告方法もどんどん進化しています。最初は行ったこともない税務署に行って、書類をもらい、記入方法の説明を受け、何とか申告したことを覚えています。事業を始めてからは書類一式を税務署に持っていき、詳しく教えてもらいました。そしてその後は会計ソフトで決算書類を作り、そのまま申告書類へ記入してます。なおe-taxは実施してませんが。

ここで何を云いたかったかといいますと、申告はあくまで作業であり、ソフト等を利用して済ませると。もちろん税理士さんにお願いすることもできますが、コンビニ1店舗位でしたら自分で申告作業をしましょう。
作業することで経営者としての数値把握もできますし、なにより、人任せにするより自己責任の体感です。
皆さんはあまり感覚がないと思いますが、経営者で重要なのがB/Sです。どうしてもP/Lに目が生きがちですが。
どちらも重要な数値です、期間と時点の違いはありますが。私は1期の成績がP/Lであり、その継続した結果がB/Sと考えています。また方向性を示すのがB/Sと。

今回の「理屈は簡単」は、P/Lをつくるのは簡単、しかもこの数値は1年間の結果、所謂経営者の通知表です。しかしそこに至るまでは24時間365日働き続けた結果なんです。申告作業は簡単、でもプロセスは大変でしたね。

P/Lの数値改善はいろいろあります。その改善手段の1つが単品管理であります。例をあげると、1日当りの廃棄金額20千円を15千円に下げる。すると廃棄の減った金額は20-15=5千円、これに原価率をかけると5✕0.7=3.5千円ですね。これに365日をかけます。3.5✕365=1,277.5千円です。
これが理屈です。1年間に1,277千円の粗利益が増えるんです。P/Lが大きく改善するんですね。

でもこれを実現するのが大変です。本当の単品管理のレベルを上げながら実践し続けることが必要ですから。でも心配ありません。本当の単品管理は手順はありますが、時代や立地、環境変化、そしてオーナーさんの能力と深耕でどんどん進化でき終わりがないのですから。永遠に利益追求ができる世界なのです。

紙ベースで数値をつくる作業は単品管理に比べてたら簡単です。しかし現場で実践し、結果としての良い数字が出せることが重要なんですね。これができてこそ、真の経営者です。

基本と応用

この世の中で、基本と応用という言葉を聴き、また実際に活用しますね。この基本と応用のバランスというか比率は80:20と私は思っています。ここでも2:8の原則です。8割が基本で、残りの2割が応用であると考え実践しています。

しかしバブル以降とですかね、応用の方が重んじられるというか、応用ばかりを求める人が増えてきたのは。要するに応用と云うのは「テクニック」ですね。基本を知らずにテクニックだけで乗り切っていくと。

右上がりの時代は何をしていても、活動させすれば結果がプラスになることが多かったですが、今の不確実性というか、先の見通せない、同じことが二度とやってこない、過去の成功事例が通用しない時代、所謂厳しい時代には、しっかりと基本ができて、その時々に正しい判断ができることが必要です。

基本ができているからこそ、現実を正しく捉えることができ、そこからあるべき方向性や道筋が見えてくるのです。いくらテニックを駆使しても、全く向かう方向が違っていたら、無というかマイナスですよね。要するに悪と。

基本を習得するには、時間と忍耐が必要です、さらに正しく聴く「素直な心」です。せっかく教わっても自分なりの間違った解釈としては何にもならないのですね。教わった通りに聴いて、その通り実践する。そして継続することで基本ができてくるのです。基本を継続する中で、必ず基本通りにできない事象が発生します。実はその時に応用編を学んでいるのです。基本を継続し続けないと「基本を応用する機会」がやってこないのですね。

基本をずっと基本通りできる人、或いは環境はないはずです。この地球上というか、生命体が存在する以上何らかの変化や変動がおこっているはずです。自分を取り巻く環境の変化がないと思っていても、自分自身の中で「今日はやる気がでない」「体が重い」「何か憂鬱」または「今日は何か楽しい」「どんどん片付けよう」という様々は変化が起きているはずです。その中で同じことを同じように繰り返す、基本の徹底と継続ができることは素晴らしいことです。
基本を継続しながら、実践だけでなく、人間性も磨かれているのです。そして人間の幅や器も大きくなっていきますね。基本を実践しながら、同じ結果を出すために、努力する、このレベルや手法もどんどん進化しているはずです。
基本といいながら継続することで「基本&応用」ができているのです。「どんな状況下においても基本を実践できる」、これができてこそ、基本をマスターしたことになるんです。

だから小手先のテクニック、つまり応用編だけを欲しい人は、例えテクニックを手に入れても使いこなせません。その応用(基本に基づく応用、基本の発展系の応用)の真の力を発揮させることができないのです。あくまで基本が8割、それもある程度の応用もできた基本です。そしてその基本をベースに違うシーンや環境で活かすことが応用です。この基本を私は手順(フレームワーク)と云ってます。

基本ができないのに応用はありません。だから私の指導は厳しく退屈なんです。「当たり前のことを当たり前にする」、これができることがまずスタートですから。自分の良さを活かすのは、基本ができてからです。基本はあくまで普遍です。基本ができてから初めて自分の色を出す、特長をつけることも可能になるのです。

このブログを読まれている方々はよくご存じであり、またかと思われるでしょうが、今、この閑散期、体も心も休めて、今一度、基本を見直し、基本の徹底と継続を実践しましょう。基本を実践する中で自分の心が落ち着き、研ぎ澄まされてくるでしょう。

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