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利益を出して競争に勝ちコンビニ経営で生き残る秘訣

コンビニFCチェーン加盟店様向けブログです。継続して利益を出すことで生き残り、結果としてコンビニ競争に勝つ手法を説いています。コンビニのシステムや本部及び加盟店様、メーカー・物流の現状を熟知した上で利益を出す手順説いております。その原点は独自の「商いの理論」です。その理論をFCチェーン加盟店様のコンビニ経営に落とし込み「生き残りのための秘訣」を提供しております。

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%の闘い

コンビニ経営は繊細かつ理詰めです。%の闘いでもあります。
例えば400千円/日の店は年間400×365=146,000千円の売上です。
この売上を維持したままで、粗利益率を0.5%アップ、棚減り率を0.05%下げた時が下記の表です。

      改善前   改善後  改善数値
   売上高(千円) 146,000 146,000     -
 ①  粗利益率(%) 27.00 27.50 0.50
   粗利益高(千円) 39,420 40,150 730
 ②  棚減り率(%) 0.10 0.05 0.05
   棚減り高(千円) 146 73 73

売上はそのままでも、率も改善することで、年間で収益(収入・手取り)が増えるのです。
①粗利益高が730千円増え、②棚減り高も73千円減ります。両者で803千円の収入増になるのです。

実際の商品経営の中では、粗利(値入)ミックスや廃棄ロスコントロール、値下げ販売削減等により粗利益率の改善策は多数あります。そこでいつも利益を出す(増やす)のは可能といっている訳です。
先日も述べたように、今の時代、売上はなかなか上げにくく、また売上増=利益増とはならないのです。
だからこそ、私はオーナーさんの手取りが増える、利益増の経営をを強く主張しているのです。

このように商品経営には数値を改善するたくさんの引き出しがあります。
私が使う帰納法的理論もここから導きだされていることも多いのです。
だからこそ、評論家の上部だけの話ではなく、理詰めの「商いの原理原則」や「自然の法則」をぜひ学んで、身につけていただきたいと願っております。
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売上を上げる(問)

最近多い質問が「売上をすぐに上げる方法はないか」です。

売上が足りなくて、明日の生活にも困る、この先も不安で何か良い方法がないか、藁にもすがる思いでこのブログを読んでくださる方も多いです。
また、他では様々な売上向上策が述べられております。

 しかし、私の理論は1つのみ。「当たり前のことを当たり前に、日々誠実にお客様に向き合う」。その結果として売上が上がると。 分かるようで分からない、もっと手っ取り早く売上を上げる方法はないのか?
DSやちらし、広告による一過性の対策はありますが、継続して売上を伸ばす、そんなおいしい方法は存在しないのです。だからこそ、日々お客様の立場に立ち、原理原則に基いた「誠実な商い」をすることでお客様の支持を得、結果的に勝ち残る、つまり売上を確保できるのです。この流れを信じないと、私の理論も理解できないと思います。

 コンサルしている各店舗が実績を出せたのも、私の面白くもなく、続けることが苦痛な、当たり前の理論と指導に耐えたからこそです。だから訓練ともいってるのです。
「お客様の立場に立つ」これを続けることは非常に辛いことです。すぐ店の立場に立ったり、自分の都合に戻ってしまうのが普通の人間だからです。

 目標(勝ち残る、商売で成功、自己実現する等)を共有し、仲間意識を持って、各々応援や共感しあう。
また厳しい指導にめげずに、モチベーションを維持し続けてきたオーナーさん達には頭が下がります。
 お客様だけでなく、本部や従業員、環境の変化等の闘い(葛藤)の中で、毎日継続する、これは大変なことです。

ここで結論。売上を伸ばすには「売れ筋の品切れをなくす」。「商品の改廃をスムーズ&積極的に行ない、店の魅力をアップする」。コンビニは目的買いの店です。売れ筋がしっかり品切れなく、品揃えされていたなら、必要な売上は確保されるはずです。さらに基本の徹底と商品経営の上手さで来店頻度を上げ、客数の増加を目指します。

*個店には必ず強み(良い点)があります。その強みを伸ばす。また個店毎に存在する課題を1つずつ解決する。この繰り返しが成果に結びつくことを信じてください。

立地の裏づけデータ

このブログでは出店後のコンビニ経営での「生き残りのための秘訣」を提供しています。
しかし商圏調査にも若干ふれてますので、立地選定の知識を。

出店のための調査は、各業態・チェーン毎に項目は異なり企業秘密となっています。
実際に100%の確率ではないものの出店して失敗はないという数字の根拠となっています。
ただしFCチェーンでは5店に1店はスクラップ&ビルドの可能性を考えていると思います。
実際に出店してからの不振だけではなく、環境の変化(例えば、道路が出来た、近くに競合店が出来た等)もあるので未来永劫に安心という出店はないでしょう。

商圏調査やマーケティングで必要となるのが、マーケット(市場)です。店を建てた時に、実際に利用されるお客様が存在するのか?他の店との競争に勝ち残れるのか?を判断します。

具体的な項目は全てはあげませんが、半径300m以内の住宅数や住人数、年齢別人口、事業所数や従業員数、学校等の生徒数、店前道路の通行量或いは歩行者数等多岐に亘るデータがあります。
また店がどのくらいの距離で確認できるかや、駐車場への出入りについて、切り込みの長さや車の平均通行速度、さらに駐車場の台数等も確認します。
各項目が平均以上で、特に秀でた項目があれば、それが店の特長となります。

後から出店するほど、前から存在する競合店を越える数値(店の戦闘力=装備)が要求されます。

客数が少ない店の対応 4

前回までマーケット(商圏)を確認し、視認性・接近性の改善、基本の徹底と品揃えの修正+売れ筋の品切れ防止と対策を出してきました。これらは当り前の対策であり、どこでも行なわれるべきですが、なかなかできないのが現実です。そこで今回は人員をかけて一気にやってしまうことが肝心ですね。そうしないとマーケット調査のデータがすぐに変化し無駄になってしまうので。

最終回は、マーケット(商圏)に合わせた理想の店舗ができたことをPRします。外に向けてPRしないと、せっかく店が改革されても現状の少ない来店客にしか気づいてもらえません。
そこで通常は価格政策(価格訴求)は取りませんが、こういう時には、積極的に活用します。普段安売りをしないので効果が大きいのです。

方法はA4ちらし1枚に店のPR⇒開店ちらしの修正版でも可です。
とにかく一度来店いただくきっかけを作ります(名目はスプリングセール等でも可、自分の好きなセール名で)。
①配布地区は調査した中で商圏と想定される地域。
②対象は事業所、一般家庭。
③配布方法はエリアを4つくらいに分けて配布する。
④ちらしの一番下に割引券をつける(おにぎり・弁当の主力分類を50円引き等で)
⑤割引券の有効期限は1~2週間とする(期間が長くても結果的に持参されるのは配布直後と締切日直前に集中するため)
⑤ちらしはどこから来店されたのか分かるようにする(番号或いはマーキングして区別しておく⇒4つのゾーンに分けて、店側と道路の向かい側、それぞれ進行方向で店の手前か奥かで4つのゾーン)

*調査した商圏をちらしを配布しながら実際に歩くことと、仮説(商圏に合った品揃え)を検証するための作業です。決して結果を求めずプロセスを重視してください。これが単品管理でもあるのです。お客様の購買行動の仮説と実施と検証です。また訪問時には必ず爽やかに挨拶をしてください。
*商圏を知り、そこに生活している人を知る、そしてお客様にもう一度店の存在を知ってもらうことです。
*発注数は、これこそ仮説です(ちらしを見て、いつ何人、何を何個、買いに来ていただけるか?)
 私にはある程度、答えが見えていますが、「発注」にオーナーさん自らが授業料を支払ってみてください。
 
今回のシリーズは4回目で最後です。なお客数の少ない店の対策はデリケートかつ繊細な対応が必要です。もちろん費用対効果の面から見ても、費用をできるだけかけずに、成果に繋がる対策に絞り込んで諦めないで継続実施することが大事です。

全体の流れは新規の出店とほぼ同じです。しかし、今回の大きな違いは、商圏調査を本部ではなく店(オーナーさん自ら)が行ない、自ら品揃えを変更し、自己責任でちらしをクローバーすることです。
決してやらされているとか、訳が分からなくてちらしを配布しているのではないのです。
今実際に遭遇しているコンビニ経営と商圏とのギャップを知り、自ら対策を立て、仮説&検証のプロセスを体験、実現することです。これが出来たなら、その立地でのコンビニ経営のプロになれるのです。

(ちらし掲載のアイテム数や発注数等、個別にはコンサルを受けています。個店毎に異なるので総論ではなく、あくまで個店個店毎に対応させていただいております)



客数が少ない店の対応 3

3回目は店の特長をつくることです。
第1回目でマーケット調査をしたので、あるべきというか、商圏での理想の(コンビニ)店づくりをします。
今の実績(現実)があるのでなかなか改革できないですし、効果の現れるのも時間がかかると思います。
いくら変わっても、今来店されているお客様以外には変わったことが認知されないですね。

具体的に何をするかというと、マーケット、そして立地に合わせた主力部門を決めることです。
コンビニではFF(デイリー)・飲料・たばこ等です。雑誌も定期改正をこまめに行ない、品揃えの拡大や売れ筋の品切れ防止が可能です。雑誌は委託であり、返本を定期的に行なえば過剰な在庫負担も起きませんので。

FF(デイリー)商品は万遍なく発注数を増やす訳にはいかないので、強い月・週・曜日を決めて発注数を増やします。それもアイテムと発注数は品切れ防止=販売予測数に設定します。強い日に強い商品を強化する。もちろんこまめな陳列変更やPOPの貼付も必要です。

お客様の多い日に良い(品切れがなく管理された)売場を見ていただくことを継続していきます。これがまず第一歩です。飲料は売れ筋の品切れをなくす、前出しをこまめに、新商品は積極的に導入、すぐにカット。たばこは売れ筋の品切れをなくす。またお客様の声を聞いて品揃えを拡げてもOKです。週に1カートン売れるなら品揃えしても良いですね。

いかにリスクを抑えながら、店の魅力をアップするか。もちろん基本の徹底は当たり前です。近所の売れて店も買物に行き、調査します。お客様も他の店を利用し、比べながら買物されてますから。

客数が少ない店の対応 2

客数が少ない店への本部の対応は通常「不振店対策」とも言われています。この対応方法にはいくつかの手法があります。出店からの期間を考慮する必要がありますが、今回は省きます。

お客様が来店される順番に外側から手を打ちます。
まず視認性と接近性の改善です。これは店を事前に確認できるか、駐車場への出入のしやすさを改善します。事前の案内看板設置や駐車場の切り込みを増やしたり、縁石をマーキングし、入口を明確化したりします。もし駐車場が狭く、隣地を借りることができるようでしたら、ぜひ交渉して駐車場の改善を行ないます。また置看板を設置し、駐車場の入口をはっきりさせ、店の存在もPRします。車での来店客に対しては安心して来店し、そのまま不安なく帰れることが条件となります。運転が苦手な人も嫌な思いをせずに来店いただける店が必要なんです。なお、車止ももちろん壊れてないようにします。

次に店内へ。もちろん基本の徹底は当たり前。駐車場のゴミ拾いや草むしりは当たり前。客数が少ない、はっきり言って暇な店だから十分にクリンリネスはできるはずですね。
ガラスのポスター等も最低限にします。何でも張らず必要なものだけにする、管理された店が求められます。雑誌は新刊本をできれば外に向けPRします。古臭い手法ですが、とにかくできることは何でもする、これが不振店対策の根幹です。外に向けてのPRは以上です。補足で、暗い日や夕方からはファサード等の点灯は早めに、少しでも店の存在をPRしましょう。





客数が少ない店の対応 1

客数の少ない店の改善は難しいものです。今、私が想定している客数の少ない店とは500人/日以下です。定義を改訂します。客数の少ない店とは600人/日以下と。

実際にはもっと客数の少ない店の指導をし、成果を上げたこともあります。中には途中で競合出店や環境の変化により開店から9年目に過去最高売上を記録した店もあります。要するに日々正しい努力を継続する、決して諦めないことですね。

ただし、客数の少ない店というのは、特長があまりない店ということです。ピークらしいピークがない平凡な動きをする店です。でも、立地を良く捉えると、何らかの特徴があるはずです。決して何もなくて出店した訳ではないでしょうから。

まず店及び周辺の特長を知る。
①今現在の、曜日別時間帯別の客数を捉えます。その中で若干でも良いのでピークを見つけます。
②周辺の環境を再度調査します。また朝昼晩と店前の通行量も確認します。全く人通りや車が通らないならもう打つ手はありませんが、何らかの動きがあれば、対応できると思います。
③現状のカテゴリーの売上構成比を分析します。
④競合店の調査(ピーク時間の客数・FF等主力部門の売上)

周辺の環境=マーケットがあるなら、そのマーケットに合わせることで、客数の上伸は望めます。マーケットがあるのに客数(売上)が取れてないなら、立地(接近性・視認性)や品揃え、基本の徹底度合いに問題があるのですね。また競合店に負けている部分が多いと考えられます。

商品経営の基本はマーケットに品揃えを合わせること。いかに競合店よりも、マーケット(お客様)とその変化に対応し続けれるか?これが勝ち残るためのポイントです。競合店もライバルですが、自店が対応しきれていないマーケットとお客様のニーズとその変化がもっともっと大きなライバルなんですね。

ロス率について

今回はロス率についての質問が多いので説明をさせていただきます。
式で表すと、ロス率(%)=ロス金額÷売上金額×100です。

しかし、各項目にはいろいろありますね。
私が使用しているのは、ロス金額は廃棄した商品の金額(売価)で、売上金額はロスが出る部門の売上合計金額(売価)です。つまり12,000円(売価)の金額のロスに対して、該当売上が140,000円あるとしたら
12,000÷140,000×100=8.57%ということになります。
ロスが出る部門はFF・パン・デイリー等チェーンによって分類は異なりますが、とにかく廃棄ロスが出る部門の売上を指します。

このロス率も季節(時期)に応じて目標数値を変更します。
売上が伸びる、或いは伸ばしたい時期にはロス率は12%、普段は10%、そしてコンビニの売上が停滞、或いは縮小する時期には8%で設定しています。
月でいうと4~8月(6月除く)が12%、12~2月が8%、それ以外の月が10%と。
実際に月の中でも初旬・中旬・下旬、或いは曜日毎に設定を変えてますが、難しくなるので、それはまた別の時に説明します。

今はコンビニにとって売上が上伸、また伸ばす時期ですので、12%くらいのロスが出ても良いと考えています。ただし全体、合計の話であり、単品毎は別の話です。

店売上に対して2%とかの設定の話もありますが、店により売上構成比が異なり比較が難しいことと、伸ばしたい、伸ばすべき部門を明確にするということで上記の指標を使っています。

*P/L(損益計算書)でのロス金額は原価を使用しています。売価×原価率(約70%くらい)で計算しますね。

シーンに合わせて商品を提供する

コンビニはアイテムが徹底的に絞り込まれています。従って、同じ機能の商品で価格差をつけて並べる訳にはいかない、つまり品揃えは通常1アイテムに限定します。主力であるFF(デイリー)商品は品揃えに若干幅を持たせていますが、他の分類では徹底的に絞り込みが行なわれていますね。

 コンビニでは、ほぼ1つしかないアイテムを有効に活用して、様々なシーンに対応していく。そのために商品の選択基準の1つであるである高級或いは高額をまず外します。そして最低の機能を果たせば良いというくらいに商品の選択も割り切って。もちろん安心安全は当たり前です。

 でも余計な或いは複数の機能を持たせて価格を上げたり、複数のアイテムを揃える必要はないのです。
例えば、今の季節は全国的に乾燥しています。こんな時は唇の乾燥を防ぐリップクリームが売れます、これもただ乾燥を防げば良いのです。専門店やドラッグストアのように、化粧や日焼け止めの機能はなくても唇の乾燥を防げれば良いのです。
 そして傘、今月末からまた売れ出しますが、コンビニの傘は壊れても良い、なくなっても構わない、とにかく今の雨をしのげたらOKなんです。
 今後売れてくる日焼け止めも、その日の日焼け止めをなんとか防げればOK。もしより高い機能や肌に合うものを考えたらなら事前にドラッグストア等で準備するはずです。
 このように考えるとコンビニはあくまでコンビニは緊急というか、その場しのぎでできれば「可」なんです。ずっと継続して使うものはコンビニにはあまり求めない。だからこそ、1つしかないアイテムを切らすことは致命的ですね。

 *雑貨や食品系でNBとPBがあるのは、比較購買と値入高政策のためです。

基本の話

売上は上がらなくてもロスを減らせば粗利益は増える。当たり前であるがなかなか認識されない話。

商いとは儲ける、つまり利益を上げることが目的であり、売上を増やすことは目的ではない。より多くの利益を上げるために売上を伸ばすことはあっても。しかしコンビニ経営者を含めて多くの人が、売上を増やさなければ利益が増えない、或いは売上を増やさないと商売はやっていけないと考える傾向にある。

商いとは「売上」だけでなく、「仕入れ」「在庫」「値入」「粗利益」「営業利益」等いろいろな要素で構成されてます。この各要素を一番効率良く動かし、少ない投資で最大の利益を得ることが肝要です。
ですからいくら、在庫が多くても「死に筋」ばかりでは売上に繋がらずロスばかり出て、利益がなくなってしまいます。売れ筋だけのロスのない在庫は、店の利益を生み出し、かつお客様にとっても便利な店になるのです。

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