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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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商品を活かす

新商品の発売が少ないこの時期には今登録されている商品を上手く活用し、売上を伸ばすことも必要です。
例えば「赤飯おにぎり」、この寒い時におにぎり?という意見もあります。しかし受験の合格や雛祭り等、めでたい=赤飯と云う考えも未だに残っております。特に郊外の店や年配客の多い店には効果的です。

赤飯おにぎりを3フェイス並べ、POPを掲示します。「合格おめでとう」「ちょっと早いひな祭り」等、思いつくコピーを書いて貼ります。もちろん赤や黄色で暖かく、お祝いのイメージで。

実際に取り組んだ店では3倍の売上になりました。通常はそんなに重視される商品ではないから余計成果が出たのかしれませんが。実際に手を加えることで売上が大きく伸びるのです。新商品も少なく固定客も売場や商品に飽きが来てるかもしれません。ちょっとした工夫で1品1品少しでも売上に繋げていきましょう。

ちょっとした何気ない変化がこういう時期には効果的です。活発な時期に控えめなPRをしても誰も振り向いてはくれません。静かな動きの少ない時に合った手法です。ぜひお試しください。なお「赤飯おにぎりはレンジで温めてお召し上がりください」というPOPも掲示してください。冷たくて硬いおにぎりを買ったお客様は二度とこんな物は買わないとなってしまいます。季節にあったおいし食べ方もぜひ提案してください。

店のお奨めで商品を購入し、おいしかったとなれば、次の購入にもつながります。また口コミで宣伝もしてくれます。あの〇〇店に行ったら、「赤飯おにぎりがお奨め」と書いてあり、「電子レンジで温めて食べたら、もち米の柔らかさと微妙な塩加減がおいしかった」と。

またお祝い事というのは家族や集団で祝うことも多いのです。実は赤飯おにぎりは自分のために1個購入もありますが、土日にはせっかくだから家族の分もと3個や5個と買われる人も多いのです。
売上の公式 売上=客数✕1品単価✕買上点数の買上点数を増やす効果もあります。

赤飯おにぎりは1つの実例ですが、他にも季節にあった、その時期の商品の売り方があります。いろいろチャレンジしデータを収集してください。そうすると売り方の勉強をしながら、関連購買も理解でき、結果として売上向上にも繋がるという「プラスの連鎖」になるのです。
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基本が効率一番

商品経営の話をする中で、品揃えや発注の話をします。その中でポイントは基本に忠実、つまりシンプルにすることが実は一番効率が良いということです。例を挙げると、アイテム数を売れ筋に絞る、そして若干の見せ筋を追加する。
これによりアイテム数は少なくなることで、発注の時間も短縮、検品や品出しも早く、もちろんレジ作業も簡単ですね。
アイテム数を絞る=売れ筋中心に絞ることで、いろいろな作業が効率化できるのです。またお客様にとってもアイテム数が少ないので、商品を選びやすい、また品切れ以外の時はこの店にこの商品が品揃えしていないと判断しやすいのです。

こういう話をすると、必ず品揃えの幅が足りないとか、顧客満足に対応できていないとか云う人がいます。しかし重要なことは、売れ筋=多数の人が支持する商品、或いは多くの販売数を上げる商品を切らさないことが最優先です。アイテム数が多いほど各アイテムの品切れのリスクが高まるのです。こんな批判をする店に限って、品切れのオンパレード或いは品切れが怖くて在庫過剰です⇒商品の入れ替えがスムーズにいかない⇒死に筋満タンの店になるのですね。

ABC分析を云うまでもなく、基本に忠実、つまり商品でいうと売れ筋を押さえること。そして次に発注がベストの状態を維持できてから、初めてアイテム数を増やせるのです。基本ができないのに拡大すれば、今抱えている問題(品切れや廃棄、死に筋発生)が大きくなるだけです。まずは基本です、商品で云うと売れ筋の単品管理がほぼ完璧にできてから、次の段階に進みます。普通の単品管理もできていないのに理想だけ、或いは自分の能力の過信だけで進むと大きな損害を被ります。

基本と云うのは骨組であり、必要最低限のことです。応用編というか骨(基本)の周りの筋肉を鍛えるのはまだまだ先です。基本や基礎ができてこそ初めて応用や次のレベル、段階に進むことが可能になるのです。
正直云うと、ほとんどの方は3年位、ずっと基本のままで行った方が良いと思います。その方がリスクもなく、しっかり実益を稼げるので。

コンビニは単品管理に最適

コンビニは他業態とは異なり特売やチラシ折込がほとんどなくお客様の買物行動をそのまま分析できる唯一の業態です、定価販売ではDPもありますが、催事やバーゲンセール、そして常時突出し等で安売りをしているので価格訴求もあり正確ではありません。コンビニは一部チェーンを除き特売はほとんどなく、プロパー(定価というか通常売価)販売です。また100円おにぎりキャンペーン等もありますが限定的であり、その時期を除いてPOSデータを分析すればそんなに影響はないと思います。

このコンビニでお客様の買物行動を掴み、さらに関連購買までつかめたら、もう怖いものなしです。1つのカテゴリーで真理を見る目を養ったら、他のカテゴリーでも応用できます。

ただしここで注意点があります。私は元々婦人服が専門で、ファッション商品の扱いが得意でした。その手法(秘訣)をコンビニを始め、SMやHC・DGの他業態へと持ち込んでいます。もちろんDPは最初に入ったところで売場から管理まで全て理解できていますが。

何が云いたいか?服飾の専門店やDP,GMS以外ではファッション商品は扱いません。ファッション商品と云うのは衣料品ではありません。SMやDG,HCで扱っているのは定番(季節品もある)で流行商品ではないのです。

コンビニ他の業態はほとんど恒常商品を扱っているのです。この恒常商品と流行商品については販売士のテキスト或いは検索で調べてください。簡単に云うと「恒常商品」はいつも同じものが存在する。発注さえすれば同じ商品を調達出来る商品、それに対して「流行商品」と云うのは同じ柄やデザインの商品が一度限りであり、例え追加発注できたとしても、前回と全く同じ物は入って来ない、入ってきても同じ用途の同じようなデザインの商品である。簡単に云うと一発物です。

商品経営において、私の理論の特長は「恒常商品の中に流行商品の扱い手法を取り入れたこと」です。これにより恒常商品の中でも定番を除き、絞り込み&新商品の導入&カット、また陳列方法(POP・位置・フェイス)も流行商品に準じ、初回発注や陳列、カット等理想的に展開できています。売れそうな商品は大目にとりより良い位置で多くのフェイスをとり、POP掲示によりさらに売上アップする。また少し早いかと思われるくらいにカットし、値下げもなしに売り切り、次の商品のための売場を空けると。

もちろん仕入れた通りに売る、値入=粗利益ですね。値下げや廃棄の作業やロスもなしに営業利益も十分確保できます。まさに良いこと尽くしです。

絞り込んで導入⇒陳列変更⇒カット⇒絞り込んで導入⇒・・・・このサイクルがスピーディ&適宜です。もう売場が生きていて常に新鮮な商品が並んでいる。もちろん誰もが必要な定番はしっかりと確保されて。
つまりコンビにという恒常商品の中で流行商品の商品経営を実践しているのです。これができているというか理解し、実践している人は他にいないと思います。オンリーワンですね。だからこの理論や手法を正しく学び、実践した人は競争に負けることはない、さらには商品経営という商いを楽しみ、日々自分の成長を感じているのです。

もちろん経営の両輪である、P/LやB/Sに関わる経営数値の管理改善改革手法も、資金や人の管理を含め万全です(私の得意分野)。商品と経営数値がリンクするというか相乗効果でますます利益拡大を推進しています。

このブログではなかなか表現できていませんが、私には多くの師匠もおり、また多くの理論も会得しております。その集大成というべき「商いの理論」、その1つ1つがこのブログで表現されているのです。知らないことが多いのが人間です、しかし知らないことを知ることにより、どれくらい大きな成果を得ることができるでしょうか?
このブログでは当たり前のこととして書かれている気温や湿度と食と嗜好の関連等、得て活かせる情報が満載ですよ。

これからパンが売れる時期もやってきます。「パンが何故春に売れるか?」、ネットの答えで笑ってしまうようなものが多いですね。「春のパン祭りをするから」とか、「新生活でパン食になるとか」の答えが。確かにそういう考え方もありますが、「何故春のパン祭りをするか」という本質が見えてないから、先のような楽しい(真理が分かっている人から見ると)答えが出てくるんですね。

知らないことは多い、でも知らないことを知る手法を身につけたらなら、どんどん知らないことを知ることができる、或いは見えるようになるものです。ですからツールを使って欲しいのです。ブログでは伝わらない理論を知り実践するために。

関連購買は手段

お客様の購買行動に品揃えを合わせるための手段が「関連購買」です。グロッサリーは品切れがなければOKですが、日配品は発注=在庫が必要です。

例えば朝の時間帯では、缶コーヒーと新聞とタバコ、昼用のパンやサンドイッチとペットボトルの飲料等、昼の時間帯では弁当とお茶、そして雑誌等です。こんなお客様の買い方を知ることが関連購買であり、お客様それぞれのシーン(季節や時間、行事等)に品揃えをピタッと合せることが目的です。

この買物行動に品揃えを合わせることができたなら、仕入れ=売上で廃棄はなし。もちろん値入高=粗利益高で最高ですね。またお客様の買物行動に合わせれることでお客様の支持を得て、客数もアップします。

その他にも大きな効果が「欲しい時に、欲しい物を、欲しいだけ購入できること」でお客様の支持を得る、つまり買い物するなら〇〇店(我が店)tなり、この厳しい競争に勝てるのです。それを実現する「たった1つの手段」、この「関連購買」を道具として自由自在に使いこなせたら、怖いものなしです。これこそ、普通の単品管理を「本当の単品管理」にレベルアップさせることができるのです。

世間では「関連購買」という定義はあまり聴かないかもしれません。だからこそ、この「関連購買」をマスターしたなら、何者にも負けることはないのです。私自身もこの技術を習得するために、家に帰ってから、レシートを伸ばしながら、1つ1つ表に転記し、まとめ分析しました。それが思わぬ大きな効果を生むことを実感してます。ぜひ朝・昼・夜、そして平日と休日とをマトリックスにして「関連購買」を分析してみましょう。なお平日&金曜日&土曜日&日曜日+朝昼夜のピークを掴んだら、次は季節毎の分析をしましょう。一度分析するとその後ずっと使えるので、費用対効果は大きいのです。結果として「品切れ&廃棄」も減るんですよ。詳しくは「本当の単品管理」で述べています。


なおPOSデータをエクセルの生データで加工できるチェーンは、エクセルで分析しても良いです。ただしレシートから1つ1つ転記することも自分の頭にインプットされるので非常に効果があります。

このブログの意義

コンビニ経営は商品経営の一部として捉えています。小売業の業態の1つと云っても良いでしょう。DP・GMS・SM・HC・DS・DGそしてCVSが日本ではメジャーです。その他カテゴリー毎に電機やファッション、ホームファニシングや車、一般衣料品等続きます。あくまで私の経歴と云うか思いのままに上げていますが。

今このブログではコンビにをテーマに進めています。その核は基本の徹底と単品管理です。それに付随して私なりの商いの手法(手順)を付加させて、商いの次元を高めています。

理論は普遍の原理原則を中心に手順として説明し、季節や地域毎にカスタマイズする手法を説いています。これが帰納法的思考であります。様々なデータに基づき、仮説を出し、お客様の購買行動を真摯に捉え、その買物行動に合わせる。
また発注と云う積極的、能動的活動と併せて経営者としての粗利益や販売管理費のコントロールの仕方も説いています。粗利益&営業利益の最大化を目指しています(なお経常利益についもはコンサルしていますが、オーナーさんのB/Sのレベルというか実状に合わせて指導しています)。

今回何故こんな話をしているかと云いますと、最近非常にアクセスや質問が増えています。1年で1番余裕があり逆に厳しい時期だからと解釈しておりますが。

私の提唱する帰納法的考え方、1つの結論に至るにはいくつものデータを活用し、1つ1つの分析の結果、ある結論というか仮説に行き当たるというものです。単純に10個発注して2個残ったから次は8個の発注にするというものではないのです。10個の発注の根拠も大事です。また何故8個しか売れなかったのか、いつ、誰がその8個買ったかも重要な要素ですね。

非常に手間がかかり面倒な帰納法的理論ですが、利点もあります。思った(仮説の)通り現実が行かない時には修正が簡単にできることです。発注=仮説に至るデータを再度集める必要はなく、そのデータの分析の仕方を変えるだけで済むのです。良く分からないと思いますが、例を挙げるとデータA・B・Cがあり、それぞれの比重を50:30:20にしていたのを、40:30:30の比重で再度検証し直しするとかですね。

データ重視の度合いは経験や環境により変化します。ただこのデータの配分の仕方も勉強なのです。100%上手くいくことはほとんどないと思います。試行錯誤しながら自分そして個店、そして時期にあった配分を見つけていくのです。

帰納法的理論で用いるデータは「天候」「客数」「納品数」「販売数」「廃棄数」から始めたら良いです。経験と実績を積みながら、活用できるデータを増やせば良いのです。

マーケティングと単品管理で使用するデータとして、心理学・天文学(気象)・数学(統計)・生物学・地理学・経営学・経済学・地域学・歴史学等があれば良いですね。

あまりたくさんデータがあっても分析できないようでしたら意味がないので1つずつ蓄積していきましょう。1つずつ確実に使いこなせるようになって初めて次のデータを取り入れると。そして経験(実績の伴う)を積むとたくさんのデータを一度に使いこなすというか、把握し、POSデータの真理に見えるようになるのです。

私は様々なデータ(要素)を扱って20年近くなります。だから例え初めて訪問したチェーンでも、POSデータを見ると、お客様の動きと買い物行動、そして店のオペレーションレベルが目に浮かんでくるのです。

もちろん本部レベルの商品開発、帳合や仕入れ、販売促進方法、また店段階での基本や商品経営の改革もできるのです。決して正解がある訳ではありません。その時代、その地域、その店に合った、つまり商圏内のお客様に合ったマーチャンダイジングを提案、実践できるということです。

「本当の単品管理シリーズ」のツールではグラフや図で説明してますが、このブログでは言葉で説明してます。どちらも継続して利益の出せる店づくりのための教科書です。ぜひ、読み返し、実践し、自分の物としてください。

信じること

信じるというのは「自分の可能性を信じる、今はできないがいつか出来るようになる自分を信じる」ということです。決して思想的な話ではなく、人間の可能性は無限大であり、今持っている能力が顕在化してなくても(現実にはできなくても)、潜在能力は無限である、だから努力すればいつかはできるということです。

人間の能力・可能性は氷山と同じと思います。水面に出ている小さな部分が顕在化された能力、水中に沈んで見えない大きな部分が潜在能力であると。完璧な人間はいません。また死ぬまでに完成する、或いは完璧になる人間もいません。日々努力する人だけが、隠れた能力を顕在化させ、いろいろな技術を発揮できるのです。

持っている能力は同じ、あとはその人の心構えと、意識次第です。できない・知らないことは恥ずかしいことではありません。できない・知らないことを訊けないことが恥ずかしいことです。先ほども云った通り完璧な人間はいません。不完全だからこそ、少しでも向上するため、人に訊くのです。もし分からないことを訊いても教えてくれない人は以後避けましょう。その人は自分にとって、決してプラスのベクトルは持ってないからです。たぶん人よりも自分を大切にする人だと思います。

自分が苦労していろいろ教わり成長できたことを痛感している人は人に優しいです。自分が訊く人の立場に立てるからですね。恩というよりお互い様という関係性ですね。縁(えにし)とも云えます。

自分を信じることができる人は人を信じることができます。できる自分、いつかは、どこかの場面で輝く自分を知っている人は、どこかで輝く他の人を信じることもできるのです。逆に自分に不安があるとか、(自分の心に)不誠実な人は自分自身も他人も決して信用しないのです。こんな人は自分だけの小さな世界に留まり、そのまま消えていくでしょうね。

粗利益の出し方

売上高-売上原価=粗利益高ですね。これは一般的な損益計算書でも使われます。売上原価の出し方は期首在庫+期中仕入れ-期末在庫です。これは良く見る式と思います。しかし実際の商品経営ではちょっと使い勝手が。

というのは期末在庫というのは期末にある在庫、つまり値下げや廃棄、棚減等発生した後の在庫です。この値下げや廃棄、棚減という減耗は見えないのです。また粗利益高が少ない原因が値入が悪いのか、それとも先ほどあげた減耗が多いからなのか分からないのです。

ですから私は敢えて、粗利益高は値入高-値下高-廃棄原価-商品減耗としているのです。仕入れた段階での予想利益から実際に発生したマイナスを引いていくというシンプルな式です。商品経営をする上でも粗利益高の低い原因が特定しやすく対策を打ちやすいのです。

もし値入高が少ないようでしたら、まず本部での商品登録の問題があります。これは店段階ではどうしようもないことですね。次に個店では値入率の低い商品の売上が大きい、または値入率の低い商品の仕入れが多い等あげられます。これらは仕入れの見直しで改善できます。また初回条件や期間条件等の利用拡大も効果的ですね。

いつも云っている「仕入れた商品をそのまま売り切る」、これが実現できれば値下げや商品移動による減耗もなくなります。また余分な在庫もないので廃棄や汚破損も減ります。いわゆる無駄な在庫を持たない効果です。

最後に本部のロイヤリティは粗利益に対してのチャージといってますが、実は粗利ではなく値入ですね。仕入れた段階での利益高(率)、つまり値下げや廃棄なしにそのまま売れた時の予想売上-仕入原価=値入高です。これが大手FCでは30%と云っている訳です。もし私の解釈が違っているようでしたら教えてください、実際、粗利益率30%を実現している店は存在してないと思いますので。また契約書は分かり難い表現をしているので要注意です。

結論として粗利益高を増やすには「値入高を増やす」「値下げ・廃棄・商品ロス(棚減)等の減耗を減らす」、これがベターです。その他には以前紹介した粗利ミックスの手法もあります。

詳しくは本当の単品管理で。

どちらを選択するか

下記の表をご覧ください。単位は全て千円、値入率を30%で設定した金額です。FF=米飯中心の日配品
  売上高 値入高 廃棄額 廃棄原価 粗利益高
FF A 150.0 45.0 20.0 14.0 31.0
FF B 100.0 30.0 8.0 5.6 24.4

簡単な例ですが、FF Aの方が売上も廃棄額も粗利益高も多くなっています。どちらを選択するかと云えばみなさんAですよね。私もそう思います、春から夏の売上好調な時期でしたら。

実際、今は駅前や学校、中小企業の集まる地域等、コンスタントに客数を稼げる立地以外は苦戦する時期です。仮にこの店の平均FF売上が120千円とするならば、今の時期は100千円から更なる売上増は難しいと考えられます。そうすると100千円を目指して廃棄額を減らし、確実に粗利益を積み上げることを重視する政策がベターではないかとも云えます。売れない時期に無理に発注を増やしても、売上の限界を超えた分は全て廃棄になり、粗利益が大きく落ち込むことになります。客数が少ない時に在庫を増やして、PRしても費用対効果が低いのです。

このような時期は無理に勝負せず、勝てる(粗利益を確保できる)レベルを維持することが大事なんです。コンビニの客数や売上は季節や天候により大きく影響を受けます。コンビニにとって逆境の時は勝負を避けることも上手な商いの1つです。競合があるからといって、いつも勝負する必要はないのです。勝負すべき時に備えて、気力体力知力財力を蓄えておくことで、ピーク時にベストの状態で勝負できるのです。

売上が低い時に「何とかせねば」と発注増を続け、結局廃棄が増え、ますます「儲からない」という悪循環に陥いり精神的にも参ってしまうのです。今は自分も店も休む時期と割り切ってしまいます。でも何らかの粗利益はしっかり確保すると。

先ほどの例で、今100千円しか売れないのに150千円の発注をしたらどうなるか?売上は100千円のままで粗利益高は△5.0千円になって赤字ですね(実際の数字は自分で計算してみてください)。今は売れる金額に近い発注で良いのです。以前説明した「買上率を少し高く設定する」を実践するだけで良いのです。負けることが分かっている時に勝負しますか?しませんよね。これが自然の法則に従う、また真実なのです。

今は休みながらピークへの準備期間です。焦らず、自分の掲げる目標や未来を思い浮かべ日々、1つ1つ実践してください。結果は自ずとついてきます、必ず。

競合店対策

最近競合店対策について質問が増えています、私の指導しているクライアント様からは質問はありませんが。というのも競合店対策は1つしかないのです。それは「当たり前のことを当り前にする」=「基本の徹底」と「本当の単品管理」だけです。

世間で評論家やコンサルは言います。「安売りやチラシを配る」「ポイントをアップする」「粗品を配る」等ですね。これでは某大手飲食チェーンが今行っている「只で配る朝対策メニュー」と同じ次元です。本当に欲しい、必要なお客様は価格や物でつられるお客様ではないのです。欲しい時に欲しいものを欲しいだけ安心して購入できるお店、こんな買物を常に出来る店を支持してくれるストアロイヤリティの高いお客様なのです。

安いから、只でくれるからとその時だけ来るお客様は必要ないのです。日々、お客様の生活シーンの中でコンビニを利用する、それが我が店であることが重要なんです。だから価格政策(安売り)やチラシ配布、ポイントアップ等無駄な政策であり、もっというと良いお客様を遠ざけてします悪の政策なんです。

仮に立地を変える。店を移動するのではなく、視認性を良くする、つまり通りから車から見て、店の存在を分かりやすくする、また接近性、駐車場への出入りをより便利に安全に楽にする。こんな立地の変更ができるならば、それに合わせて店の中もリニューアル(弁当や総菜ケース等の増設やレイアウト変更)したなら、近隣へ店が変わったことをお知らせするチラシも有効です。

しかし基本の徹底もできず、普通の単品管理レベルさえできない店がいくら店の外装を変えようと、その効果は一瞬で終わる。逆に店はきれいになったのにオペレーションが旧態依然であると余計にレベルの低さがPRされることになります。結果としてお客様がどんどん離れ、ますます「客数減少&客単価下降」⇒売上減少へと至ります。

競合店対策は当たり前のことを当たり前に継続する。これが出来る人&店が少ないからこそ効果があるのです。面白そうで簡単で、効果がすぐ出そうというのが実は一番効果がない、或いは逆効果になる政策なんです。地味で誰もが嫌がる、やりたく当たり前のことを継続する=「基本の徹底&本当の単品管理」こそが最大で唯一の競合店対策なのです。

「基本の徹底」と「本当の単品管理」を実践できている店は現実に強いのです。日々当たり前のことを継続できない自分との闘いを続けながら、さらにお客様の買物行動の変化や競合と闘っているのですから。この「退屈な当たり前のこと」を継続できる源は「自分が正しい手順で正しいことを誠実に継続すれば必ず嬉しい成果がやってくる」ことを知っているからです。みなさんも少しでも早く「本当の単品管理」を実践しましょう。

「本当の単品管理シリーズ」 詳しくはHP最新情報で
   http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom

季節限定商品の扱い

今、菓子や飲料の季節限定商品がポツポツと発売されています。売上も低く、商品の入れ替えも少ないこの時期は、売場では最上段、オープンケースやリーチインではゴールデンゾーンにフェイスを多く取って陳列します。もちろんPOPも掲示し、PRします。購入には結びつかなくても興味を持つお客様もいっらしゃいます。何より売場の活性化に繋がります。
ただし今多い「イチゴ」関係はそんなに売れませんので、注意しましょう。また受験生応援バージョンの商品ももうそろそろカットを始めます。大学入試も本番で、2月に入ると公立の高校入試も始まりますね。もう2月も間近ですのでどんどんカットしましょう。そして売場を縮小しつつ、下に空き箱等置き、如何にもボリュームありそうな陳列をします。限定商品のスペースが空いたなら定番にある同一商品も参加させます。少しでも売場を活性化させておく必要があるのです。カットして在庫が少ない商品を「残り物と見せない陳列」が値下げや廃棄を防ぐ、つまり粗利益高確保の重要施策なのです。

なお、雑貨等の冬商材の季節商品は売り切りカットに入ります。カイロやマスクはまだ売れるので継続です。帽子や手袋の衣料関係はカットですね。一度買えば、そのシーズンが越せる商品、つまり購買頻度が1シーズン商品はカットです。
もしカットかどうか迷ったなら、購買頻度を基準にすると分かりやすいです。冬商材は3月1日を終点として、果たしていつカットしたら売り切れるかを逆算するのです。もちろん早く売り切れることは結構、売れてスペースが空けば、売れ筋のフェイス拡大で対応すれば良いからです。2月中旬或いは下旬~3月に、新商品はたくさん出ると信じて売場をたくさん空けておきます。空いたフェイスは売れ筋のフェイス拡大で対応、棚板1段=3尺が売れ筋1アイテムでも良いと思います。いつも云うように「売れ筋があれば売上は確保できる」からです。

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