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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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強みを創る

ますます競合が激化するこの世の中。コンビニだけでなくSMやDGとも競争しなければならない時代です。またFC本部も出店強化を表明しております。この出店強化は本部収入増加には良いのですが各加盟店にとっては最悪の事態です、苦しい経営状態がますます悪化し、赤字に転じる或いは赤字が拡大すると。本部にとっては各加盟店が赤字になろうとしっかりロイヤリティは確保できるので全く関心なしです。もし我が店の近隣に新規出店されたら非常に混迷します。同じチェーンだけでなく他チェーンの出店でも同様ですが。だから、今「本当の単品管理」のツールを購入され、現状を打開しようというお客様が増えているのです。ツールを購入される方のほとんどが大手FCチェーン加盟店様です。各チェーンでの、道具、つまり同じ商品と同じシステムでは差別化できない、いや本部の指導だけでは単なるFCチェーンの搾取される側の部品の作業に留まると実感されている方々です。

実際に同じ道具(発注システムや登録商品)でも商いの手法で大きく結果が変わってきます。このブログでの説明或いはツール活用にて「本当の真の商いを実践される方はしっかり利益確保されています。それだけでなく商いへの自信も少しずつ構築され、人を育てながら、複数の店を経営される方も出ています。

オーナーさん自身が「本当の単品管理」をほぼマスターし、それを従業員に伝え、その手法を会得できた人を店長に据えて、他店舗展開が実現できています。私個人としては多店舗展開はエネルギーや資産が分散する、また店(P/Lレベルでの)の経営ができる人間はそれほどいないということで複数店舗経営には否定的です。しかし商品経営をマスターし、人も育てたオーナーさんには複数店舗経営をお奨めすることもありますね。

今回のテーマである店の「強みを創る」ですが、売上構成比でも、時間帯別売上でも、来店客数比率でも良いのでとにかく店の特長或いは強みを必ず創って欲しいのです。平均して来店され、そこそこ売上も確保できる店は少ないのです。またそこそこというか特長のない店ほど競合ができると大きな被害を受けるのです。

商圏から見て、学生が特に多いとか、中小企業の従業員が多い、或いはロードサイドで朝の客数が1時間当たり100人とか、とにかく自店の立地に合った特徴を早く創ってください、そのためには自身の足で歩いて商圏の確認も必要ですね。なお結論として強い客層や強い時間帯がないと総売上が創れないのです。例えば、朝7~8時、昼の11:30~13:00、夕方17~21時等の大きなピークがあれば売上はある程度確保できます。それに対してさほど大きなピークもなく24時間を過ごす店は売上の多くは見込めません。強い店(売上の高い店)はピークの時間が必ず複数回ある。そしてピークの回数が多い。さらにピークの高さ(来店客数や売上高)が高く、ピークも長く続くという特長があります。

もう一度自店の商圏を吟味して本来あるべき店の強い時間を創ってください。もしかすると本来取れている客数や売上がとれていない。結果的に目標売上に達してない可能性もあります。自店の可能性は無限であると信じて今一度現状を確認してください。それでも今の立地に疑問を持たれる方は個別に相談ください。
私はマーケットリサーチや立地選定、立地判断もします。もし依頼があれば現地調査も致しますので、ぜひ連絡をください(なお現地調査等は費用が必要です)。

自店の強みを一言で表現できるよう「強み」をたくさん創ってください。
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商品を活かす

新商品の発売が少ないこの時期には今登録されている商品を上手く活用し、売上を伸ばすことも必要です。
例えば「赤飯おにぎり」、この寒い時におにぎり?という意見もあります。しかし受験の合格や雛祭り等、めでたい=赤飯と云う考えも未だに残っております。特に郊外の店や年配客の多い店には効果的です。

赤飯おにぎりを3フェイス並べ、POPを掲示します。「合格おめでとう」「ちょっと早いひな祭り」等、思いつくコピーを書いて貼ります。もちろん赤や黄色で暖かく、お祝いのイメージで。

実際に取り組んだ店では3倍の売上になりました。通常はそんなに重視される商品ではないから余計成果が出たのかしれませんが。実際に手を加えることで売上が大きく伸びるのです。新商品も少なく固定客も売場や商品に飽きが来てるかもしれません。ちょっとした工夫で1品1品少しでも売上に繋げていきましょう。

ちょっとした何気ない変化がこういう時期には効果的です。活発な時期に控えめなPRをしても誰も振り向いてはくれません。静かな動きの少ない時に合った手法です。ぜひお試しください。なお「赤飯おにぎりはレンジで温めてお召し上がりください」というPOPも掲示してください。冷たくて硬いおにぎりを買ったお客様は二度とこんな物は買わないとなってしまいます。季節にあったおいし食べ方もぜひ提案してください。

店のお奨めで商品を購入し、おいしかったとなれば、次の購入にもつながります。また口コミで宣伝もしてくれます。あの〇〇店に行ったら、「赤飯おにぎりがお奨め」と書いてあり、「電子レンジで温めて食べたら、もち米の柔らかさと微妙な塩加減がおいしかった」と。

またお祝い事というのは家族や集団で祝うことも多いのです。実は赤飯おにぎりは自分のために1個購入もありますが、土日にはせっかくだから家族の分もと3個や5個と買われる人も多いのです。
売上の公式 売上=客数✕1品単価✕買上点数の買上点数を増やす効果もあります。

赤飯おにぎりは1つの実例ですが、他にも季節にあった、その時期の商品の売り方があります。いろいろチャレンジしデータを収集してください。そうすると売り方の勉強をしながら、関連購買も理解でき、結果として売上向上にも繋がるという「プラスの連鎖」になるのです。

基本が効率一番

商品経営の話をする中で、品揃えや発注の話をします。その中でポイントは基本に忠実、つまりシンプルにすることが実は一番効率が良いということです。例を挙げると、アイテム数を売れ筋に絞る、そして若干の見せ筋を追加する。
これによりアイテム数は少なくなることで、発注の時間も短縮、検品や品出しも早く、もちろんレジ作業も簡単ですね。
アイテム数を絞る=売れ筋中心に絞ることで、いろいろな作業が効率化できるのです。またお客様にとってもアイテム数が少ないので、商品を選びやすい、また品切れ以外の時はこの店にこの商品が品揃えしていないと判断しやすいのです。

こういう話をすると、必ず品揃えの幅が足りないとか、顧客満足に対応できていないとか云う人がいます。しかし重要なことは、売れ筋=多数の人が支持する商品、或いは多くの販売数を上げる商品を切らさないことが最優先です。アイテム数が多いほど各アイテムの品切れのリスクが高まるのです。こんな批判をする店に限って、品切れのオンパレード或いは品切れが怖くて在庫過剰です⇒商品の入れ替えがスムーズにいかない⇒死に筋満タンの店になるのですね。

ABC分析を云うまでもなく、基本に忠実、つまり商品でいうと売れ筋を押さえること。そして次に発注がベストの状態を維持できてから、初めてアイテム数を増やせるのです。基本ができないのに拡大すれば、今抱えている問題(品切れや廃棄、死に筋発生)が大きくなるだけです。まずは基本です、商品で云うと売れ筋の単品管理がほぼ完璧にできてから、次の段階に進みます。普通の単品管理もできていないのに理想だけ、或いは自分の能力の過信だけで進むと大きな損害を被ります。

基本と云うのは骨組であり、必要最低限のことです。応用編というか骨(基本)の周りの筋肉を鍛えるのはまだまだ先です。基本や基礎ができてこそ初めて応用や次のレベル、段階に進むことが可能になるのです。
正直云うと、ほとんどの方は3年位、ずっと基本のままで行った方が良いと思います。その方がリスクもなく、しっかり実益を稼げるので。

競合店対策

最近競合店対策について質問が増えています、私の指導しているクライアント様からは質問はありませんが。というのも競合店対策は1つしかないのです。それは「当たり前のことを当り前にする」=「基本の徹底」と「本当の単品管理」だけです。

世間で評論家やコンサルは言います。「安売りやチラシを配る」「ポイントをアップする」「粗品を配る」等ですね。これでは某大手飲食チェーンが今行っている「只で配る朝対策メニュー」と同じ次元です。本当に欲しい、必要なお客様は価格や物でつられるお客様ではないのです。欲しい時に欲しいものを欲しいだけ安心して購入できるお店、こんな買物を常に出来る店を支持してくれるストアロイヤリティの高いお客様なのです。

安いから、只でくれるからとその時だけ来るお客様は必要ないのです。日々、お客様の生活シーンの中でコンビニを利用する、それが我が店であることが重要なんです。だから価格政策(安売り)やチラシ配布、ポイントアップ等無駄な政策であり、もっというと良いお客様を遠ざけてします悪の政策なんです。

仮に立地を変える。店を移動するのではなく、視認性を良くする、つまり通りから車から見て、店の存在を分かりやすくする、また接近性、駐車場への出入りをより便利に安全に楽にする。こんな立地の変更ができるならば、それに合わせて店の中もリニューアル(弁当や総菜ケース等の増設やレイアウト変更)したなら、近隣へ店が変わったことをお知らせするチラシも有効です。

しかし基本の徹底もできず、普通の単品管理レベルさえできない店がいくら店の外装を変えようと、その効果は一瞬で終わる。逆に店はきれいになったのにオペレーションが旧態依然であると余計にレベルの低さがPRされることになります。結果としてお客様がどんどん離れ、ますます「客数減少&客単価下降」⇒売上減少へと至ります。

競合店対策は当たり前のことを当たり前に継続する。これが出来る人&店が少ないからこそ効果があるのです。面白そうで簡単で、効果がすぐ出そうというのが実は一番効果がない、或いは逆効果になる政策なんです。地味で誰もが嫌がる、やりたく当たり前のことを継続する=「基本の徹底&本当の単品管理」こそが最大で唯一の競合店対策なのです。

「基本の徹底」と「本当の単品管理」を実践できている店は現実に強いのです。日々当たり前のことを継続できない自分との闘いを続けながら、さらにお客様の買物行動の変化や競合と闘っているのですから。この「退屈な当たり前のこと」を継続できる源は「自分が正しい手順で正しいことを誠実に継続すれば必ず嬉しい成果がやってくる」ことを知っているからです。みなさんも少しでも早く「本当の単品管理」を実践しましょう。

「本当の単品管理シリーズ」 詳しくはHP最新情報で
   http://ww3.ctt.ne.jp/miraicom

商品にエネルギーを与える

以前店に入っただけで売上の大小が分かると書きました。売上の低い店は商品が回転せず、ずっと同じ棚でじっとしている、つまり動かずに無の状態であると。それに対して売上の高い店は商品の回転が速く、入ったかと思うとすぐ売れて、新しい商品に入れ替わります。このため売場を歩いただけで売上の大小を感じ取ることができるのです。売れている店は商品にエネルギーが満ち溢れ、棚から通路へとはみ出そうとしています。売上の小さい店の商品はこじんまりと棚の中に留まっています。つまり売上の高い店は通路幅が狭く感じ、売上の低い店は通路幅が広く感じると。

今駅前立地やオフィス立地を除いて客数売上共非常に少ない時期です。こんな時こそ商品にエネルギーを与え、商品だけでなく店自体も活性化し、少しでも売上増進をはかります。

商品にエネルギーを与える方法として、陳列変更(陳列場所や陳列位置、フェイスの変更、雛段陳列等)や棚板掃除による一時撤去と再陳列、賞味期限チェックやフェイスアップ等でとにかく商品をさわり、商品に自分のエネルギーを与えてください。商品を手に取るだけで、移動する、つまりエネルギーの発生なんです。売れなくてあまり動かない商品ほど、埃をかぶりやすいので、こまめに触ってください。棚掃除の時には必ず商品自体もきれいに拭ってください。

何で、こんなこと?本当にエネルギー何かあるの?売上に繋がるの?と思う方も多いでしょう。しかし商品にエネルギーを与えることで商品自体がお客様に「買って、買って」とPRするんです。その結果お客様の買上に繋がり売れるという訳です。少ない在庫も後ろや下に商品や台や空箱をおいて、しっかりフェイスアップします。
例え、発注を控えて、在庫金額が少なくても、売れ筋のみ構成され、商品それぞれがしっかりフェイスアップされていたなら、決して粗末な売場には見えません。こういう時期こそ、1点1点大事に並べ、PRし、しっかり売る切ることが重要です。

「商品にエネルギーを与えると売れる」というのは信じられないとは思いますが、実際少ない在庫でしっかりと雛壇陳列&フェイスアップできている店は売上が落ちることが少ないのです。騙されたと思って一度試してみてください。
商品1品1品に手をかけることで商品が本来持つ魅力(エネルギー)がよみがえってきますので。商品の持つ魅力を最大限に活かし、売上につなげることも上手な商品経営の秘訣です。

在庫縮小と効果

今売れにくい商品をどんどんカットしてますよね。このまましばらく「発注に迷ったら止める」を継続してください。フェイスが空いたら、売れ筋のフェイス拡大で対応します。また奥行きも陳列技術でカバーします。具体的には商品の後ろに商品を立てる備品をおくとか、店にある商品の空箱を置いても良いでしょう。とにかく少ない在庫でありながら、見た目にはボリュームを落とさず、商品のフェイスアップができればいいのです。

それでもスペースが空くようでしたら、OFC(SV)に訊いて他店の売れ筋を導入してみます。もちろんリピートなしで1回だけの導入です。でも新商品のPOPはつけれませんので、「お奨め品」というPOPが良いでしょう。陳腐化しがちな売場に変化を与えてくれます。なおくれぐれも他店の売れ筋です。他店でも売れてない商品を入れてしまうとせっかく絞り込んだことが無駄になります。

また他店の売れ筋を導入しなくても陳列位置の変更も効果があります。同じ棚でも右と左を入れ替えるとか。実を云うと同じ棚では右端が一番売れるんです。変化を持たせるということで、この時期は右と左の入替があっても良いでしょう。しかし棚の段を変えてはいけません。売れる商品からより良い場所=島ゴンドラでしたら上段がベストですね。あくまでも同じ棚の中で入替をします。これが原則です。またフェイスの変更もOKです。2⇒3や3⇒4逆に4⇒3もありますね。とにかく売上を落とさずに売場を変化させ、活性化する手法も「本当の単品管理」の1つです。

無駄な在庫を削ると良いことばかりです。例えば、資金繰りが良くなる、値下げや廃棄の減耗が減る、万引きや破損等の棚減りも減る、発注から品出しの作業も簡単&短時間で済む。お客様にとっても日付の新しい=鮮度の良い商品が並ぶ等メリットはたくさんあります。
今売上が低い時期だからこそ、在庫管理が重要です。売れ方に合った在庫の確保、これが鉄則です。でも売上が伸びてもアイテム数が増える訳ではありません。売れ筋の在庫が増えるだけなんです。上手な商いをする人は1年を通じてアイテム数をきちっと管理できています。つまり在庫金額も管理できています。2月中旬からの新商品がたくさん出る時期には、新商品は売れる分だけ仕入れます。そして仕入れた分だけの売上が伸びるんですね。

商いというか商品経営の下手な店は新商品発売の季節にど~んと新商品を仕入れて過剰在庫になり、資金繰りがショート&売上は伸びず、結局値下げや廃棄を増やしてしまうんです。

今新商品を入れるためのスペース作りの時期です。売上は最低レベルをキープできれば良いのです。大事なことは売れる時期(3月~9月中旬)に向けて、売れる売場&体制を造れるかですね。コンビニの在庫も人間の体と一緒です、ますますシェイプアップし、贅肉を減らし、筋肉のみの体にしましょう。これが売れ筋+見せ筋の持久力も体力もある売場なんです。

理屈は簡単

もうすぐ確定申告の時期ですね。以前も紹介しましたが、自分で申告書類を作ってみることもお奨めです。私自身も学生時代からずっと確定申告をしています。申告内容も変わっていますが、申告方法もどんどん進化しています。最初は行ったこともない税務署に行って、書類をもらい、記入方法の説明を受け、何とか申告したことを覚えています。事業を始めてからは書類一式を税務署に持っていき、詳しく教えてもらいました。そしてその後は会計ソフトで決算書類を作り、そのまま申告書類へ記入してます。なおe-taxは実施してませんが。

ここで何を云いたかったかといいますと、申告はあくまで作業であり、ソフト等を利用して済ませると。もちろん税理士さんにお願いすることもできますが、コンビニ1店舗位でしたら自分で申告作業をしましょう。
作業することで経営者としての数値把握もできますし、なにより、人任せにするより自己責任の体感です。
皆さんはあまり感覚がないと思いますが、経営者で重要なのがB/Sです。どうしてもP/Lに目が生きがちですが。
どちらも重要な数値です、期間と時点の違いはありますが。私は1期の成績がP/Lであり、その継続した結果がB/Sと考えています。また方向性を示すのがB/Sと。

今回の「理屈は簡単」は、P/Lをつくるのは簡単、しかもこの数値は1年間の結果、所謂経営者の通知表です。しかしそこに至るまでは24時間365日働き続けた結果なんです。申告作業は簡単、でもプロセスは大変でしたね。

P/Lの数値改善はいろいろあります。その改善手段の1つが単品管理であります。例をあげると、1日当りの廃棄金額20千円を15千円に下げる。すると廃棄の減った金額は20-15=5千円、これに原価率をかけると5✕0.7=3.5千円ですね。これに365日をかけます。3.5✕365=1,277.5千円です。
これが理屈です。1年間に1,277千円の粗利益が増えるんです。P/Lが大きく改善するんですね。

でもこれを実現するのが大変です。本当の単品管理のレベルを上げながら実践し続けることが必要ですから。でも心配ありません。本当の単品管理は手順はありますが、時代や立地、環境変化、そしてオーナーさんの能力と深耕でどんどん進化でき終わりがないのですから。永遠に利益追求ができる世界なのです。

紙ベースで数値をつくる作業は単品管理に比べてたら簡単です。しかし現場で実践し、結果としての良い数字が出せることが重要なんですね。これができてこそ、真の経営者です。

シェイプアップする

2月中旬から下旬、そして3月の新商品発売に向けて、在庫をどんどん減らします。人間と同じように余分な在庫を削り、シェイプアップすることで売場も動きが良くなります。今からシェイプアップしておくことで新商品をどんどん導入でき、良い場所でたくさんのフェイスをとってPRできます。すると売れ方も良く、商品の回転も早まります。もう良いことばかりですね。

逆に不良在庫或いは死に筋がたくさんあるとせっかくの新商品を並べる場所も少なく、入れても1フェイス取るのが精一杯、これでは目立たず売れる訳はありませんね。

原理原則が分かった店はもう12月中旬から冬物或いは売れ行きの悪い商品のカットを進めています。ただでさえ、売上が下がる時期、カットしてもなかなか減りませんよね。だから分かった店は売れにくい商品を年末年始のバタバタで売り切ってしまうんですね。

いつも云うように「売れ筋をカットしたら売上は落ちる」しかし、「死に筋をカットしても売上は落ちない」のです。では死に筋ではないが売れ筋でない商品は?これも立地や店の売上規模によりカット基準が異なります。
日販2,000千円の店であれば、そこそこの商品=Bランク商品もしばらく継続しても良いです。しかし日販が400~500千円クラスの店では明確なカット基準が必要です。例えば、ペットボトル飲料であれば週販8本とか。

1回の発注で入ってくるロット(発注単位)との兼ね合いでカット基準を決めます。もちろんこのカット基準は個店のこの時期(閑散期)の基準です。店や時期が変わればカット基準は変わるのが当たり前ですから。

とにかく今発注したら、この商品はいつに売り切れるかを判断して発注するのです。先ほどのペットボトルで云えば、1ロットの発注が24本、24÷8=3。つまり明日か明後日に納品されたら、3週間先には売り切れる予定ですね。具体的には1月最終週から2月第1週辺りかと予測されるのです。この場合2月中旬に新商品が入る前に売り切れるであろうということで発注します。

ただしここで要注意です。発注するためのデータは過去のデータです。今ですと年末年始のデータも入ってますよね。もし出来るならば今週の日販数を見て欲しいのです。これからは売上がさらに下がる傾向にあります。本当の先ほどの週販8本いけるのかと?再確認が必要です。もし迷ったら発注を止めてください。売場が空いたら、売れ筋のフェイス拡大で対応すればいいので。無理に発注してずっと売場を死に筋で塞ぐことはないのです。売れない時期には無駄な(必要のない)商品を置くことはないのです。売れていない商品がなくても売上は下がりません。

四季というか季節の流れと新商品の発売時期、そして売場の動きを全体的に捉えて、確実な手を打ってください。
もう一度云います「発注に迷ったら、発注停止と」

作業割当の見直し

これからの閑散期、時間に余裕があると思いがちです。しかし時間に余裕がある時こそ、行うべきこともたくさんあります。その中で優先順位が高いのが作業割当の見直しと深耕です。

現在使用している作業割当は全期間向け、全従業員向けでしょう。今この閑散期に向けて、見直しや深耕をはかり、この時だからできる差別化を図りましょう。例えば前出しです。普通前出しと云えば、商品が売れた後、奥にある商品を手前に出すことを指します。忙しい時でも疎かにせず、手隙があれば絶えず行う作業ですね。
この閑散期にはレべルアップさせます。それは「フェイスアップ」という作業も同時に行うのです。実践されている店もありますが、できていない店の方が多いと思います。

それでは前出しとフェイスアップの違いは?
前出しは奥の商品を手前に出すこと。それに対し、フェイスアップとは商品のラベルを手前に向け、商品のネームやラベルに書いてある成分や機能等を読みやすく&分かりやすくする、つまりラベルを見せることです。また食品や雑貨等で商品の厚みが薄く、ペタッと寝てしまい、商品が良く見えない時に、縦に立体的に陳列する。具体的には後ろに箱を置いたり、商品を重ねて、手前の商品を立てて、ラベルや商品自体をよく見せることを指します。
単に前に出すのではなく、商品自体をはっきり見せる陳列をすることを指すんですね。前出しは必要なくてもフェイスアップの必要な商品も多いのです。

数多くのコンビニの中で「基本の徹底レベルの高い店」は前出しをしながらフェイスアップも同時に行っています。そうすることで商品&売場の活性化がはかられ、従業員の稼働効率を上げながら、売上向上にもつながるのです。また万引き防止にも役立つことも知られています。万引き犯にすると前出しやフェイスアップで商品がきちっと管理されている店=売場や金銭管理、防犯体制もしっかりしていて、万引きしにくい店であると感じるのですね。

作業割当に書かれている単なる1つの作業と思われることでも実は奥は深く、幅も広く、関連することが多いのです。最初に作った或いは他のコピーである作業割当も店独自の、できればシーズン毎の作業割当に発展していって欲しいのです。また実際に作業するパート&アルバイトにも話を聴いて全員で作り上げるのがベターですね。

今厳冬期(閑散期)バージョンで、次は春(新生活&春物)バージョンで、なお春は人の入れ替えもあるので多少ゆとりを持たせた作業割当が望ましいですね。新人さんが作業を習得するまでには時間がかかり、作業割当通りにいかない可能性が高いので。

まずたたき台を作り全員参加で新しい作業割当をつくってください。また不都合があれば修正し、レベルアップしていけば良いのです。あくまで初回はたたき台です、時間がなければ現在のものをたたき台にしても良いですね。

作業割当をつくるポイントは、①その人、その時間しかできないことを優先する。②平準化(平均化する)こと=昼夜関係なく、シフトに入っている一人当りの作業量を同じにする⇒いつでもできるが必ず必要な作業(例えば窓ガラス清掃等)は比較的余裕がある時間に組み込む。

作業割当の見直しの質は問いません、まずやってみることです。それがスタートです。

年間ワーストに向かって

あまり良い話ではありませんが、年間ワースト売上に向かい日々進んでいます。このブログを読まれている方はご存じとは思いますが、今年は21日(月)辺りがワースト1になる可能性が高い(立地により異なることもあり、また精算日の違いで20日もあり)のです。この流れを知っているか、知らないかでは大きく違ってきます。先行きを悲観して命を絶つ人まで出てくる時期です。
しかし流れを掴んでいる経営者は日々の売上に悲観せず、コツコツと次の準備を始めています。2月中旬からは春物が出てくる。それまでに売場をきれいにしておく。このきれいにというのは「クリンリネス」以外に「死に筋カット」も含まれています。この静かな毎日の中で死に筋を排除して、売場を来る新商品のために空けておくという作業を続けるのです。もちろん空いたフェイスは売れ筋のフェイス拡大で対応しますね。

今、手持ち無沙汰な人が出てきますので棚板を外して水洗いするのもお奨めです。水が冷たく大変かと思いますが、棚板の裏や横も結構汚れています。マジックリン等を使い、貯まった汚れを洗い流し、晴れていたなら水を切る、或いは雑巾等で水分を拭き取っても良いです。

その他エアコンのフィルターやオープンケースのガラス等、きれいにする箇所はたくさんあります。春に向かって今、心を落ち着けながら、静かに売場の準備をしましょう。

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